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えっ、対応するのそちら? ツイッターが初めて大統領のツイートにファクトチェック

昨日は昨日でスキャンダルがあったのに、対応するのはそちらなの? と驚くのですが、ツイッターが初めてトランプ大統領のツイートにファクトチェックのマークを点灯させました。

問題のツイートは、少し解説したほうがいいでしょう。

Mail-in Balot とは、郵送による投票です。ソーシャルディスタンスの時代に、郵送による投票はとてもよいアイデアに思えますが、これがなかなかに政治的に分断された問題になっています。

日本だと、住民票を登録していると自動的に選挙をうながす封筒が郵送されてくると思いますが、アメリカの場合は事情が違います。

選挙に投票したい人は登録を行い、平日に行われる投票所に向かわなくてはいけないのですが、この登録自体が州によってはアクセスしにくい場所にあったり、証明書類を要求したりと、マイノリティに対してハードルが高いものになっています。

そうした事情もあって、投票者数が増えると民主党が有利になり、減ったほうが共和党が有利になる傾向があるため、投票しやすくする施策は共和党の反対に会いやすいのです。

今回のツイートは「郵送による投票は票の強奪や詐欺、選挙不正の温床だ。カリフォルニアの知事は何百万人ものひとびとに投票用紙を不正に送っている」というものなのですが、スケールがとんでもない嘘の発言になっています。

もちろん小規模で投票の工作や、不正は行われるケースがあります。しかしたいていはすぐに発見されていますし、選挙結果を変えるスケールでの不正は存在しません。

それをわかったうえで、政治的な影響力のために嘘をわざわざついているわけなのですが、ツイッターはこれをふくむ2個のツイートにファクトチェックのマークを付けました。

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このリンクをクリックすると、Mail-in Ballot にそうした問題があるというのは嘘であることが解説されています。

これに対する反応として、トランプは「選挙妨害だ!」「言論の自由の侵害だ!」と騒いでいるわけですが、もともと嘘を広めているのは自分ですし、これ言論の自由とは関係ない話ですよね。ツイートはそのままなわけですし。

もっとましな話題で議論を引き起こしてほしいものなのですが、ツイッターというプラットフォームとしては初めてファクトチェックを政治家に対して行ったケースになりますので、一応まとめておきました。

頭が痛い...。

「ソーシャルメディアをシャットダウンするぞ」

猛烈に頭が痛い...。


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