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「SDGs#09 産業と技術革新の基盤をつくろう」をマンガデザイン

どうもどうも、吉良です。

今回はSDGsの啓蒙を17目標ごとにおこないつつ、マンガデザイナーズラボのSDGsプロデュース事例を紹介していく「SDGsをマンガデザイン」シリーズの第9回です。

「SDGs」って何?と思った方は「SDGs17目標」をマンガデザインの記事からお読みいただくと理解しやすくなると思います。

前回はSDGs17のゴールの8つ目、「8.働きがいも経済成長も」を紹介しました。

第9回目はSDGs17のゴールの9つ目、「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」を紹介します。アイコンの色はみかん色ですね。

「産業と技術革新の基盤」とは、電気、ガス、水道、交通、インターネットといった私たちの生活に必要な施設や設備となる基礎的なインフラのことです。

これらが整っていることで、生きていくために最低限必要な行動(水を汲む、食事を作る等)のための時間が短縮され、教育を受ける時間や技術を身につける時間を確保することにつながり、産業と技術革新の発展につながっていきます。

「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」では下記のような項目が課題となっています。

・世界では下記のように基礎的なインフラが整っていないこと
 安定的な電力供給を受けられない人 約26億人
 基本的な衛生施設を利用できない人 約25億人
 水資源にアクセスできない人    約8億人
 信頼できる電話サービスが受けられない人 約15億人
 インターネットにアクセスできない人   約47億人
・インフラの未整備によって企業の生産性が約40%損なわれていること

「9.産業と技術革新の基盤をつくろう」の課題を紹介している弊社が制作したマンガデザインモーション(動画)も合わせてご覧ください。

日本では、基礎的なインフラは整備されていますが、「持続可能」という点では課題が残っています。

世界的に見ても、日本は自然災害の多い国です。停電や水害、土砂災害により、インフラが使用できなくなるリスクが非常に高い国だといえます。その際に、元の状態にいち早く復旧できることが求められます。

SDGsで求められているのは、壊れないインフラではなく、壊れてしまうことを前提に早く復旧できるインフラです。このようなインフラを「強靱(レジリエント)なインフラ」と表現しています。

インフラは個人では作れないものですが、私たちにもできることはあります。それは、インフラのありがたみを知ることです。

私たちが普段使用しているスマートフォンはインターネット技術があって初めて使えるものですし、水道が整備されているから蛇口をひねって簡単にきれいな水を得ることができます。

他にも、電気やトイレ等、私たちが当たり前のように利用しているものがどのようなインフラによって成り立っているかを知り、もしインフラがなかったらと考えてみることでより理解が深まると思います。皆さんがインフラのことを知ることが、インフラをより良いものにする力になります。

(参考:SDGsジャーナル様相模原市SDGs one by one様農林水産省様

これらの問題提起や私たちにできることをわかりやすく一枚絵(ポスター・広告)・4コママンガで制作した表現した学生の作品を4点紹介します。各自の制作意図を含めてご覧ください。

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(大阪芸術大学 デザイン学科2年 坂本 佳那恵さん)

【製作意図】
基礎を意識しました。

【吉良式視点】
力強いしっかりした作品ですね。電気、ガス、水道、交通、インターネットといった生活基盤があるから安全、安心に毎日を暮らせることが、1枚のマンガデザインポスターで表現されています。制作意図はもう少し詳しく書きましょう。

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(大阪芸術大学 デザイン学科3年 粟生 菜々珠さん)

【製作意図】
世界では約26億人が不安定な電力の中で生活し、約8億人が安定した水資源を得られない状態にあります。これにより安定・安全な生活を送れない、不衛生な環境などの公衆衛生の問題が起こるだけでなく、企業の生産性にも影響しているといわれています。
目標9では、持続可能な開発を促進するために、まずはインフラを整備し、産業化をはかることが掲げられています。そこで、インフラを整備することは様々な問題の解決に繋がるということを知り、インフラ整備に関心を持つきっかけになるようにと思い描きました。

【吉良式視点】
インフラ整備により生み出されるたくさんのベネフィットを表現することにより、持続可能な発展の支えにインフラが寄与していることを的確に表現しています。コマ割りの使い方もよく工夫されていて、あふれんばかりのメリットが枠を超えて表現されているのが良いですね。

画像3
(大阪芸術大学 デザイン学科2年 木村 ののかさん)

【製作意図】
世界のインフラ設備で活躍する日本の技術をわかりやすく簡潔にまとめました。

【吉良式視点】
日本のインフラ整備における技術力を、わかりやすくマンガデザインで表現できています。色を少なくしたことでシンプルなデザインが引き立ち上手く調和が取れ、とても見やすいデザインに仕上がっています。

画像4
(大阪芸術大学 キャラクター造形学科2年 田所 秋人さん)

【製作意図】
異常気象が世界中で起きている中で国々がインフラによって豊かになったあと、それをどう維持していくかが重要であると感じ、制作しました。

【吉良式視点】
地震や自然災害の多い日本。インフラ先進国の分だけそれが当たり前になっていて、当たり前が崩れた時のイメージがなかなか作れず、災害に直面した時の対応力がまだまだです。まさにSDGsが求めるレジリエント、つまり速やかに復旧するインフラについてしっかり向き合う姿勢を伝える必要性を説いたわかりやすいマンガデザイン4コマです。

次回はSDGsのゴール10「人や国の不平等をなくそう」をマンガデザインです。皆様も一緒に理解してSDGsの目標実現に向けて努力しましょう。


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