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動物看護師の仕事内容 ①保定編

おはようございます。
1週間始まりましたね。

獣医師は「注射する人。ペットを治療する人。元気にする人。」
ってイメージつきやすいと思うんですけど

動物看護師ってどんな仕事してるかご存知ですか?

「受付してくれるお姉さん」「爪切りしてくれる」
「診察の時うちの子を抱っこしてくれる人」「電話出てくれる」


色々あると思います。
でもこれ全部、動物看護師の仕事で間違いないんですけど
少しだけ認識がずれてるんです。

すぐに答えられる人、あんまりいないと思います。
ペット飼ってない人は動物病院いかないから
そりゃわかんないよねって話なんですけどね。
あとはシンプルに認知度の問題かなとも思ってます。

動物病院へ行ったことある方には「より知ってもらうこと」
動物病院にいったことない方には「新しく認知してもらうこと」

これがぼくのミッションでもありますので説明していきます

※動物看護師はタイピング数が多いので今後 【VT】と略します
※VT = ベテリナリティー・テクニシャン = 日本では動物看護師のことを指します


VTの仕事内容は大きく分けて

①保定
②診察の補助
②ペットホテルや入院動物のお世話
③受付業務全般
④その他雑用(掃除や備品注文、院長のお使いとか)

この5つに分類科されます
さらにここから細かく枝分かれするんですけど
詳しく話すと文字量がとんでもないので
今回は①をお話しします。今後②〜⑤にも触れていきます。

①保定

これは、言葉では想像しにくいですが
動物病院行ったことある人には想像しやすいと思います。

そうです。うちの子が注射される時に身体を撫でながらホールドする仕事です。
これは「保定」と言われるテクニックを駆使して仕事を行ってます。

ペットを力づくで押さえつけることは小型犬が相手ならできると思います。
しかし、力づくで行うと小型犬だと簡単に骨折するかもしれません。
シニア犬だとそのまま亡くなっちゃうかもしれない。
力づくで身体を持たれて、怒って噛み付くかもしれません。
されるペットも、そばで診ている飼い主も不安です。

柴犬とかの中型犬、ゴールデンなどの大型犬は本気で嫌がったら
パワーだけじゃなんともできません。
じゃあどうしたらいいんだと。小型犬しか連れてくるなと言うのか。


そこで開発されたのが「保定」というテクニック

「VTの力を最低限に 負担を最小限かつ
 獣医師が最大限 診察がしやすいホールドテクニック」と言えます。
これを用いて獣医師の診察のお手伝いをすることが
VTの仕事の代名詞と言えます。

例えば犬の前足の爪が折れてしまって出血しているとします。
獣医師が状態を確認したいので、手先を持ちますが
そうすると嫌がるペットがほとんどです

じゃあどうすればいいのか。

ペットの後ろに回り込んで折れた爪と同じ肘を掴んでピーンと伸ばすと
嫌がらずに手先を獣医師に診せることができました。

これが保定というテクニックです。
ペットの身体の作りを理解するとも言い換えられます。

つまるところVTの良し悪しはこの保定の上手さで決まります。
断言できます。
保定がうまければ獣医師が診察をしやすくなります
ペットへの負担も減ります
飼い主も「うちの子大人しくてよかったわ〜」という安心感が得られます
もうwin win win なんですよね


この保定も色んなパターンがあって
・注射をする時
・爪を切るとき
・採血をするとき
・レントゲンを撮るとき
・介護をする時...etc

もう本当にたくさん種類と方法がありますので
覚えるのが大変です
しかもペットの体格や性格で
「覚えた保定が通じない!!」なんてことたくさんあります
なので日々トレーニングと実践で己を磨かねばならないのです。
(それを放棄して受付業務ばかりにこもるお局をたくさん見てきました)

「VTは保定のスペシャリスト」
そう言ってもらっても過言ではないし、我々VTが目指す最終目標でもあります


ただ抱っこして「怖くないよ〜」「大丈夫だよ〜」と
声をかけているだけに見えますが、実は

「覚えたテクニックを披露して、誰にも負担かけないぞ!!」

という気持ちでペットに向き合っているのです。
なのでもし動物病院へ行く機会があったら少しだけ注目して見てください。


次回は②の説明していこうと思います。
それでは〜

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