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地元の言葉遣い

こんばんは。
今日は授業で古川真人さんの「ラッコの家」を読みました。この作品は方言(おそらく九州のもの)が多用されているのが特徴です。そこで今日は方言について。

私は福島県出身で、両親も福島県の人間ですが、父系母系とは地域が違います。そのため、私の訛りは福島県の複数地域をミックスした謎仕様になっています。

それでも両親共通で通じるものがいくつかあり、3つほど紹介しようと思います。

まずは「うるかす」。米や豆、染め物などが目的語に入ります。意味は、水につけておくこと。転じて案件などを手をつけずに放置することという意味もあります。

次は「もみだす」。漢字で書けば揉み出すです(多分)。周りの人には一切通じなかったのですが、Macの辞書で意味が出てくるので標準語だったのかと疑いたくなります。意味は、雑巾などを揉み洗いして汚れを落とし、絞るところまで。ゆすぐとかすすぐとかとは違うし、洗うでもありません。雑巾はもみだすものです。

最後に「するびく」。「ズボンの裾するびいてるよ!」みたいな感じです。引きずることです。物は問いません。父親は子供の頃紐をするびいて帰宅していたそう。個人的に一番出てきてしまいやすい方言ランキング1位です。

「たごまる」と「たぐまる」のように母音違いのものもあります。ちなみに上着などを着るときに下の服の袖が詰まってしまうことです。他にも相槌の「だから」(同意の意味で「それな」に近い)や、平叙文での「〜だっけ」(これは私の地元限定)などちょこちょこあります。「だから」は山形でも通じるっぽいです。

また、イントネーションが若干変わります。例えば、「先生は来るよね?」みたいなフレーズで、標準語だと「く」にアクセントがありますが「る」にアクセントが来るはずです。言語化が難しいのですが。


こういう方言は、東京にいるときは極力出さないようにしています。まず通じない上、東北弁は田舎者感が満載なので恥ずかしいという社会的先入観が根強いからです。幸い、私の幼少期に両親がすごく気を遣って標準語で話す努力をし続けていたおかげで、大学の友人からは「東京生まれ東京育ちだと思っていた」と言われるくらいには切り替えられているようです。

ですが、家族と電話したり、地元の友達と話したりすると、簡単に戻ります。自分の中で無意識のうちに切り替えているようです。この前教育実習の申し込みで母校に電話したら、ものの30秒で訛りが戻っていました。恐ろしい。

西日本の人たちは結構上京しても方言をそのままにしている人が多くて、ちょっと羨ましいです。そう言いつつこれからも東京では東京モードの標準語を使い続けそうですが…

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