島尻内閣府特命担当大臣記者会見要旨 平成28年3月25日。愛媛県今治市。海事クラスター

1.発言要旨

 私からは、最初3件、冒頭発言をさせていただきます。
 まずは、エネルギー・環境に関してであります。昨日、私も意見交換の場に参加させていただいたのですけれども、エネルギー・環境イノベーション戦略策定ワーキンググループが開催されまして、本戦略のまとめ案を策定いたしました。本戦略は、2050年という長期を見据えて、気候変動対策と経済成長を両立するための戦略であります。 第5期科学技術基本計画で掲げられている「超スマート社会」の到来によって、エネルギーシステム全体が最適化されることを前提として、削減ポテンシャルやインパクトが大きな有望な革新技術を特定いたしまして、長期的に研究開発を推進するという位置付けとなっております。昨日取りまとめたものを基にして、来月後半頃に開催される予定の、安倍総理を議長とするCSTI(総合科学技術・イノベーション会議)の本会議において取りまとめることといたします。
 二つ目でございます。クールジャパンビジネスセミナーの件であります。本日午後1時より、東京ビッグサイトにおきまして、クールジャパンビジネスセミナーを開催いたします。このセミナーは、我が国最大のアニメ総合イベント「アニメジャパン」と連携いたしまして、私が会長となっておりますが、「官民連携プラットフォーム」の関連イベントとして開催するものでございます。アニメ関連企業と製造・サービス業を連携させまして、新たな商品・サービスが創り出されるよう後押しすることを目的としております。私も今日、実物を持ってきましたけれども、(マグカップを見せながら)これアニメ「ガンダム」なのですけど、こちらを用いた伝統工芸の九谷焼がコラボレーションしてこういうものができておりまして、どうぞまたゆっくり見ていただければと思うのですけれども、私としては大変興味深いと思っておりまして、購入させていただきましたけれども、このように異業種の連携で、新たな価値や訴求力が生み出された具体例だと思います。こうした商品が更に生み出されるよう後押ししていきたいと思っております。本日、私、このセミナーの冒頭で御挨拶をさせていただくのと同時に、「アニメジャパン」の会場も視察する予定であります。是非、セミナーの冒頭、そして視察についてはプレスの皆様にも公開いたしますので、お越しいただければと思います。詳細は、内閣官房知財事務局にお問合せください。
 そして、三つ目でございます。出張についてであります。本日、国会も開かれておりますので状況が許されれば、夕方から愛媛県の今治市に出張いたします。今治地区では、海事クラスターとして「愛媛船主」とも称される世界的にも有名な船主群、世界トップクラスの造船所、そして教育機関、地元の銀行、さらには自治体がしっかりと連携していると聞いております。我が国の海運業、そして造船業は様々な海洋政策の推進に不可欠な基幹産業であると認識しております。そこで、26日に、瀬野汽船株式会社を始め、今治造船株式会社、渦潮電機株式会社、波方海上技術短期大学校を視察させていただくとともに、海事クラスター関係者との意見交換を行って、今後の海洋政策の推進に活かしていきたいと考えております。
 私からは以上です。
2.質疑応答
(問) 科学新聞の中村です。
 先日、科学技術・学術政策研究所が「地域科学技術指標2016」というのを出して、各県における科学技術のインプットとかアウトプット、そういうのを全国レベルで比較しているんですけれども、沖縄県を見ると、なかなかインプットはそこそこあるんですけど、アウトプットが少し少ないように思えるんですけど、沖縄担当と科技担当の大臣として、これをどういうふうに見ていらっしゃるのか。それで、今後、両方の政策をつなげながら展開していくのをどういうふうにお考えなのか教えてください。
(答) この度、この調査結果が出たということでございます。いい御指摘をいただきましてありがとうございます。
 この調査については、いろいろな関連データがある中の一部を集計・分析したものとのことでございまして、個々の地域の評価、あるいは科学技術イノベーション政策に反映するには、地域個別の分析が更に必要なのかなと思っています。ではあるのですけれども、私としては、こういったデータにも関連して、今後の沖縄県における研究開発、あるいは産官学の連携の在り方について、是非注目していきたいと思っています。
 近々、沖縄の学術コミュニティの皆様と、こうした情報を共有して、分析して、今後の沖縄の更なる発展に活かしていきたいと考えています。
(問) 日刊工業新聞の冨井と申します。
 クールジャパンビジネスセミナーについてお聞きしたいんですけど、製造業だとかサービス業のネットワーク連携を図る、実際この時点でどういった分野の、今、異業種とおっしゃられていましたけど、どういった分野のメーカーだとかというのが参加しようとしているんでしょうか。
(答) このセミナーですが、今回、合計100名程度が参加予定であります。実はこれ、倍率4倍と聞いております。それだけ注目をいただいたわけでありますけれども、コンテンツ系と非コンテンツの海外担当者を含めての100名程度の参加と聞いております。
 今お話したように、こういうものも実際にもう生まれているということもありますし、例えば車とアニメで広告が成り立っていたりとか、あるいは、この間も参加させていただいたのですけど、プラットフォームの中でホンダが、あれ何て言うのでしたっけ。
 (事務方)UNI-CUB(ユニカブ)。
 ユニカブ、小さい座る椅子みたいなものなのですけど、それがムーバブルなのですね、動くのです、座るだけで。すごく楽に移動できるというものもありますし、それが音楽とコラボして、何て言うのでしょうか、画面上で音楽に合わせて、そのカブに乗った人たちがダンスを踊ったりとか、そういうアピールの仕方があったり、本当にいろいろなところで、異業種のコラボから様々なものがイノベーティブに生まれていると私としては感想を持っています。なので、今後ますますこういったところに拍車をかけて、我が国のクールジャパンとして発信できるように、また頑張っていきたいと思っています。
(問) もう一度、科学新聞の中村です。
 (3月)22日に日本とUAEの間で宇宙協力協定とか三菱重工のサービス契約とかやられて、ちょうど大臣主宰の宇宙システム海外展開タスクフォースの最初の成果だと思うのですけれども、これについての受止めをお願いします。
(答) 大変良いニュースだと思っています。これまで、今御指摘があった、宇宙システム海外展開タスクフォースで様々な働きをしてきたわけでありまして、その中でUAEの火星探査機ですね、三菱重工がH-ⅡAロケットによる打ち上げサービスを受注したということでございます。
 今後も、このタスクフォースを通していろいろな部会もありまして、国別、地域別の部会もありますので、それぞれにそこでお働きいただいている皆様の能力を発揮していただく中で、また次々といろいろな良いニュースが続いていけばいいなと思っています。
(以上)