韓国で暮らした学生寮

日本の学生寮で暮らしたことがないので比較はできないが、

韓国の大学で暮らした寮のことについて話そうと思う。

自分は1回目の留学時に半年、2回目の留学時に1年半、寮で暮らしていた。

1つ目の寮はとても古い寮、4人部屋で2段ベッドが2台とロッカー4つ、1つに繋がった4人分の机椅子があった。

デロンギのような暖房が1台あり、その上に窓があった。

窓から山あい、湖、その先に広大に広がる平野が見渡せた。

シャワーとトイレは部屋にはないので寮生全員で共用。トイレットペーパーは個々人に支給されるシステムだった。トイレの数はともかくシャワーの数が少なかったので日々戦争だった。自分は毎朝寮生たちが起き始めるより前に起きて朝いちで使っていた。

水とお湯のサーバーがあって、食べ物と飲み物の自動販売機が2台あった。夜食にカップラーメンを買って食べている学生がよくいた。チキンの出前もよく頼んだ。

洗濯機、乾燥機は4台ずつくらいあってコインをガコンとはめて使うタイプだった。(なんかアメリカ製っぽい雰囲気だった)細かい洗濯物を全て洗濯機に入れるとお金がかかるので毎日でるような細かい洗濯物は洗面所で手洗いしていた。2-3回してるうちに全部洗濯機に入れていた寮生たちがうちを真似して細かいものは手洗いするようになっていた。韓国学生もきっとお金なくはないが、節約できるに越したことはないって感じだったのかなと思った。

ルームメイトは看護学科の学生2人と中国語学科の学生1人。もちろん日本語は話せない。中国語学科の学生とは少し中国語で話しもしていたが、自分も当時は韓国語ができなかったので話しかけられないようにごまかしながら暮らしていた。

その寮には韓国学生のほかに自分のような留学生がたくさんいたので韓国以外の話もいろいろ聞けた。

まあまあ楽な暮らしではあったが、せっかくなら寮以外でも暮らしてみたかったので大学で発行されている近隣の部屋をまとめた冊子で見つけた部屋に住むことにした。

いい経験になった。


2つ目の寮は大学院のとき。

2人部屋でベッド、机、本棚、ロッカーなどが一体型になっている家具が対で部屋に2つあるという部屋だった。2段ベッドじゃないので寝相を心配することなくゆっくり寝れた。

設備は1つ目の寮とほぼ同じで、シャワールーム、洗面台、トイレが寮生全員の共用で各階に水とお湯のサーバーがある。洗濯機と乾燥機もほぼ同型でアイロン台もついていた。共用のパソコンとテレビがある。

1つ目の寮と違うのは2つ目の寮は食堂併設。(1つ目の寮はなんか寮から離れたところに専用の食堂はあった)食堂や売店などもあったので体調悪いときなどとても助かった。

ルームメイトは大学院で中国語学を専攻している中国人学生だった。自分もこの頃にはふつうに韓国語がしゃべれていたのでコミュニケーションに困ることはなかった。ルームメイトは早朝に中国語教師のアルバイトをしていたので自分が朝起きる前にもう彼女は部屋を出ていて、夜は翌日のために早く寝るので平日はほとんど話す時間もなかったけど、休日には国のことや家族のこと、韓国であった困ったことなどいろいろおしゃべりしながら暮らした。ルームメイトが綺麗好きで床をよく拭いてくれたのだが自分の所まで拭いてくれてなんだか申し訳ない気分になったことが数回あった。

この寮には他にも中国人学生が多くいて、ルームメイトについて何部屋が中国人学生の部屋に遊びに行ったことがある。中央にでっかいブラウン管テレビを置いてる学生、食品庫か!というくらい食べ物であふれている学生いろいろいた。わりとみんな自由。

後から知ったがこの学校は中国人が多いので希望があればルームメイトを選べるが、希望がなければ中国人学生同士が同じ部屋にならないようにまず中国人学生を1室1室配置していって残りを韓国人学生、その他の国の学生で埋めていっているという話だった。自分にとってはとても合うルームメイトだったのですごくよかった。

寮生活はルームメイトとその設備によって天と地の差が出るのでいちがいにおすすめ!とかはできないが、1回はチャレンジしてもいい体験だとは思う。最初は赤の他人と暮らすなんて...とは思うかもしれないが、相手も自分のことを赤の他人なんてと思っているわけで。それ忘れないでお互いに気遣い合うことができれば良い人寮生活が築けると思う。


ちなみに自分は大学院初期は下宿をしていた。なぜ寮に移ったのか?というと、下宿のおばさんたちが揃いも揃ってケチとか過干渉な人が多いからだ。(夏の間、ボイラー代節約のために水でシャワーしろとか、1階の自分の部屋不在時に勝手に窓を全開にして放置する。食べる量に対していちいち口出すとかとか)下宿は安いがやっぱり「他人の家」の一部なのだ。なのでそういう感情的な生き物の管理を受けない大学の寮に移った。自分にとってはとても寮が合っていた。

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