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「誰かのために」働いてはいけない

「誰かのために」働くべからず。私は「自分のために働く」。

こういうとすごく自分勝手に聞こえるかもしれません。ですが、これには自分のみならず周囲の人々を守ることにつながり、結果的にwin-winになる方法だと私は考えています。

私は昔からマニュアル人間です。新しい仕事をする時にはメモをとりつつ、それを必ずマニュアル化します。プロジェクタにパソコンを繋いで投影する程度の仕事でも、マニュアルなりチェックリストなりを作ります。

なぜなら、こういう類の仕事は意外にも言語化されない「マイルール」を生みがちだからです。台形補正はこれくらいとか、電気のライトは真っ暗にしないでレベル1にするとか、すごく小さなレベルのことほど「マイルール」化され属人化しがちなのです。これでは他の人がその現場に立ったら困るかもしれません。

でも、マニュアル化するのは「後輩のため」とか「指導のため」ではなく、あくまで自分のため

まず、マニュアルを作ることで自分の思考がクリアになります。どの仕事をどういう目的で、どういう手順で行なっているのか、言語化することで自分の「わかっていること」と「わかっていないこと」が明確になります。

だから、私がマニュアルを作る目的は「自分が」新しい仕事をするときの手順明確化であって、「新人指導をするとき」では決してありません(もちろん人に渡すときは見直すことはありますが)。

このように私は、「誰かのため」に仕事をしていません

あくまで「自分がやりやすくする」あるいは「自分のストレスを低減する」ために仕事をしています。マニュアル作りをするのも、書類をたくさん作って準備しておくのも、ルール整備をするのも、自分がイライラしないため。

よく「仕事は人のためになる」といいますよね。これは間違いではないし、仕事は誰かの役に立つからお金がもらえる。これは大前提です。自分本位、自分のことしか考えない仕事は論外ですね。

ですが、「誰かの感謝」を目的にした瞬間、仕事はとてもやりづらいものに変わります

仮に、「新人のあの人に喜んでもらうため」にマニュアルを作ったとして、その新人は喜んでくれるのか?
多分あんまり喜んではくれません。新人さんは仕事が忙しくてそんな余裕がないかもしれないし、先輩はマニュアルを作って当然だと思い込んでいるかもしれないし、今はそのマニュアルのありがたみに気づいていないかもしれない。

だから、「あの人のために」仕事を頑張るのはとっても危険。感謝されなかったとき、その善意は悪意に変わり、恨みに変わります。職場の悩みはほぼ人間関係ですからね。怖いですね。

だから、私がマニュアルを作ったりチェックリストを作ったりするのは、「あとで自分の仕事が楽になるから」です。つまり「少し先の未来の自分のため」に仕事をしています

たまに誰かのために資料を用意したりしますが、それだって「ここで貸しを作っておこうかな」くらいの気持ちです。少し先の私にメリットがありそうだから。

これは家事もそうで、家事も家族のためにやるのではなく、「私が」きれいな家に住みたいから掃除をするし、「私が」美味しいものを食べたいから料理をするようにしています。「家族のため」という考えが頭に浮かんでも追い出す。家族に感謝を強要したらお互いにとってストレスだから。「私は家族のためにこんなに家事を頑張っているのよ!感謝しなさいよ!そして手伝え!」とか言ってくる嫁、ウザいじゃないですか。

人のために仕事をすることは、「人の感謝を求める」ことと直結します。その感謝が得られなかったときに悪い気持ちが蓄積されてしまう。だから、「誰かのため」にしないことは、その「誰か」を守ることにもつながります

世界で一番大切な自分のために仕事をする、そうすれば結局「誰か」のためになる。マニュアルは人のためならず、ですね。

#自分にとって大切なこと

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