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イノベーションの最新情報に出会える日本最大級のDemo Day 「Plug and Play Japan Summit」

シリコンバレーに本社を構えるPlug and Playが日本オフィスを開設して約3年。日本に世界有数のイノベーション・エコシステムを構築したいという思いから、アクセラレータープログラムの提供を通じ、スタートアップと大手企業の共創を支援してきました。2019年にはベンチャーキャピタル事業も本格スタートし、さらにスタートアップ支援を強化しています。Plug and Play Japanではアクセラレータープログラムで得られた結果を発表する場である「Summit」を年2回開催しており、今年3月にオンラインで開催されるSummitに向け、代表のフィリップに狙いや今後のビジョンついて話を聞きました。
Winter/Spring 2021 Summitに関する詳細はこちら:
https://eventregist.com/e/ws2021

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各業界のキープレイヤーに出会え、最新のイノベーション動向に触れられる場所

ーーSummitの役割とは何でしょうか。

Summitの役割は、スタートアップにとって大手企業とビジョンを共有しながら熱い思いで取り組んだ成果を初めて発表できる絶好のPR機会であることです。Plug and Play Japanは他国の拠点と比べ、3ヶ月という限られた期間でどれくらい成果を出せて、どのようなバリューを得られたのかを厳しく見ているのでピッチの内容も濃く、オーディエンスとしても新たなインサイトを得られると思います

企業パートナーとしても、リバースピッチで事業概要や課題をプレゼンし、スタートアップや他企業との協業可能性を探せますし、パネルディスカッション等で自社のイノベーション活動を世の中に発信できる機会にもなります。

SummitはPlug and Play Japanにとって最大規模のイベントであり、参加者も4,000名を超える実績があります。このような大きな舞台で自分たちのビジョンや取り組みを発信し、新事業やサービスを多くの人たちにお届けできることは大きな意味があると考えています。

ーー参加するオーディエンスにとってのメリットは何でしょうか。

私たちの一番の強みは、Plug and Play全体で幅広いグローバルネットワークを有していることです。現在では世界18ヶ国30拠点以上にオフィスを構え、520社以上の企業パートナーが私たちのプログラムに参加しています。
現在はオンラインでの開催が進んでいるとはいえ、海外のピッチイベントなどを視聴するにも、言語の問題などから参加に消極的な方も多いと思います。

一方でSummitでは同時通訳が入るため、国内だけでは得られないようなイノベーションに関する最新情報や、海外を含めた幅広い業界のスタートアップ動向など、豊富な情報を1つの場所で1度に取得することが出来ます。このような機会はPlug and PlayのSummit以外にはないと思っています。またピッチを聞いて興味が湧けば、大手企業や国内外スタートアップと直接コミュニケーションが取れるので、ネットワークを構築するうえでも非常に有効です。
さらにSummitでは参加者同士でも交流ができ、異業界出身者や投資家など業界を超えた情報交換や新たな商談機会につなげられるなど、幅広く交流できることも魅力の1つではないでしょうか。

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SummitではAttendifyというイベント特化型コミュニケーションプラットフォームを使用することで、イベント配信を視聴しながらの質問投稿や参加者同士のコミュニケーションも楽しむことができる。

ーー他社のアクセラレータープログラムとは何が違うのでしょうか。

独自の強みとしては、コンソーシアム型プログラムを提供しているという点です。
現在Plug and Play Japanでは、IoT・Fintech・Insurtech・Brand & Retail・Mobility・Health・Smart Cities・New Materialsの8つの業界テーマ別プログラムを運営しています。
1社の大手企業に対して複数社のスタートアップを紹介することもあれば、業界分類を超えて大手企業とスタートアップを繋げることもあります。
当社がハブのような機能を果たし、業界横断型のマッチングをサポートすることでイノベーションの創出を目指しています。

さらに、海外の先進的な取り組みなどの情報も豊富に提供できるので、日本にいながらグローバルレベルでのイノベーション創出を目的とするプログラムを受けられる点は強みだと考えています。

ただ1つ誤解してほしくないのは、私たちが目指すのは日本に世界有数のイノベーション・エコシステムを作ることなので、自社のメリットのみにフォーカスする動きをしたいとは考えていません。既存概念をアップデートし、新しいものを生み出していくうえで、1つの企業でできることは限られています。そのため企業パートナーが自社でアクセラレータープログラムやCVCを起ち上げることがあっても良いですし、競合他社と共創することも考えられます。多様なステークホルダーとの関係を結び、強固にしていくことで、日本からグローバル市場に通用する世界有数のイノベーション・エコシステムを作りたいと考えています。

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イノベーション=出会い×マインド(情熱)×ビジョン

ーー設立から3年が経ち、オープンイノベーションにおける国内の状況はどのように変化したのでしょうか。

Plug and Play Japanが設立した2017年は、すでにオープンイノベーションの重要性は唱えられ多くの企業でイノベーション室などが立ちあがり、十分な情報収集もなされてきました。
その結果スタートアップへの理解も深まりつつあり、具体的なニーズも明確になってきたので、今後はどのように結果を出していくのかを考えるフェーズに入ってきていると思います。

日本は市場自体が大きく、国内だけでビジネスが成立してしまう側面がありますが、ここには危機感を持った方が良いと考えています。
海外では国を超えてスタートアップと大手企業の連携も盛んに行われており、グローバルで戦えるような企業が続々と生まれています。

国内だけでの連携だけでは、新しい事業・サービスのスケールは広がりません。海外の大手企業と比べても引けを取らないくらいの企業に成長していくためには、海外スタートアップとの協業、そしてグローバルを視野にいれた起業がキーポイントです。しかし依然として言語や文化の壁、大手企業とスタートアップのスピード感の違いなど、抱えている課題は数年前と変わりません。そこはPlug and Play Japanが潤滑油になることで、共創機会の創出や協業のスピードアップを図っていけるように、引き続きサポートしていきたいと考えています。

具体的なイノベーション活動が増えていく一方で、経営層や事業部門とイノベーションを推進する担当者との間に温度差はまだあるように思います。会社全体でイノベーションを推進するためには、引き続きオープンイノベーションに対する理解を促すようなワークショップやセミナーなどの啓発活動が必要だと考えています。

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毎年Bloombergが発表するイノベーションランキングでは、2020年から2021年にかけて、日本は12位と変動はない。アジア諸国では2020年は2だった韓国が2021年は首位となり、今後の飛躍が注目される。

ーーイノベーションに必要な要素とは何でしょうか。

出会い、マインド(情熱)、ビジョンだと思います。

イノベーションの芽は新しいアイデアやサービス、人との出会いを通してケミストリーが起こることで生まれます。
情報収集だけでは何も生まれない。常に出会いにオープンであること、そしてコネクションを作りたい、面白い人と出会いたいなど、心を動かされた時にすぐに行動に移すことが重要だと思います。
そういう意味でも、Summitという場も上手く活用してほしいですね。

マインド(情熱)は出会いと同じくイノベーションに欠かせない要素です。
イノベーションに失敗なくして成功はありえない。失敗を乗り越えて行動を起こし続けることでさらなる出会いも生まれ、新しい事業やサービスに繋がっていくように思います。
ただ、このマインドを保ち行動に移すことが意外に難しいと感じています。
日本では失敗に対してネガティブに捉える風潮が強く、まずはやってみようというマインドが育ちづらいように感じています。
国民性もあるので一朝一夕には変えられませんが、恐れずに挑戦する気持ちを育てる文化も醸成していきたいですね。
そのためにまずは、自分たちも失敗を恐れず挑戦し続けるPlug and Play Japanでありたいと考えています。

最後はビジョンです。
出会いからイノベーションが生まれ、熱い思いで行動を積み重ねていっても、どこかで立ち止まる時がきます。
その時に何のためにやっているのか、何を目指しているのかが見えているのといないのでは大きく違います。
こういう世界観で実現していきたいという強いビジョンが賛同者を増やし、迷った時に軌道修正をかけられ、成功へと進み続けることができるのです。

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ーーPlug and Play Japanとしての今後のビジョンについて教えてください。

スタートアップがリスペクトされる世界、そしてグローバル市場に日本発のユニコーン企業が輩出され、オープンイノベーションを通して世界のトップレベルで戦える大手企業も増えていくーそんな世界を作っていきたいです。

日本のスタートアップ・エコシステムの課題感として、全体的にあらゆる数が足りていないように思います。具体的には海外展開に成功しているスタートアップのロールモデルの少なさ、実際にグローバルで戦っていける企業の少なさ、オープンイノベーションを活用して成功している企業の少なさなどの課題があります。これは裏を返せば、多くの可能性があるということです。

数年前と比べて、オープンイノベーションに積極的に取り組まれている大手企業は増加しています。とはいえ、課題が見えていてもどこから取り組めば良いのか分からない、もしくは自社のアセットだけでどうにか解決しよとして課題解決までいたらない企業も多く存在するのも事実です。
そこでPlug and Play Japanでは、大手企業がイノベーションに乗り出す前段階にある課題やニーズのヒアリングをさらに強化していき、当社としてどのように課題解決できるのか追求し、次なる一方を踏み出すためのお手伝いができればと考えています。

オープンイノベーションの一手段であるアクセラレータープログラムにおいては、3ヶ月間と短いように思われるかもしれませんが、世界に目を向けてみると短期間でも結果を出している企業は多く存在します。
日本でもさらに良い成果を出せるようにプログラム設計のアップデートなど、改善は続けていきたいですね。
2019年からはベンチャーキャピタル事業も本格始動しているので、投資という側面でもスタートアップをさらに強固に支援していきたいと思います。

2020年に開催した「FallSummit2020」の模様はこちら:
https://youtu.be/d0CaBj0l8iw



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