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ゲームの王国とエアロバイク

小川哲の『ゲームの王国』を同期から勧められた。
面白い、絶対好きだと思う。
そんなもんかな、と思ってAmazonで調べてみた。

カンボジア、ポル・ポトの隠し子、SF、なんだかよくわからん単語の並びだな、程度の感想でそのままお気に入りに入れておいた。

そこから1年ほど経ったかな、六本木の文喫の棚にこれが挿さっていた。
あぁ、いつか買おうと思っていたやつだ、と思い購入した。

そしてまた数ヶ月、いつか読もうとは思っていた、という状態が続く。そして地元のお気に入りの書店で再び見かけたのが、読み始めるきっかけに。

なんだか出会いから購入、そして買ってから読むまでに、色々なきっかけを必要とするんだな。その分、本に対して内容とは全く関係ない色んな記憶が紐づいていくなぁ、とも。

正直カンボジアもポル・ポトもあんまり興味ないんだけど、読み始めたら一体どうなっちゃうの?と夢中になってしまって、通勤時、二宮金次郎状態になったりした。そしたら会社に忘れた。週末に読むのを楽しみにしていたのに。

これはもう取りに行かねばなるまいよ。

土曜の朝、眠い目をこすりながら会社に向かう道すがら、久しぶりにレンタルサイクルに乗っていこうと閃いた。あのドコモがやってる赤いコミュニティサイクルというやつだ。もう1年近く乗っていなかった気がするのだけど、家と会社を往復したら、ちょっと足がガクガクに。そういや自転車って結構カロリー使う有酸素運動なんだよな、『弱虫ペダル』が言ってた。

もしかしてこれは痩せるんじゃないかな。味噌汁ファスティングをやってみる程度には増加し続ける体重を気にかけている私はランニングマシーンよりエアロバイクを買うべきなのではないか。

人生で初めてエアロバイクが気になりだして調べてみたら、エアロバイクという呼称は実はコナミスポーツ&ライフ社の登録商標のため、フィットネスバイクといった名称が正しいことを知った。知ってた?

で、フィットネスバイクは色々あるけど、大抵の機種には1回30分っていう時間制限があるんだとか。ペダルの負荷を発生させているマグネットの発熱が原因らしく、無視して使うと著しく劣化、あるいは故障するらしい。

でもさぁ、30分じゃ話にならないよね。。。こちとら映画とか見ながらついでに運動しようと思っているのに30分じゃ全然ダメじゃん。でも探してみるとことごとく30分制限なのよね、まぁ気にしないで使って壊れたら考えるってのも1つの手段なのかもしれないが、、、、

ちなみにコナミのエアロバイクはジムにおいてあるような本格的なやつなので、30分制限は無い。でも、高い。

もうちょい安いので制限ないのはないんかなと探し続けてみたところReebokのやつが良さげ。

これは買いなのではないかと家庭内プレゼンをしてみたものの、落ち着け、と言われたので再び『ゲームの王国』を読んで落ち着いている。


二人の息子が一台のゲームを取り合い争っているとします。大人は「順番に遊ばないとゲームを没収する」というルールを制定します。それでようやく、二人ともゲームを遊ぶことができるのです。ルールがなければ、二人は延々とゲームの奪い合いをしているだけです。二人ともゲームができず、幸せになりません。
下巻 P.46

このエピソードは実に象徴的だね。

自分たちが暮らしている社会もあらゆるルールの中で成立している。
ルールに囲まれて生きているわけで、四六時中色んなゲームをプレイしているとも言える。

だとすると、自分がプレイしているゲームやそのルールに対して自覚的でいられるか。

どんなルールのゲームで、どうすれば勝ちなのか、
あるいはどうすれば負けずにすむのか。
ここに無自覚だと、自転車こいで遠くに行くつもりが、気がついたら自分がこいでいたのはエアロバイクでしたということにもなりかねない。

ルールを知らなきゃ勝てるわけないのだ。

というわけで、どうしたらエアロバイク買っていいよってなるかしら。
このゲームのルールは・・・。

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