ナイチンゲールの生い立ちから生き方を学ぶ

やなぎ@究明者です。5月12日はフローレンス・ナイチンゲールの誕生日であり、国際看護師の日、看護の日として今もナイチンゲールは生き続けています。

ナイチンゲールは、クリミア戦争に従軍し環境を整えて多くの命を救ったことが知られています。今回は、ナイチンゲールの生い立ちを振り返りながら、生き方そのものを学んでいきたい。

教養高き女性

ナイチンゲールは、イタリア・フローレンス(今のフィレンツェ)で教養の高い父のもとに生まれました。彼は、3つの大学を卒業しました。

そして7歳になり、上流階級は家庭教師をつけることが慣習となっていたらしく、フランス語と聖書を習い始めました。8歳の時には、家庭教師の先生がドイツにいってしまったため、父が家庭教師になりナイチンゲールに教えることになりました。

科目は5か国語、歴史や政治、哲学、数学と幅広く教わりました。また、座学だけではなく17歳を過ぎたころからは、パリやローマ、エジプト、ギリシアなどにも折を見て行きました。

神のお告げ

17歳を目前にしたころには、神のお告げを耳にし「仕えなさい」といったそうです。ですが、何に使えたらいいのか分からず、旅行で分かるだろうと思っていました。

この旅では、社交界へいったり、シスモンディとの出会いなど多くの経験をしたとされています。こういう経験を積んだ彼女は、イギリスに戻り「社会の動きをよく考えるべき」と家族に行ったそうです。

そして、病院の人や貧しい人に食べ物や着るもの、薬などを届けて歩きました。こういう経験を通じて、もっと多くの人を救いたい!と思い、病院や施設に行って看護の勉強をしよう、と思い立ちました。

そして25歳の誕生日のとき、家族に「病院に行って看護の勉強をしたい」と伝えたところ、大反対されました。理由は、病院は素敵な場所ではなかったから。当時の病院は、腸チフス(感染症のこと)の見分けが正確にできておらず、「病院熱」と言うものまで登場する環境だったようです。

26歳の時には、病院や孤児院を調べ手紙を出し、それらが出している報告書を入手し、独学で勉強をすることにしました。そして、報告書が届くと熱中して読み漁り、時間も忘れるぐらい集中しました。

そんなことをしていたら体調を崩し、そうとは知らない家族は気晴らしに旅行を、と考えました。旅行先のローマでは、コロシアムや修道院に行きました。

そして半年間ローマに滞在し、イギリスに戻ると近くの村へ赴き、病人の世話をし始めました。もちろん、家族は反対し、ナイチンゲールはとても悲しい気持ちになったそうです。

ついに、看護婦(いまの看護師)になる訓練を3か月間受ける事を、はっきりと家族に伝えました。結果は、予想通りの反対。反対を押し切って31歳の時に訓練を受ける事になります。そこでは、パンと野菜スープ、ライ麦のお茶だけという上流階級出身とは思えない生活が待っていました。

しかし彼女は生きがいを感じ、心身ともに成長することが出来ました。それからしばらくしてクリミア戦争が起こります。

彼女は、軍務大臣(日本で言う昔の陸軍大臣)に会いにいったけど、留守だったので置手紙をすることにしました。それを呼んだ軍務大臣は、さっそくナイチンゲールに返事を出しました。

その内容は、看護婦を集めてスクタリにある陸軍病院へいってほしいと。この置手紙を出した行動が、有名なナイチンゲールのクリミア戦争での活躍に繋がるきっかけになりました。

参考文献 宮本真巳:ナイチンゲール<文研の伝記⑦>,文研出版,1976.

生い立ちから何を学ぶか

このことから分かることは、ナイチンゲールは何度も逆境に立たされていたということ。そして、逆境をチャンスに変えてきたこと。

そして何よりも、倒れても起き上がる圧倒的な行動力!こういった彼女の暑いHEARTがあったからこそ、多くの命を救うことが出来たんだと想います。

そして彼女の強みは、圧倒的な知識と分析力にあります。これは今の時代にも通ずることかもしれません。

つまり、知がある事は強いと言えます。もちろん、知識があるだけになることはオススメできません。

彼女は知識を身に着け、分析を十分に行って現状を改善するという生き方をしていました。今でいうPDCAサイクルの先駆けだったとも言えます。

P ; plan (計画) D ; do (実行) C : check (評価) A ; act (改善)

今で言うこの過程に強かったと言えます。実は、ナイチンゲールの看護覚え書でも「観察」の重要性は述べています。

つまりCの評価は、 物事を観察して assessment(評価)するという視点を含んでいるように私は思います。

私の学生時代に教わった「看護過程」では、対象(患者様;クライエント)を綿密に観察して「なぜそれがおこったのか?」を突き詰めていく学びをしました。

そしてassessmentした結果をもとに、クライエントがより良い状態になるように働きかける。

こう考えてみると、看護は医療だけではなく裾野がとても幅広い分野だと言えます。

終わりに

近代看護の礎を創ったフロレンス・ナイチンゲールの生い立ちについて駆け足でご紹介してきました。現代を生きる私たちが学べることは、七転び八起きのような圧倒的な行動力!そして、その基礎となる知識と分析だということが分かります。(2020年5月12日 やなぎ@究明者)

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