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日々草の花は一日限り。散って、また新しい花をつける。

雨の中、レインコートを着ながら日々草を植えた。
毎年サフィニアを植えていたけれど、今年はちょっと変えてみようということで、母が日々草を選んできたのだ。
サフィニアのように華やかではないけれど、強くて丈夫で可愛らしい花。

日々草の花は一日限り。
その日咲いた花は夜には散り、
次の日はまた新しい花が咲く。
一日しかない自分の出番に、精一杯命を燃やして美しく咲いている。

どうせ一日しか咲かないし。なんていじけたりもしない。
適当に中途半端に咲いたりもしない。
今ある命を精一杯生きている。
なんて美しいのだろう。

そんな日々草の姿に人間を重ねてみた。

私たちは安全な国に住んでいて、誰もが明日を信じて疑わない。
明日が来ることを1ミリも疑っていない。

明日が来る保証なんてないのに、
いつか親孝行しようと思って今日も家事を手伝わなかった。
明日やるからって後回しにしたこともたくさんある。
過去の縛られて、身動きができなかった日もあった。

きっと多くの人が明日も変わらずに生きている。
そして明日が想像できるからこそ、未来が不安になる。

けれども私は、
あの日々草のように
今日だけを全力で生きてみたい。
今日という日に全力を注ぐ覚悟を持ってみたい。
今日どんなに嫌なことがあっても、
過去に忘れられない心の傷をおったとしても、
どんなに自信を失わせるようなことが起こっても、
明日の私は新しい私。
毎日、一から挑戦できる。
そうやって一日一日を大切に歩いてゆけば
きっと、振り返ったその道は美しく輝いているだろう。

母にこれを話したら、あまり共感してもらえなかった。
こんなことを考える私はロマンチストなのだろうか?
でも最近思うのは、ロマンチストと言われてもいい。
変なやつだって思われてもいい。
自分の感性を信じていたいし、好きでいたい。