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第31週 教育者 上野千鶴子

はじめに


今週の教育者は日本の社会学者の 上野千鶴子さんです。


お生まれと学生時代


上野 千鶴子(うえの ちづこ)さんは1948年(昭和23年)7月12日に富山県中新川郡上市町にお生まれになりました。

お父さんは内科医でいらっしゃるそうです。

富山大学教育学部附属中学校を卒業され1967年(昭和42年)3月 -石川県立金沢二水高等学校卒業されたあとは京都大学文学部哲学科に進まれ社会学を専攻されます。
1972年(昭和47年)3月 京都大学文学部哲学科社会学専攻を卒業されその後博士課程に進み、1977年(昭和52年)3月 に京都大学大学院文学研究科社会学専攻博士課程退学されています。

京都大学時代は全共闘活動家だったそうですが、闘争のバリケードの中でも女性差別を経験されたそうです。

また大学院生時代は京大俳句会に所属され、上野ちづこ名義で俳人として活動しておられました。


研究者になられる

1977年(昭和52年)4月 から京都大学大学院文学研究科社会学専攻研修員になられ1979年(昭和54年)4月  平安女学院短期大学(現:平安女学院大学短期大学部)専任講師になられます。

構造主義文化人類学と社会科学の境界領域を論じた理論社会学について研究する研究者になられ、この頃の1970年代の論文は『構造主義の冒険』にまとめられています。



1980年(昭和55年)にマルクス主義フェミニズムを知り、これの紹介者・研究者となる。

1982年(昭和57年)4月 に 平安女学院短期大学助教授になられます。

同年出版された『セクシィ・ギャルの大研究』は表紙カバーに推薦文を寄せた栗本慎一郎氏や山口昌男氏あるいは 鶴見俊輔氏などから評価され、文化人類学・記号論・表象文化論などの方法を使って現代の消費社会を論じるフェミニストとして知られるようになられます。




その後海外に出られ、

1982年(昭和57年)9月 - ノースウエスタン大学人類学部客員研究員( - 1983年(昭和58年)6月)
1983年(昭和58年)4月 - シカゴ大学人類学部客員研究員( - 1984年(昭和59年)8月)

とアメリカを回られています。


この頃フェミニズム内部の論争が起き、たとえばエコロジカル・フェミニズムを唱えた青木やよひさんに対して、男性優位の文化イデオロギーに過ぎないとして激しい論戦を仕掛けたそうです。これはいわゆるエコフェミ論争と呼ばれ、上野千鶴子さんの主張は『女は世界を救えるか』(1985) などにまとめられているそうです。


1989年(平成元年)4月 に京都精華大学人文学部助教授になられ
国際日本文化研究センター客員助教授にもなられます。

特に1987年(昭和62年)から1988年(昭和63年)にかけて世論を賑わせたアグネス論争にアグネス・チャン側を擁護する側で参入されました。

いったんアグネス批判派に傾きかけていた流れが、上野さんが議論に加わった結果、一気に逆向きになるほどだったとされているそうです。

当初の「大人の空間に子供を入れるな」という「林・中野」対アグネス・チャン論争は、上野さんにより「働く母親一般の問題」に変化し、様々な分野の論客が参戦する一大論争になったそうです。


1990年に主著の一つ『家父長制と資本制 - マルクス主義フェミニズムの地平』が出版されます。以降、彼女自身もマルクス主義フェミニストと呼ばれることが多くなったそうです。

同年には現代俳句作家として『黄金郷(エル・ドラド)上野ちづこ句集』(1990年)を出されています。




1991年(平成3年)4月 - ボン大学日本語学研究科客員教授( - 1992年(平成4年)3月)としてドイツに行かれています。

1993年(平成5年)4月 になられ東京大学文学部助教授になられます。


1994年(平成6年)12月 に『近代家族の成立と終焉』でサントリー学芸賞(社会・風俗部門)を受賞されています。



1995年(平成7年)4月 に 東京大学大学院人文社会系研究科教授になられます。

翌年1996年(平成8年)3月 - メキシコ大学院大学アジア・アフリカ研究センター客員教授
1996年(平成8年)10月 - コロンビア大学 バーナード・カレッジ、アジア中近東学部客員

としてメキシコとコロンビアに行かれています。


東京大学大学院人文社会系研究科教授は2011年3月の退官まで務めておられます。退官記念講義は東日本大震災のため7月に延期されたそうです。4月 東京大学名誉教授になられました。

2012年(平成24年)1月 に2011年(平成23年度)朝日賞を受賞されています。


2012年(平成24年)から2017年 立命館大学大学院先端総合学術研究科の特別招聘教授を務めておられます。

2013年に『ケアの社会学…当事者主権の福祉社会へ』で東京大学より博士(社会学)を取得されました。


上野千鶴子さんは家族・建築・介護・福祉の問題や文学・心理学・社会心理学などの学問領域で著書を出版されています。

近代家族論として『近代家族の成立と終焉』(1994年)などがあり、それを発展させて近代国家論を取り扱った『ナショナリズムとジェンダー』(1998年)や、介護問題に派生させた著作もあるそうです。

また上野千鶴子さんは論文集『日本のフェミニズム』や『岩波女性学事典』、『岩波講座現代社会学』『社会学文献事典』などの共編集者を務めておられます。

文学論には、小倉千加子さん、富岡多恵子さんとの鼎談『男流文学論』(1992年)、『上野千鶴子が文学を社会学する』(2000年)などがある。

このほか、性愛(セクシャリティ)論、市民運動論、学校論など様々な分野での著作が多数あります。




大学以外での活動


2009年(平成21年)5月 上野千鶴子さんは 特定非営利活動法人ウィメンズアクションネットワーク (WAN) を設立され、理事に就任されます。

2011年(平成23年)3月  東京大学退職後、4月 特定非営利活動法人ウィメンズアクションネットワーク (WAN) 理事長に就任されています。



上野さんへの批判

上野は様々な分野で発言して多くの論争に関わり、その言動は賛否を受けてきました。


2013年10月に山梨県山梨市が、上野に対し在宅医療などをテーマに講演を依頼し、同市は公式サイトなどで参加者を募集したが、市民らから「過去に問題発言を多々行っている上野さんを呼ぶのはおかしい」などのクレームが入ったことを理由として、同市の望月清賢市長が公演中止を決め上野に通知したそうです。

これに対し上野は自身のブログで「(脅迫などを受けたわけでないのに)市は過剰な自主規制を行っている」などの反論を寄せ、同市の対応を批判したそうです。

その後、市民から今度は開催を求める抗議を受け、市は非を認めて方針を撤回し、講演会開催を決定し、2014年3月18日に行われた講演の冒頭で、望月市長が「上野先生に無礼を働いた」と陳謝し落ち着いたそうです。



この他の批判の主なものは斎藤美奈子『文壇アイドル論』(2002) にまとめられているそうです。

古市憲寿との対談による「古市くん、社会学を学び直しなさい!!」(光文社新書、p.63、2016年)にて、「ジェンダー研究はフェミニズムのツールです」と自身の研究は運動に利用するためと答えて、小熊英二に「活動家としては正しい」と言われている。堀茂樹は上野が自身の運動に不都合なことは隠すと答えていることで、上野を「救いがたいレベル」と評し、小熊と古市も批判し、研究者かつ社会運動家であることは許されるが、「研究者として社会運動家のように行動するのは詐欺」と批判されています。



上野さんの発言


自閉症の人への差別発言
著書『マザコン少年の末路』(1986年)で「自閉症や登校拒否症は母親が甘やかして育てたことが原因で、自立心を失ったマザコン」といった趣旨の記述をして、当事者団体から抗議を受けたそうです。

その後この著書は絶版処置が取られているそうです。


マルクス主義フェミニストとして


ベルリンの壁崩壊後の1990年に「女性解放の理論が、マルクス主義の射程から脱け出ていないのは、マルクス主義だけが、ほとんど唯一の、(近代)産業社会の解明とそれからの解放の理論だからである」としており、その後も、ハンガリー動乱と「プラハの春」以降のヨーロッパの社会主義者について、「ソ連があるにもかかわらず社会主義者になった、良心的・体制批判的な人たち」と社会主義を「善」とする立場をとっておられます。

2019年東大入学式での祝辞
上野千鶴子さんは2019年4月12日に行われた東京大学学部入学式において来賓として登壇し、祝辞を述べられました。

祝辞の中で上野は、2018年に発覚した医学部不正入試問題に触れつつ、東大や四年制大学全体において女子の入学者の比率が低いことに言及し、さらに東大の学生生活や大学組織の中でも未だ性差別が根強く残っていることを指摘されました。

その上で新入生に対し、現在の自分があるのは努力ではなく環境のおかげであることを自覚するよう促し、自らの能力を自分のためだけではなく、機会不平等が残る社会において恵まれない人々を助けるために使うことを呼びかけた。最後に、異なる環境に身を置くことを恐れず、未知を探求しメタ知識を身につけるよう説き、祝辞を締めくくられました。

この祝辞は大きな反響を呼びました。

一例として、冷泉彰彦氏はニューズウィーク日本版のコラムにおいて「名演説」と評価し、上野を登壇させた大学の姿勢を「危機感の表れ」と評価したそうです。

その一方で、週刊新潮の取材を受けた元東大総長の中でも、小宮山宏氏は賞賛する一方吉川弘之氏は一部の内容に批判的見解を示すなど、内容への評価は賛否分かれる形となりました。

 インターネット上においても、日本のTwitterでは上野の名がトレンド入りし、祝辞に対して賞賛の声が上がる一方、「場違いな祝辞」などといった批判の声もあったそうです。

上野自身は、入学式後の「AERA」によるインタビューの中で、「賛否ともその大きさは想定以上でした」と反響が大きかったことに驚きを表明しつつ、内容については「当たり前のことを言っただけ」としておられます。

平等に貧しくなろう
2021年1月18日、Twitter上で、上野さんが「平等に貧しくなろう」と主張する一方で、自身は裕福な生活を送っている(BMWを愛車にしており、眺望良好なタワーマンションに居住し、別荘も所有しているとの内容)とするツイートをきっかけに、「言うことが詐欺的で悪質」「まずは文化住宅に引っ越して中古車に乗り換えてから言え」「ブルジョワ左翼」「赤い貴族」といった非難が起こったそうです。

炎上の背景には「逃げ切りに成功した団塊世代」の縮図・象徴としての反感や、とするといったものがあるとされています。

社会学者の北田暁大氏は上野に代表される左派の脱成長論が、移民受け入れに反対するという点でドナルド・トランプ信奉者と変わらないと批判していいます。

なお、「平等に貧しくなろう」は、2017年2月11日付の東京新聞に「平等に貧しくなろう 社会学者・東京大名誉教授 上野千鶴子さん」という題でのインタビュー記事だそうです。

日本の人口の自然増や社会増(移民受け入れ)は不可能であり、日本は人口減少と衰退を引き受けるべきとの見解を示し、「日本の場合、みんな平等に、緩やかに貧しくなっていけばいい」と述べたことでで、上野の愛車のBMWは2006年頃の読売新聞の記事であり、タワーマンションでの優雅な暮らしぶりは2019年6月に放送されたテレビ番組『情熱大陸』で紹介されたものだということです。

その他以下の発言があるそうです。


おまんこ、と叫んでも誰も何の反応を示さなくなるまで、わたしはおまんこと言いつづけるだろう、と述べた。

2012年12月には朝日新聞beの「悩みのるつぼ」での男子中学生から自分の男性としての性処理についてどうしたら良いかの相談があり「熟女に「やらせて」と頼めばいい」と回答した。

宮台真司との対談の中で、コミュニケーションスキルを磨けない男性に対して、「マスターベーションしながら死んでいただければいい」と発言した。

結婚しているフェミニストに関して、「自分の性的自由を放棄する契約関係に自ら入り、契約を破ったら相手を非難する権利を持つなんて、想像もできない。まったく理解できない人間関係ね」として、信用できないと述べている。


上野千鶴子さんの著書

上野千鶴子さんには以下の著書があります。




著書
単著
『セクシィ・ギャルの大研究―女の読み方・読まれ方・読ませ方』(光文社カッパ・ブックス、1982年/[岩波現代文庫]、2009年)
『資本制と家事労働 ―マルクス主義フェミニズムの問題構制』(海鳴社、1985年)
『構造主義の冒険』(勁草書房、1985年)
『女は世界を救えるか』(勁草書房、1986年)
『女という快楽』(勁草書房、1986)
『マザコン少年の末路 ―女と男の未来』(河合ブックレット、1986年)
『<私> 探しゲーム ― 欲望私民社会論』(筑摩書房、1987年)のち文庫
『女遊び』(学陽書房、1988年)
『接近遭遇 ― 上野千鶴子対談集』(勁草書房、1988年)
『スカートの下の劇場 ― ひとはどうしてパンティにこだわるのか』(河出書房新社、1989年)のち文庫
『ミッドナイト・コール』(朝日新聞社、1990年)のち文庫
『黄金郷』(深夜叢書社、1990年)上野ちづこ名義、江里昭彦編
『家父長制と資本制 ― マルクス主義フェミニズムの地平』(岩波書店、1990年/岩波現代文庫、2009年)
『性愛論 ― 対話篇』(河出書房新社、1991年)のち文庫
『セゾンの発想 ― マーケットへの訴求』(リブロポート、1991年)
『うわの空 ― ドイツその日暮らし』(朝日新聞社、1992年)のち文庫
『近代家族の成立と終焉』(岩波書店、1994年)
『発情装置 ― エロスのシナリオ』(筑摩書房、1998年)のち文庫
『ナショナリズムとジェンダー』(青土社、1998年) 新版、岩波現代文庫、2012年
『ラディカルに語れば… ― 上野千鶴子対談集』(平凡社、2001年)
『上野千鶴子が文学を社会学する』(朝日新聞社、2000年)のち文庫
『家族を容れるハコ 家族を超えるハコ』(平凡社、2002年)
『差異の政治学』(岩波書店、2002年)のち文庫
Nationalism and Gender (Melbourne: Trans Pacific Press, 2004)
『サヨナラ、学校化社会』(太郎次郎社、2002年/ちくま文庫、2008年)
『国境お構いなし』(朝日新聞社、2003年/文庫、2007年)
『老いる準備 ― 介護することされること』(学陽書房 2005年/朝日文庫、2008年)
『生き延びるための思想 ― ジェンダー平等の罠』(岩波書店、2006年)のち文庫
『おひとりさまの老後』(法研、2007年)
『男おひとりさま道』(法研、2009年)
The Modern Family in Japan (Melbourne: Trans Pacific Press, 2009)
『ひとりの午後に』(日本放送出版協会、2010年)
『女ぎらい』(紀伊国屋書店、2010年)
『ケアの社会学 当事者主権の福祉社会へ』 太田出版、2011年。ISBN 978-4-7783-1241-1。
『ケアのカリスマたち――看取りを支えるプロフェッショナル』 亜紀書房、2015年。ISBN 978-4750514277。
『男おひとりさま道』(青土社、2009年)
『「おんな」の思想 : 私たちは、あなたを忘れない』(集英社インターナショナル、2013年)
『映画から見える世界 : 観なくても楽しめる、ちづこ流シネマガイド』(第三書館、2014年)
『セクシュアリティをことばにする : 上野千鶴子対談集』(青土社、2015年)
『思想をかたちにする : 上野千鶴子対談集』(青土社、2015年)
『おひとりさまの最後』(朝日新聞出版、2015年)
『情報生産者になる』(筑摩書房、2018年)
共著
(宮迫千鶴)『多型倒錯 つるつる対談』(創元社、1985年)
(高田公理・野田正彰・奥野卓司・井上章一)『現代世相探検学』(朝日新聞社、1987年)
(網野善彦・宮田登)『日本王権論』(春秋社、1988年)
(伊藤比呂美)『のろとさにわ』(平凡社、1991年)
(NHK取材班)『90年代のアダムとイヴ』(日本放送出版協会、1991年)
(小倉千加子・富岡多恵子)『男流文学論』(筑摩書房、1992年)
(田中美由紀・前みち子)『ドイツの見えない壁――女が問い直す統一』(岩波書店[岩波新書]、1993年)
(中村雄二郎)『「人間」を超えて――移動と着地』(河出書房新社、1994年)
(赤松啓介・大月隆寛)『猥談-近代日本の下半身』(現代書館、1995年)
(本間正明)『NPOの可能性――新しい市民活動』(かもがわ出版、1998年)
(中村雄二郎)『21世紀へのキーワード インターネット哲学アゴラ――日本社会』(岩波書店、1999年)
(川村湊・成田龍一・奥泉光・イ・ヨンスク・井上ひさし・高橋源一郎)『戦争はどのように語られてきたか』(朝日新聞社、1999年)
改題『戦争文学を読む』(朝日文庫、2008年)(小倉千加子)『ザ・フェミニズム』(筑摩書房、2002年/ちくま文庫、2005年)
(辛淑玉)『ジェンダー・フリーは止まらない!――フェミ・バッシングを超えて』(松香堂書店、2002年)
(中西正司)『当事者主権』(岩波新書、2003年)
(行岡良治)『論争・アンペイドワークをめぐって』(太田出版、2003年)
(鶴見俊輔・小熊英二)『戦争が遺したもの――鶴見俊輔に戦後世代が聞く』(新曜社、2004年)
(信田さよ子)『結婚帝国女の岐れ道』(講談社、2004年)
(趙韓惠浄)『ことばは届くか――韓日フェミニスト往復書簡』(岩波書店、2004年)
宮台真司・斎藤環・小谷真理ほか 『バックラッシュ! なぜジェンダーフリーは叩かれたのか?』 双風舎、2006年6月。ISBN 978-4902465099。
(三浦展)『消費社会から格差社会へ――中流団塊と下流ジュニアの未来』(河出書房新社、2007年)
(辻井喬)『ポスト消費社会のゆくえ』(文春新書、2008年)
(辻元清美)『世代間連帯』(岩波新書、2009年)
(古市憲寿)『上野先生、勝手に死なれちゃ困ります 僕らの介護不安に答えてください』(光文社新書、2011年)
(坂東眞理子)『女は後半からがおもしろい』(潮出版社、2011年)
(小笠原文雄)『上野千鶴子が聞く 小笠原先生、ひとりで家で死ねますか?』(朝日新聞出版、2013年)
(水無田気流)『非婚ですが、それが何か!? : 結婚リスク時代を生きる』(ビジネス社、2015年)
(雨宮処凛)『世代の痛み : 団塊ジュニアから団塊への質問状』(中央公論新社、2017年)
(田房永子)『上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください!』(大和書房、2020年)
編著
『主婦論争を読む――全記録(1・2)』(勁草書房、1982年)
『色と欲』(小学館、1996年)
『キャンパス性差別事情――ストップ・ザ・アカハラ』(三省堂、1997年)
『構築主義とは何か』(勁草書房、2001年)
『脱アイデンティティ』(勁草書房、2005年)
『「女縁」を生きた女たち』(岩波書店[岩波現代文庫]、2008年)
共編著
(電通ネットワーク研究会)『「女縁」が世の中を変える――脱専業主婦のネットワーキング』(日本経済新聞社、1988年)
(鶴見俊輔・中井久夫・中村達也・宮田登・山田太一)『シリーズ変貌する家族(全8巻)』(岩波書店、1991年-1992年)
(樺山紘一)『21世紀の高齢者文化』(第一法規出版、1993年)
(井上輝子・江原由美子)『日本のフェミニズム(全8巻)』(岩波書店、1994年-1995年)
(綿貫礼子)『リプロダクティブ・ヘルスと環境――共に生きる世界へ』(工作舎、1996年)
(メディアの中の性差別を考える会)『きっと変えられる性差別語――私たちのガイドライン』(三省堂、1996年)
(河合隼雄)『現代日本文化論(8)欲望と消費』(岩波書店、1997年)
(田端泰子・服藤早苗)『シリーズ比較家族(8)ジェンダーと女性』(早稲田大学出版部、1997年)
(井上俊・見田宗介・大澤真幸・吉見俊哉)『岩波講座現代社会学(全27巻)』(岩波書店、1995年-1997年)
(見田宗介・内田隆三・佐藤健二・吉見俊哉・大澤真幸)『社会学文献事典』(弘文堂、1998年)
(井上輝子・江原由美子・大沢真理・加納実紀代)『岩波女性学事典』(岩波書店、2002年)
(寺町みどり・ごとう尚子)『市民派政治を実現するための本――わたしのことは、わたしが決める』(コモンズ、2004年)
(岩崎稔・成田龍一)『戦後思想の名著50』(平凡社, 2006年)
(大熊由紀子・大沢真理・神野直彦・副田義也)『ケア――その思想と実践(全6巻)』(岩波書店、2008年)
(岩崎稔・北田暁大・小森陽一・成田龍一)『戦後日本スタディーズ(全3巻)』(紀伊國屋書店、2008年-2009年)
(蘭信三・平井和子)『戦争と性暴力の比較史へ向けて』(岩波書店、2018年)
(樋口恵子)『介護保険が危ない!』(岩波書店、2020年)

訳書
バーバラ・シンクレア『アメリカ女性学入門』(勁草書房、1982年)
A・クーン, A・ウォルプ編『マルクス主義フェミニズムの挑戦』(勁草書房、1984年)
バベット・コール 『トンデレラ姫物語』 (ウイメンズブックストア松香堂、1995年)
バベット・コール 『シンデレ王子の物語』 (ウイメンズブックストア松香堂、1995年)
ジェフリー・ウィークス『セクシュアリティ』(河出書房新社、1996年)

その他
有限責任事業組合フリーターズフリー編 『フェミニズムはだれのもの?―フリーターズフリー対談集』 人文書院、2010年4月。ISBN 978-4409240861。
『現代思想2011年12月臨時増刊号 総特集=上野千鶴子』 青土社、2011年12月。ISBN 978-4-7917-1237-3。
『現代思想2016年10月号 緊急特集=相模原障害者殺傷事件』 青土社、2016年9月26日。ISBN 978-4-7917-1330-1。

上野千鶴子さんのメディア出演


さんには以下のメディアでの出演があります。


出演
テレビ
NHK市民大学「文化人類学の視角(3) 宇宙モデルとしての身体」(NHK教育、1985年7月19日)
NHKスペシャル「1990年のアダムとイブ」(NHK総合、1990年7月18日 - 1990年7月20日)
福祉ネットワーク「ともに生きよう この人と福祉を語ろう 社会を変える当事者たち 社会学者 上野千鶴子さん」(NHK教育、2004年12月21日)
視点・論点「おひとりさまの老後」(NHK教育、2007年9月17日)
爆笑問題のニッポンの教養「女と男“仁義なき戦い”」(NHK総合、2011年6月9日)
情熱大陸(TBS、2019年6月30日)
ラジオ
NHK高校講座「倫理」(NHKラジオ第2放送、1995年1月4日、1995年1月7日、1996年12月25日、1996年12月28日)


上野千鶴子さんの薫陶を受けた方々


以下に研究者として活躍され、上野千鶴子さんの薫陶を受けた方々の一部が

ウィキペディアで紹介されています。

指導学生
千田有紀(武蔵大学社会学部教授)
宮本直美(立命館大学文学部教授)
島袋まりあ(カリフォルニア大学リバーサイド校比較文学外国語学部助教授)
小池靖(立教大学社会学部准教授)
阿部真大(甲南大学文学部社会学科教授)
山根純佳(実践女子大学人間社会学部准教授)
朴姫淑(旭川大学保健福祉学部准教授)
妙木忍(東北大学国際文化研究科准教授)
坂爪真吾(一般社団法人ホワイトハンズ代表理事)
竹内慶至(名古屋外国語大学現代国際学部准教授)
松井隆志(武蔵大学社会学部准教授)


めぐめぐがすごいと思う上野千鶴子さんのこと

1学位を取るまで大学教育人生の殆どを費やされておられ、東京名誉教授になられたあと学位が授与されたこと。

2様々な分野で様々な本をかかれ、日本の女性の生き方を変えてこられたこと

3形にはまらない発言で、様々な批判を受けつつ、それでも常に発言されていること。


上野千鶴子さんの人生をこう見てみると、いかに日本で人文学系で博士号を取るのが難しいか、上に出れば出るほど杭を打たれ続けるかなど、日本の問題が全てわかるように思います。

私は特に自閉症に対しての発言に対しては納得できませんが、

それでもこれだけ日本の女性の地位向上に貢献され、常に上を目指す姿勢は本当に尊敬します。

もしサポート頂けたらとても嬉しいです。頂いた貴重なお代は本代にいたします。どうぞよろしくお願いいたします!