38 四肢外傷

外傷の原因を必ず聴くこと!必ず怪我(転落、熱傷、溺水)をした理由も追求すること。怪我より怖い急病が見つかることがある。例えば、大腿骨頸部骨折の原因として、完全房室ブロック。腰椎圧迫骨折の原因として、消化管出血。溺水、広範囲熱傷、肋骨骨折+大量血胸の原因として、くも膜下出血、等である。

身体診察では、必ず外傷側の四肢と健側の四肢とを比較すること。骨折ではPAFをチェックする。PAFとはP perfusion 循環(血行障害の有無) A alignment 配列(変形の有無) F function 機能(運動、感覚障害の有無)の頭文字である。また、骨折の近くに裂創/挫創がある場合には、すべて開放骨折とみなす。骨折が関節面にかかっている場合には、即整形外科コンサルテーション。

打撲・捻挫はRICE!R rest 安静 I icing 冷却 C compression 圧迫 E elevation 挙上が大事!

大腿骨頸部骨折に関しても整形外科コンサルテーションである。自立歩行可能で、X線撮影でも見逃されるものもあるので注意。

手指切断では、切断指を冷凍してはいけない。ドライアイスもダメ。組織が傷んでしまうから。また、直接、水や氷水に浸してもいけない。

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