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「変わるスピード」

唐突ですが、私はザ・クロマニヨンズの大ファンです。

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ザ・クロマニヨンズ(THE CRO-MAGNONS)は、甲本ヒロト、真島昌利を中心に2006年7月に結成された日本のロックバンド。(wikiより引用)

奇抜なパフォーマンス、舞台を降りると優しいおじさんの一面が垣間見れる、言動の一貫性、ロックが目的化している、、、
魅力を挙げだしたらキリがありません。

数ある歌の中で、私が一番好きな歌は「スピードとナイフ」です。
その歌では、次のような歌詞が登場します。

「変わらないものなんか 何ひとつないけど 変わるスピードが違ったんだなぁ」


この歌詞がめっちゃくちゃ好きです。20年ちょっとしか生きてない若輩者ですが、それでも胸に突き刺さるものはありました。

環境要因

最近、10年以上親交があった友達と疎遠になりました。お金貸してトンズラされるというよくある展開です(笑)

なんにせよ、10年以上の付き合いが、こんなにもあっけなく終わるとは思いもよらず、最初は落ち込みました。

ひと通り落ち込んだ後、私の脳内で始まるのは「原因探し」です。
私の過去の言動が悪かったのか
彼が悪い道に手を染めたのか
こんな感じで、「自責と他責」という二つの観点で考えるようになります。

ただ、結論なんて出ません。相手の言い分を聞かない限り真実は闇の中です。そんな中で、ふと聴いた「スピードとナイフ」のあの一節。
心の中で次のようなことが頭に浮かびました。

「私と相手、どちらも悪くない。日々変化し続ける中で、私と相手の変化するスピードが一致しなくなっただけ。変化するスピードが互いに違うようになると関係性も変化する。従って関係性が切れても仕方がない。」

これが頭に浮かんだ際、何か肩の力が抜け楽になりました。(薄情かもしれませんが)

変化を受け入れる

先ほど私の直近の例を紹介しましたが、「変化するスピードの違い」を実感する場面は多いと思います。例えば
・恋人と別れる場合
・方向性の違いで解散するバンド・お笑いコンビ
・着なくなった服

特に恋愛(特に別れ話)になると他責で考えてしまう人が多いと思います。
悩み、妬み、恨みなど様々な感情が浮かんくると思います。
その感情に支配されると、行きつく先は破滅です。

そんな中、「変わるスピードが違ったら関係性も変わるよね。しょうがないよね。」と思えるだけで、かなり気持ちが楽になると思います。

誰のせいにもせず、これも運命だと受け入れるある種の諦念は思い詰めてしまう方にとっては救いの手になるかもしれません。

ノリと勢いだけなんじゃないかと思ってしまう歌もあれば、深い意味を持つ歌もある。

前者はクスっとするし、後者は明るくなれる。
どちらも笑顔にさせてくれることには間違いない。

そんな「一笑」を狙いにいくクロマニヨンズが大好きです。

あとがき:「情熱の薔薇」のアンサーソング?

ご存じかと思いますが、甲本ヒロトと真島昌利は元ブルーハーツのメンバーでもあります。その代表曲の一つに「情熱の薔薇」があるんですが、そこにはこんな一節が登場します。

「いつまで経っても変わらない そんなものあるだろうか」

この曲がリリースされたのが1990年。スピードとナイフがリリースされたのは2008年。
不変的なものを問い続けた結果、18年の時を超え、「変わらないものはない」という結論になったのには、一種の物語性を感じます。

ブルーハーツ・ハイロウズ・クロマニヨンズとグループという「形」は変わりつつも、一貫性と物語性を感じさせてくれる。
そんな点にも惹かれているかもしれません。

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