リーマンショックと世界大恐慌における、株価の底値までの期間と回復までの期間~賢者は歴史に学ぶ~
こんばんは。FPむーです。
緊急事態宣言、出ましたね。コロナショックは長引きそうか?これからマーケットはどのような動きをするのか?気になりますよね。
コロナショックはいつまで続くのか。
マーケットはいつ戻るのか。
こういう時は、過去の例を見てみましょう。
愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。
歴史から学んでみましょう。
歴史って何かって?コロナショックの前の、過去のショックの時はどういう動きだったのか。これを紐解いていきましょう。過去のショックの「数字」という「事実」を知ることから、金融リテラシーは始まります。
<このnoteで分かること>
・大きな危機の発端はいつ?
・底値はいつ?
・危機の発端から底値までの期間
・直前のピーク値から底値までの数字
・回復するまでにかかった期間は?
では、危機の歴史の数字を見ていきましょう。ギリシャショックとかVIXショックとか色々ありましたが、誰もが知っている大きなショックと言えば…
そう、リーマンショック。ちょうど12年前。奇しくも、今と同じねずみ年の時でした。
では、リーマンショックの前の危機といえば?色々あるでしょうが、これを抜きには語れないでしょう。
そう、世界大恐慌。今日はこの2つの危機について、ひも解いていきましょう。
どっかの投稿で、結論から書いた方が読みやすいと聞いたので、まずはいきなり結論を発表しちゃいます!じゃじゃーん!
◆世界大恐慌
・大きな危機の発端はいつ? 1929年10月
・底値はいつ? 1932年7月
・危機の発端から底値までの期間 9ヶ月
・直前のピーク値から底値までの数字 381ドル→41ドル
・回復するまでにかかった期間は? 25年
◆リーマンショック
・大きな危機の発端はいつ? 2008年9月
・底値はいつ? 2009年3月
・危機の発端から底値までの期間 6ヶ月
・直前のピーク値から底値までの数字 14,164ドル→6,640ドル
・回復するまでにかかった期間は? 5年半
◆リーマンショックの発端と底値
リーマンショックの発端がいつだったか、覚えていますか?
そう、リーマンショックの発端は、2008年9月15日。この日、アメリカの大手証券会社リーマンブラザーズが経営破綻。この破綻をきっかけに、世界的に金融危機が発生。株価が暴落しましたよね。では、株価(NYダウ)が底値を付けたのはいつか、知っていますか?
リーマン破綻から6ヶ月後の2009年3月9日でした。私はめちゃくちゃ覚えています。だって、私が銀行に入社したの2009年4月ですもん…お客さまの保有している投資信託、ことごとくマイナス、というところからの営業スタートでしたもん…
発端 2008年9月15日
底値 2009年3月9日
つまり、発端から底値まで9ヶ月。
では、次に世界大恐慌についてひも解いていきましょう。
◆世界大恐慌の発端と底値
世界大恐慌といえば、歴史で習ったかな?というイメージでしょうか。発端はいつか、株価が底値をつけたのはいつか、と言うと…
発端 1929年10月
底値 1932年の7月
つまり、発端から底値まで9ヶ月。
ちょっとここで、世界大恐慌直前のエピソードをお話しましょう。
――以下引用――
世界大恐慌の直前は「狂騒の20年代(Roaring Twenties)」と呼ばれていた。
「こんな少年までが仕事の手を緩めて、株に浮かれている。これは危ない」。ケネディ大統領の父親が、NYの街頭で靴磨きの少年が株式の話に講じるのを目の当たりにしたという。彼は、少年がクツを磨き終わるまでのわずかの間に保有株の売却を考え始める。そして、すぐに保有株のすべてを売却、その後の大恐慌を無事に切り抜けた。
――引用終わり――
(日経ヴェリタス2020.3.29より)
世界大恐慌とリーマンショックの発端と底値は分かりました。では次に、
・直前のピークから底値までどのぐらい落ちたのか
・戻るのにかかった時間はどのぐらいなのか
それぞれの数字を見てきましょう。そう、まずは「数字」という「事実」を知ることから、金融リテラシーは始まります。
◆世界大恐慌、株価がどのぐらい落ちたのか、そして戻るまでにかかった時間は?
直前のピーク 1929年9月3日 381ドル
最初の暴落 1929年10月24日
壊滅的な下落 10月28日、29日
底値 1930年7月 41ドル
9ヶ月かけて381ドル→41ドルへ。株価はなんと9分の1に。
そして、元の水準まで戻るのにかかった時間は…
25年!!
世界大恐慌の時に生まれた子どもは25歳になっちゃったんですね。世界大恐慌の時に30歳だった人は、55歳になっちゃったんですね。
◆リーマンショック、株価がどのぐらい落ちたのか、そして戻るまでにかかった時間は?
直前のピーク 2007年10月9日 1万4164ドル
底値 2009年3月9日 6640ドル
6ヶ月かけて、1万4164ドル→6640ドルへ。株価は46%下落。
底値までの期間は6ヶ月だったので、半年で46%下落。
そして、元の水準まで戻るのにかかった時間は…
5年半!!
2013年3月5日、1万4253ドルでした。
リーマンショックの時に、発端から株価底値まで6ヶ月。
その後、株価(NYダウ)が戻るまで5年半。
◆過去の危機から読み取れること
この数字を見ると、リーマンショックの時の戻りは、世界大恐慌の時よりは早いですね。世界大恐慌の時と比べて、今は各国が様々な金融政策を打ち出せる環境にあります。また、リーマンショックの時と比べて、今は金融システムは整っています。
だからと言って、今回も5年半かけたら絶対に戻ってくるという保証はどこにもありません。実体経済は相当悪化へ向かっています。
こういう時にこそ、しっかりと金融リテラシーを身につけるのがベスト。あと、このコラムの方がおっしゃっていた「本当の意味での分散」という言葉にとても共感。
◆本当の意味での分散とは
投資の世界でよく聞く言葉。「リスクを抑えたければ、分散投資がいいですよ。」株式、債券、リート(不動産)の3つに分散投資した投資信託などもあります。ですけれど、今回のような危機ではすべての資産が下がりました。
「え、分散の意味ないじゃん!」と思ったそこのあなた。
『本当に役立つのは、現預金と株式との間での分散だけだ。危機に備える投資法とは、常に現預金の比率を意識しながら投資していくということに尽きる。』
(日経ヴェリタス2020.3.29の48面から引用)
とても共感!!!
投資はあくまでも余裕資金で、そして現金比率を意識しながら。これ大切。『現金で持つ』というのも投資のうちの1つです。「円で持つ」というリスクをとっているという意味でもね。
我が家も、コロナショックにといて、どのような投資割合にするのか、どこにどういう風に投資していくのか、夫婦で話し合いました。そして、家計の資産の今の現金比率と、目標とする現金比率を見える化しました。こういうショックの時に、現金を持っていると強いですよね。
ということで、もう一度まとめます。
◆まとめ
<このnoteで分かること>
◆世界大恐慌
・大きな危機の発端はいつ? 1929年10月
・底値はいつ? 1932年7月
・危機の発端から底値までの期間 9ヶ月
・直前のピーク値から底値までの数字 381ドル→41ドル
・回復するまでにかかった期間は? 25年
◆リーマンショック
・大きな危機の発端はいつ? 2008年9月
・底値はいつ? 2009年3月
・危機の発端から底値までの期間 6ヶ月
・直前のピーク値から底値までの数字 14,164ドル→6,640ドル
・回復するまでにかかった期間は? 5年半
以上、過去の危機から読み取れる「事実」でした。賢者は歴史に学ぶ。ここから、コロナショックのマーケットを考えてみるのも、いいかもしれませんよ。
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