見出し画像

海外就職での注意点(ドイツ飲食店の場合)

海外就職の際に「ビザを用意してあげるから」と言うスタンスのオーナーには注意してください。雇用主がこの時すでにマウントを撮りに来ていると捉えて差し支えないでしょう。雇用側がその恩恵を感じることは間違っていませんが、雇用主がそれを呈して来た場合は用心した方が良いでしょう。面接の際に、あからさまな上から目線の場合も言わずもがなです。(今の日本でもまだありますか?)

次に雇用契約書が存在するかどうかが重要となります。これは個人事業主であっても雇用者と交わすことが義務付けられています。ここに労働条件の全てが記載されています。これは現地の言葉で現地の基本的な労働条件をもとに作成されています。ですからこの紙面上では違法性は認められないので、雇用される側の人権を確保する上でも非常に重要な書類となるので、きちんとサインを交わして保管しておかなければなりません。また念のためにその内容もきちんと自分で把握しておく必要があります。ドイツの場合ですが、自主退社の場合は1ヶ月前が有効とされていますが、万が一雇用契約書に自社規律で2ヶ月前や3ヶ月前などと記載されている場合はこれに従う必要があります。しかしこの記述がない場合は、ドイツの基本的な労働法が基準となります。

日本人の労働者で固めている店も用心しましょう。もし現地の人も平均して雇用している場合、労働条件が満たされていないとすぐに異議申し立ての場が設けられて、問題解決のために双方が議論するでしょう。しかし日本人ばかりの場合、先に述べた「ビザの恩恵」に囚われて言わずもがな的になってしまうケースが少なくありません。また個人事業主の場合、現地の労働基準、労働法のアップデートが呆れるくらいにできていない人がいます。日本人ばかりの場合それを指摘する人もいないので、さらにガラパゴス化が進んでしまうことになります。

こうして書きはじめると、まだまだ書き足りないな、と思ってしまうのですが、最初の段階でわかる注意点は、大まかに言って上の3つの項目になるでしょう。しかし最も大切なのは、自身が外国で生きていることの自覚を持つことです。外国にいて、日本人ばかりの環境で働いていれば言葉の苦労も大してなく、ある程度の収入を得て欧米での暮らしを送ることができますが、その反面良いように使われてしまう可能性が非常に高くなるでしょう。そうならない為にも、現地の言葉や文化、社会に積極的に接していく努力を惜しまないことです。

海外移住では、いろんな形で戦うことが求められます。サバイヴしてるな、と思うことも少なくありません。大変なことが多いけれど、それも楽しんでしまわないとなぁ…と、僕自身は思うようにしています。もちろん人生の楽しみ方は人それぞれだけど。

誰かのちょっとした為になってくれれば嬉しいです。

いただいたサポートは今後の活動に有効に活用いたします!