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いつも一緒にいたい彼女とたまにしか会いたくない彼氏-前編-

「最近どう?彼氏と仲良くしてる?」
友人のA子に久しぶりに会った私は、2ヶ月前に彼氏が出来たばかりのA子がさぞかし幸せいっぱいであろうと思い、ノロケ覚悟で質問を投げかけた。

「それが、そうでも無いんだよね…。」
A子が予想に反するテンションで答える。

「え?だって彼氏、あんなにA子に積極的にアプローチしてきてたじゃん?」
驚き過ぎて思った通りの事を質問してしまった。

「そうなの…。だけど、もうこの1ヶ月、殆ど会ってないんだよね…。LINEしても全然返事来ないし。」
ヤバイ。A子ちょっと泣きそうかも。

「え?うそでしょ?会ってないの?喧嘩でもした??」
えーーー、こんな話しになるなんて思わなかったんだけど。

「ううん、喧嘩全くしてない。会うと彼普通なんだけど、なんでだろう。本当はやっぱり付き合ってみたら好きじゃなかったとかかな???」
A子はその場で泣き出してしまった。


①A子ちゃんと同じ状況の方、いませんか?

└付き合ってみたら会えない相手、連絡が無い相手、には理由があるのかも。

相手には他に好きな人がいるのかも?
実は自分は遊び相手なのかも?
知らない間に嫌われたのかも?

そんな一般論を私は書きません。
A子ちゃんと全く同じ経緯で悲しんでいる人の中に、上記の様な理由が該当する事は、無くはないと言えますが、実は別の理由であるケースの方が圧倒的に多いと思っています。
これは、男女逆転しても同じです。

では本日は、何故この様な事が起こるのか、その“根っこ”の部分にフォーカスして考えてみましょう。
この事をご存知ではなかった人は、もしかすると少し納得出来るかもしれません。

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②愛着で見る人との関わり合い方

-1:愛着とは?
-2:愛着の種類

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②-1:愛着とは?
└慣れ親しんだ物事に深く心を引かれ、離れがたく感じる事

イギリスの精神科医で心理学者、精神分析学者のジョン・ボウルビィは、1950年第二次世界大戦中のイタリアで、母親による世話と幼児の心的な健康の関連性について調査し、翌年論文を発表しています。

そしてそれを基に『愛着理論』というものが形成されていきます。
これは、人と人との親密さを表現しようとする愛着行動についての理論で、残念ながら2020年の現在でも研究し切れていない発展途上の分野です。

ですが、現在うつ病から犯罪抑止の為にも使われている理論であり、成果も出ており、異論や否定的な意見などもある中で研究が進んでいるものなのです。

この様な難しそうな内容が、何故“連絡が取れない彼氏”に結び付くのか?
これを今日はこの後書いていく予定です。

人格やコミュニケーションの基盤となるものは、先天的な要因と後天的な要因が絡み合って出来上がります。
今回お伝えする“愛着”というものは、後天的な要因で形成されるものです。

“愛着”というものは、0歳~1.5歳の間に7~8割形成されると言われており、それは主に養育者(基本的には母親である事が多い)の応答性が関連していると言われています。
※応答性…言葉を使えない赤ちゃんが自分の要求を、泣いたり動いたりして表現している時に、どれだけ養育者がそれに応答しているか。

これは、応答してもらったという“経験”がそうさせるのではなく、オキシトシンや、アルギニン・バソプレシンといったホルモンが影響している事が分かっています。

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②-2:愛着の種類
└大人になると、大きく分けて4種類に分かれる愛着スタイル

ジョン・ボウルビィと同じ研究チームにいた、発達心理学者のメアリー・エインスワースは1970年までの間に、愛着を「安全の愛着」、「回避の愛着」、「不安の愛着」の3つに分けました。
4つ目の愛着パターンである「混乱の愛着」は、その後で発見されています。

“愛着障害”という言葉を聞いたことがありますでしょうか?

愛着が理由で、生きていく事、人との安定した関係を継続していく事、などに支障が出てしまい、鬱になる、犯罪を犯してしまう、などの大いなる影響が出るまでになっている方は“障害”と呼ばれるケースがあります。

しかし、実際には“愛着障害”という言葉は、その原因から、断言される事は極端に少ないため、愛着障害だという診断を受けている人も大変少ないとされています。

ですが、障害とは無縁であっても“愛着”自体は人間が必ず持っているものなので、4種類のどの愛着パターンを持っているか、というのはその人のコミュニケーションや愛着行動(恋人、親、子供、親友などへの接し方)を考える時に大変役に立つのです。

その為、“愛着障害”ではなく“愛着スタイル”と称して愛着の話しをする事が昨今では段々根付いてきており、それが一般的にも段々浸透してきているというのが現状です。

そして現在は
安全の愛着=安定型愛着スタイル
回避の愛着=回避型愛着スタイル
不安の愛着=不安型愛着スタイル
混乱の愛着=恐れ・回避型愛着スタイル

という呼ばれ方をする事が多くなっています。

この4種類は安定型愛着と不安定型愛着に分けられており、安定型愛着とはその名の通り安定型愛着スタイルの事を指し、残りの3つが不安定型愛着に含まれます。

人間の50%は安定型愛着と言われており、特にコミュニケーションにも問題なく人間関係を構築出来ると言われていますが、つまり残り50%、半数もの人が不安定愛着によって安定した人間関係の構築がしづらいという事になるのです。
しかも、昨今はライフスタイルの多様化やネット依存、ゲーム依存などが要因となって不安定型愛着の人が増えているとも言われています。

恋人関係であっても夫婦関係であっても、男性心理、女性心理関係なく 愛着はその相手との関わり合いに関係します。

◆回避型愛着スタイル

人間関係を構築する時、愛着対象となる相手と精神的距離ならびに肉体的距離が近くなることを“回避”する行動を取ります。
人と長時間一緒にいる事や、誰かに頼られる事などを避け、一人でいる事を好む特徴があり、仕事や趣味などに熱中する事が多いと言われています。

◆不安型愛着スタイル

愛着対象となる相手との“強固なつながり”を求め、常に連絡を取り続けていないと不安になってしまいます。
また、愛着対象が自分の希望通りの対応を見せないと、怒って感情的になってしまうという特徴を持っており、恋愛依存などにもなりやすいと言われています。

◆恐れ・回避型愛着スタイル

上記の“不安型愛着スタイル”と“回避型愛着スタイル”という真逆の性質を両方併せ持っており、人ともっと深く関わりたい、でも傷つきたくないという理由で、人との繋がりを回避するなどの傾向があります。全ての愛着スタイルの中で最も繊細だと言われています。

実は細かく分けるともっと分岐出来るのですが、基本的な愛着のパターンは上記の4種類です。

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③前編まとめ

さて、本日は“いつも一緒にいたい彼女とたまにしか会いたくない彼氏”の前編という事で書かせて頂きました。

まだ核心に全く迫っておりませんが、後編ではそれぞれの愛着スタイルに言及し、何故“いつも一緒にいたい彼女とたまにしか会いたくない彼氏”が出来上がってしまうのか?
について説明していければ
と考えております。

自分やお相手がどの愛着スタイルを持っているか知りたい方は、簡易的でよろしければ私のオンライン相談や電話相談で診断をする事が可能です。
もちろんご本人が直接医師に診断してもらうのとは違いますので断言はできませんし、精度も高くはないと思って頂かないといけませんが、私の恋愛相談では必要時にこの診断を行いながら相談に乗っております。

ご自身とお相手のスタイルがなんとなく分かるだけでも、接し方が改善されるケースは非常に多いので、本気で恋愛に悩んでらっしゃる方は是非ご相談にいらしてみてください。

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