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体験記事「アプリ HELLO! MOVIE」

先日、大人気の映画「THE FIRST SLAM DUNK」をミニバスをしている姪っ子に誘われて観に行きました。

映画スラムダンクの広告

(画像は毎日新聞より)

スラムダンク…自分が小学生でミニバスをやっていた時期にちょうどアニメをやっていました。小学生定番の古今東西「スラムダンクのキャラ」で服に名前の書かれた審判の名前を覚えるくらい好きでした。中学で県大会決勝リーグの準決で負けたときには監督が「がけっぷち」の垂れ幕を作っていました。大学生の頃に学祭のスラムダンクマニアッククイズ大会に参加したのもいい思い出です笑。もちろん単行本も完全版も「あれから10日後」も持っています。働き出してからも職場で布教していましたし、学生時代に友人とスマブラしていたとかは相手を倒すと「ボボォン!!」と挑発していました…

いやいや、スラムダンクの話だけで記事が終わってしまいそうですが、そうではありません。ただの前置きです笑。

今回はこの映画鑑賞で、音声ガイドのアプリを体験してきたのでそれについてお伝えしていきます。


音声ガイドとは

音声ガイドとは、美術館や博物館などで展示されている作品の解説をスマホや専用機器といったハンディタイプで音声が再生できるシステムです。

美術館や博物館の入り口で500円ほどで貸し出されている音声ガイド機器を知っている方もいらっしゃるかもしれません。

レンタル用音声ガイド機の写真

(画像はTokyo Art Navigationより)

最近はスマホの専用アプリやSafariなどで聴くこともできる場所もあるそうです。

盲学校時代には博物館などの見学の際に、お借りしていました(しかも減免申請があれば無料だったので)。

盲学校時代に行った映画鑑賞

そんな10年以上前の盲学校時代に、校外学習で生徒の余暇活動の一環として近隣のショッピングモールまで映画を鑑賞しに行ったことがあります。

生徒たちが相談して行き先や行程を決めてチケットも電話で予約したのですが、肝心の映画は…

当時の映画には音声ガイドはなく、弱視の生徒は単眼鏡片手に、全盲の生徒には教員が隣で場面を解説しながらの鑑賞でした。ただ映画の場面切り替えが早く、上手いこと情景や場面の様子、登場人物の表情などは伝えられませんでした。生徒たちも「映画よりも(別の機会に訪れ、ボウリングやサウンドテーブルテニスなどを体験した)障がい者スポーツセンターの方が楽しめそう」と言っていました。

映画の音声ガイドとの出会い…でもなかなか体験できず

それから月日が流れ、日本ライトハウス展〜全国ロービジョンフェア〜を訪れたときにバリアフリー映画体験というブースがありました。

バリアフリー映画のイラスト。映画のスクリーンにはセリフの字幕が映り、場面の様子を説明する音声ガイドが流れている。

(画像は住友商事より)

映画の場面を音声で解説してくれるもので、「これだったら生徒たちもあの時の映画をもう少し楽しめたのかなぁ」と思っていました。

ただ映画館で直接ではなく、点字図書館などを通じて借りたり、バリアフリー映画上映会に参加して鑑賞したりするものだと聞き、また種類がそこまでないのが少し残念でした。

さらに月日が経つとネットの記事やTwitterで見ていたアプリ「UD Cast」を日本ライトハウス展〜全国ロービジョンフェア〜で見かけました。

「UD Cast」は映画館で字幕や音声ガイドを利用できるアプリです(現在は、バリアフリー字幕、バリアフリー音声ガイド、手話、多言語などさらに対応の幅を広げられているそうです)。

最新の映画も続々追加されていて、しかも無料。なんて素晴らしいアプリじゃないですか。「これは実際に自分も映画館でUD Castを試して鑑賞してみたい!」そう思っていたのですが、ちょうど子育ての真っ最中。なかなか映画館に足を運べず、子どもの見たい映画があっても音声ガイドの対象になっていなかったり、僕自身のミスで必要なイヤホンを忘れてしまったりとなかなかご縁がありませんでした。

そうこうしている内に、今回紹介するアプリ「HELLO! MOVIE」もリリースされます。

「UD Cast」も「HELLO! MOVIE」も使用方法に大きな違いはありませんが、対応している作品が異なります。

アプリをインストールし、観たい作品の音声ガイドをダウンロードしてから映画館へ行き、映画の音声に同期して自動的に音声ガイドが流れる仕組みになっています。

詳しい操作方法などは日本ライトハウス情報文化センターのホームページやYouTube解説動画を参考にしてください。

いよいよ「HELLO! MOVIE」の体験

以前にイヤホンを忘れた経験があったので…事前にiPhoneにイヤホンを指してテストしました。映画館ではなく自宅でしたが、操作方法のガイダンスを聴きながら実際の音量が確認できます。

音量は片耳のイヤホンを離した方がいいのかな?と考えていましたが、映画館の身体に響く音量の中では両耳イヤホンで全然大丈夫…というか自宅よりも音量を大きくしてちょうどいいくらいでした。映画館ではイヤホンを装着し、機内モードにしてからHELLO! MOVIEの画面を固定します。

肝心の音声ガイドは、僕自身が画面を観ながらなので、視覚障がいの方が体験するのとは違うと思いますが…(途中あえて目をつむってみた場面もありましたが)。

タイトルや場面、人物の動作、映し出される文字などが細かく描写されていてわかりやすかったです。

なんなら、喧嘩後のリョーチンの「額にガーゼ」など観ていてる僕も見逃してしまいそうな細かい情景も伝えてくれます。花道が安西先生からの話を聞いて想像したイメージ図が「小学生並みの絵」なんて描写されていたのは笑ってしまいました。

そんなこともあって、スクリーンの画面を眺めながら、音声ガイドを聴くスタイルを普通に楽しませてもらいました。

反面、今回の映画は現実の山王戦のコートと、いくつもの過去シーンとの切り替わりが頻繁にありました。場面の切り替わりごとに「砂浜」などどの場所かを教えてくれるのですが、それがいつの砂浜なのか(沖縄なのか、神奈川なのか、中学時代か高校時代か、インハイ前かインハイ後か)が音声だけだとわかりにくいのかなと思いました。まぁ尺の制限もありますし、シリアスなシーンも実際の映画のセリフや効果音もあるので…どこまで細かく伝えるのかは難しいのだと思います。

まとめ

あまり上手く音声ガイドの様子を伝えることはできませんでしたが…個人的に大好きで次の展開も全て覚えているスラムダンクではあっのもあるでしようが笑、とても楽しませてもらいました。

実写の映画やすみっコぐらしのようなセリフがほとんどない映画の音声ガイドがどうなるのかもとても気になります。

【ここから追記】

プリキュアの映画で試してみたときは、歴代プリキュア77人が登場するバトルシーンは名前が多すぎて混乱しました(見ててもわからなくなるくらいでした笑)。

(画像は映画.comより)

すみっコぐらしの映画では、画面に映るセリフなどの文字も読み上げてくれるので、ひらがなの読めない小さい子たちにとってもわかりやすくていいなぁお思いました。

(画像は映画すみっコぐらしより)

【追記おわり】

ただこのアプリがあれば、盲学校時代に行った映画館で生徒たちももっと楽しめたのな?なんて考えてしまいます。

気になった方は、ぜひ一度体験してみてください。

今回の記事が音声ガイドについて知りたい方のお役に立てば幸いです。



表紙の画像はHELLO! MOVIEアプリ公式サイトより引用したアプリのロゴ画像です。