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「ビジネス・ニュートラリティと言うのは、終わった」 2020/09/27

 ご飯やお酒を制限しながら何がしたいかと言えば体重をもう少し減らしたいというのがあって、朝から軽めのランニングもしてみたらちょっと調子がいい。

 ポッドキャストは聴かないんだけど、ポッドキャストを本にした『こんにちは未来』のシリーズが面白いのでちょっと興味を持っている。佐久間裕美子+若林恵『こんにちは未来 メディア編 みんなもっと好きに言ったらいいのに』を読んだ。この本を出している黒鳥社というのは若林さんが立ち上げた出版社なのね、ということをいまさら知りました。



 これは出版に限らず、単純に新しいことをやりたいと言ったときに、全部を社内のコストやリソースでやるのはもうしんどいと思うのね。社内でリスクを全部は負いきれないというときに、つくるのはこちらでお金を集めてやるけれど、流通はどこかにお願いして、でも、一緒に出したことにすればお互いの商品だと言えるよね、というスキームになるわけで、そうすれば、そこまでリスクを負わずに新しいものを出していけるんじゃないかなと思っているんだけど。
佐久間裕美子+若林恵『こんにちは未来 メディア編 みんなもっと好きに言ったらいいのに』P46

 コンテンツを作ることと、それを流通させることって全然別物だからこうやってそれぞれを切り離して協業関係を作ることも可能だろう。どちらかというと紙の流通は長らく強固な仕組みがあったから、それを自明のものとしすぎているようなところもあるかもしれないとは常々思っていて、Webメディアとかになった途端、黙っていてもコンテンツが流通する状況じゃなくなる。コンテンツを作ることは一生懸命なのだけど、どう流通させて、どう届けるのか、そこをちゃんと仕組みとして持つみたいなことがとても苦手というか、真剣にその必要性を理解していないというべきか。

 国のGDPがどうしたこうしたってやたら言う人がいるけれども、自分自身の財務状況だったり自分自身の経済成長率ってものをちゃんと把握している人はそんなにいないんです、と。だから、経済のことをわかろうと思ったら、自分自身のそう言うところから始めた方がいいはずなんですよ。
佐久間裕美子+若林恵『こんにちは未来 メディア編 みんなもっと好きに言ったらいいのに』P.60

 確かに自分の収入や支出をはじめとして、自分の経済活動を可視化して理解するのが一番身近な経済な気はする。卑近な例だとマネーフォワードめっちゃ便利、みたいなことなんだけど。家計を可視化する手間が消えて自動化されるといろいろ見えてくる気がする。

「ビジネス・ニュートラリティと言うのは、終わった」と。「いつ終わったの?」って聞いたら、「2016年ぐらいだと思う」と言っていた。やっぱりそのころから、企業にしてもブランドにしても、社会的なあり方に変化が起きてるんだよね。それで、「もはや表明しないというオプションは存在しない状態になってきている」って言うわけね。
佐久間裕美子+若林恵『こんにちは未来 メディア編 みんなもっと好きに言ったらいいのに』P.152

 これは例えばトランプ政権を支持するのかと言った政治的な問題もあるし、ダイバーシティを擁護する側に立つのか、とか色々な価値観を示さないことが不信感にも繋がっていくということ。企業やブランド、サービスとして何を大切にしていくのか、そういうことをうやむやにして、中立性みたいなことを言っていられる状況じゃなくなってきているよ、というお話で、事業の根幹にある価値観みたいなものが問われる時代だなぁ、というのはひしひしと感じていたりする。

と、なんか休日なんだけど完全にお仕事モードな1日だった。


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