材料力学第6回:トラス構造って何?

 更新が遅くなってしまい、申し訳ございません。今回から数回にわたってトラス構造について学んでいきましょう!まず今回はトラス構造とは何かということに関して説明します。

 では、まず前回までの材料力学の知識を用いて机を作ってみたとしましょう!おそらくこんな感じですかね??

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 一つの板に対して4本の支柱。確かに、この机は上からの力に対しては安定してそうですね。理由としては、上からの荷重に対して4本の支柱の反力が発生し、これらの力が釣り合うからですね(下図)!

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 でも、よく考えると力が加わる方向って垂直方向だけではなく、以下のような水平方向の場合もありますよね(例えば、机をずらすときや机の脚を蹴ってしまった場合)。こういう場合って、脚がポキッと折れてしまいそうに思いませんか?そうなんです。鋼のような材料は長手方向の圧縮や引張に関しては強いのですが、水平方向からの曲げ(曲げは梁理論で詳しく学べます)などには弱いんですよね。

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 じゃあ、どうしましょう?

 答えは水平方向の荷重に耐えうるよう補強してあげればよいですよね!こんな感じに!

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 この反力の部分を垂直方向と水平方向に分解してあげると以下のような感じになります。つまり、水平方向の反力が荷重とつり合い机が壊れにくくなるのです!

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 そしてこの補強材を含む三角形の構造こそ今回のテーマであるトラス構造です。このトラス構造で作られるものは結構あります。例えば、キャンプ用の椅子や、明石海峡大橋などの橋があります!見ての通り三角形の構造で橋が壊れないよう補強しているんですね!皆さんも身近なところで探してみてください!次回からは国家公務員試験に出題されたトラスの問題に挑戦しますので、ぜひ見ていってください!

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明石海峡大橋(引用:明石海峡ブリッジワールド