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Lifehacking Newsletter #60「次の10年の「知的生活」に向けて」

こんにちは! Lifehacking.jp の堀です。

2017年の、ちょうど「ライフハック大全」の企画が進み始めたあたりからこのニュースレターが中断していましたが、なんとか再開できる運びになりました。

お待ちいただいていたみなさんには、本当に長いことお待たせしました。もし、久しぶりすぎて「もういらないよ!」というかたがいらっしゃいましたら、下の方に「unsubscribe」というボタンがありますので、そちらのほうをポチッと押してください。

このニュースレターは、ブログでは万人向けに書いているライフハック、知的生活、IT、ガジェットなどの話題について、より深みからご紹介することを目的にしています。みなさんの知的生活にちょっと役に立つなにかを付け加えることができれば幸いです。

さてさて、今週の話題を見ていきましょう。

次の10年の「知的生活」に向けて

昨年はブログLifehacking.jpのここ10年の集大成となった書籍「ライフハック大全」を出版することができて、それ以来しばらく「燃え尽きた」状態になっていました。

買ってくださったみなさまのおかげで本の評価は書店でも、出版社内でもとても高く、いまも紀伊國屋書店・新宿本店や梅田店、あるいは丸の内オアゾの丸善といった大規模書店でかなりよいポジションで面陳販売、あるいはワゴン販売が続いています。私としても初めての体験で、こうした「景色」が見えただけでも良かったなあと感謝の気持ちでいっぱいになっています。

このニュースレターでも買ってくださったかたは多いと思いますが、重ね重ね御礼申し上げます。

さて!こうして本が一つ軌道に乗ると、当然ながら「次はどうしますか?」という話題がやってきます。もちろん企画は少しずつ温めているところなのですが、悩ましいことに「ライフハック大全」が10年分の蓄積の大放出でありましたので、当然ながらまたゼロからのスタートになります。

そこで、次の10年、私はどのようなことを考え、書き、生活の中心に据えたいかと考えているかという問題がやってきます。

意味もなく続けるものだけが意味を持つ

これはよい思考実験ですので、みなさんにもぜひ実践していただきたいのですが、なにも「10年の目標」ということでもなければ、「10年後にこの本を出す」といったことでなくてもよいのです。

あらかじめ自分を「こういう人である」と定義づけて結論を先に決めておくことによって縛るのは、あまり得策ではありません。それよりも、いま実践していて、おそらく10年後もやっているんだろうなと思うことを念頭に、その航路の先にみえる岸を夢想するというのでよいと思います。

あなたは、10年後もなにをし続けているでしょうか?

私の場合、考えてみると10年後も研究者として仕事をしている保証はどこにもないなという厳しい現実があります。10年後にも本を書かせていただけているかどうかも、これはわかりません(自分で出版するものを除けば、ですが)。

すると、10年後もやっていそうだと思うのは、ブログのような媒体を使って文章を書くことや、動画、音声、ソーシャルメディアといった新しいメディアに対する愛着ということに行き着きます。

たとえば毎週日曜日の「ライフハックLiveshow」もそろそろ5年、すでに266回を迎えていますが、すでになぜこれを続けているのかという理由も消えてしまっています。毎週のニュースを自分の中で咀嚼し、批評を加えて生放送で語ること。これがもう習慣になってしまっているのです。

そうしてよけいな意味を付け加えることなく続けることができることだけが、人生において意味をもっていくということ。これは不思議なことなのですが、多くの場合正しいのではないでしょうか?

有意義な読書をしようと思っても、有意義なことだけを得られるわけではなく、無為なことを続けるうちにそれが有意義に変わってゆく不思議。

それについてならば、私は10年後も語っていけると思うのです。

知的生活を構成するものについて

そういうわけもありまして、しばらくはこのニュースレターでは最新の話題だけではなくて、「知的生活の構成」という内容での思索の展開を続けていこうと思います。

知的生活とは、昨年亡くなられた渡部昇一氏のベストセラーのテーマでしたが、彼にとってのそれは本を読み、本を書くための生活をどのようにして守るかという内容でした。

梅棹忠夫氏の「知的生産」がもっと手元の、道具の扱いについて話題にするのに対して、「知的生活」はそれを含みつつ、どのように時間を守るか、知的生活を守る住居は? 書斎は? 人間関係は? 食事は?といった領域にまでゆるやかに包み込みます。

おそらく、新しいメディア、新しい情報の流通形式に対応した「新しい知的生活」というべきものが、いま立ち上がりつつあるか、すでに確立されているのですが、まだまだそれはブログや書籍といった形で描ききれていない気がします。

そうした次の知的生活を構成する要件について考えるところから、次の10年の航路について見定めてゆくようにしたいと思います。

よければまた次のニュースレターで、この続きを。

最近は新聞サイトやオウンドメディアでの寄稿も増えてきていまして、そうした仕事もご紹介したいと思います。

Watsonが切り拓く経営教育の新しい知識と経験

AIを使いこなし、AIとともに発展できる経営者をいかに生み出すか

記名ではないのですが、こちらはIBMのCTOである久世和資氏と、グロービスAI経営教育研究所所長の鈴木健一氏の対談に、ライターとして同席していたときの様子をまとめたものです。

実は当日になってお二人の会話のファシリテーションも任されていましたので、これ幸いと自分が興味のある話題を振ってみて興味深い回答をいただけたのを原稿に盛り込んでいます。

一つの対談で、二人の見方を、それぞれの側から2つの記事にするという離れ業をやっていますのでぜひ両方を比べていただければと思います。

[タニマチPR] 正しい耳栓のつけかた、ご存知ですか? 実は怖い騒音性難聴から耳を守るコツ

ブロガー・ライターの仲間で運営しているタニマチメディア、Modul では 3M の耳栓とイヤーマフを紹介する記事を書きました。こちらは後編が近々出ますのでまた紹介しますね。

ライフハックLiveshow #267 は最近話題の「ディープフェイク」つまりは本当の画像のうえに貼り付けるフェイク動画についての話題です。

このあたり、まだ日本ではそこまで話題になっていませんので続報があったらご紹介します。
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