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障がい者スポーツへの想い②【吉良式発想法&視点】

どうもどうも、吉良です。

大雨にたたられながらも全国高等学校野球選手権大会も始まり、いよいよ8月24日から東京2020パラリンピックが開幕しますね。アスリート達の全力プレーやコメントからたくさんの元気をいただけますね。

今回は前回に引き続き障がい者スポーツへの想いを書いていきます。

【1】障がい者スポーツ企画のはじまり

障がい者スポーツ企画の始まりは障がい者スポーツへの想い①【吉良式発想法&視点】に記載しておりますので下記より是非ご覧ください。

【2】認知拡大と理解促進

『障がい者スポーツマンガ~あくなき挑戦者たち~』のSeason1は2019年8月から2020年3月の半年にわたって毎週27種目を連載しました。
Season1では、まだあまり知られていない障がい者スポーツ自体の「認知拡大」を目的にそれぞれの競技をわかりやすくマンガデザインで連載してきましたが、Season2ではさらに障がい者スポーツの広がりを目指し各競技の「理解促進」を目的とした連載を企画しました。

ちょうどSeason1の連載が終わる直前、新型コロナウイルスの脅威が迫っていました。この企画もその余波を受け、本来であれば初秋にはSeason2をスタートする予定が10月にまでずれ込み、その頃には東京オリンピック・パラリンピックが延期されるだけでなく、障がい者アスリートならびに関係団体等の皆様方は新たな逆風に晒されることとなりました。

このような状況下で我々ができることは、東京パラリンピックが延期になったこの期間でも継続して障がい者スポーツに触れる機会を創出し、「理解促進」を進め、社会全体で一層、支援の大きな輪を形成することでした。

カヌー

(2020年10月18日 NIKKEI The STYLE掲載)

こうしてSeason2の連載が2020年10月より開始。前回と同様、メインビジュアルを中心に大きく配置し、日経ARのアプリでかざすと、より競技がわかる15秒間のマンガデザイン動画(マンガデザインモーション)を制作しました。

下に添付しているのはSeason2で広告視認率・広告認知率共に、最も高かった「Vol.14 パワーリフティング」の動画です。このような動画は後述の「まちがいさがし」のヒントとなるように毎回制作していきました。

(2021年1月10日 NIKKEI The STYLE掲載 日経AR読み込み動画)

これらの要素と共に、今回の目的である「理解促進」のために3つの要素を加え、Season1から、よりパワーアップしました。

1つ目はメインビジュアル左手に配置した「コママンガ」です。ここでは昨年紙面上で取り扱わなかったルールやその意味、トリビアなどを描きました。これにより楽しく、そしてわかりやすく競技のことを理解できるようにしました。

2つ目はメインビジュアル下に配置した「まちがいさがし」です。この発想が生まれたのは皆様もよくご存知の「サイゼリヤ」です。食事を待つ間の「まちがいさがし」。その時間を忘れて集中できる効果を「障がい者スポーツ企画」に応用すれば広告注目率、広告滞在時間共に向上すると確信しました。

ルールや特徴の理解をより深めるために「まちがい」はルールや用具など「競技に関するまちがい」で構成しました。そしてWEBサイト(Manga de Japan)でも同時に展開し、スマホやPCからの動線を取り入れました。

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「まちがいさがし」を取り入れることにより、狙い通り若者を含めたくさんの方がこの紙面により興味を持ち、障がい者スポーツの理解促進だけでなく、コロナ禍の在宅における家族コミュニケーションにもつなげることができました。

そして3点目は「あくなき挑戦者たち募金」です。Season1連載時、紙面を読まれた読者から「直接支援する取り組みはないのか」というお声をいただきました。

そしてコロナ禍の中、大きな逆風にさらされたアスリートや競技団体を支援する取り組みとしてこの企画に賛同していただける方には日経ARを募金箱にかざし、支援していただく仕組みを整え、たくさんの支援をいただきました。

これらのパワーアップした施策により、最高広告視認率は89%を超え、認知率と共に昨年同様、日本経済新聞の平均(60%以下)を上回りました。また「まちがいさがし」も紙面掲載当日のWEBサイトでは1日で2万PVを記録し、ご好評をいただきました。

以下の画像リンクはその1日2万PVを記録した「Vol.16 車いすバスケットボール」のまちがいさがしです。ぜひクリックして体験してみてください。

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【3】そして2021年、東京パラリンピック後…

Season2を展開していた2020年度には障害者雇用促進法が改正、日本がSDGsにおいて全くクリアできていない5番目の項目「ジェンダー平等を実現しよう」や10番目の項目「人や国の不平等をなくそう」への意識が高まってきました。

それに加え、オリンピック開催によりダイバーシティがより活性化することで差別に対する社会的意識が強くなると同時に、健康(ウェルネス)やスポーツに対する意識も、より高まりました。

そしてまもなく開催される2021年のパラリンピック、翌2022年には北京、2024年にはパリ…これからさらに障がい者スポーツは拡がるでしょうし、拡がり続けなくてはなりません。企画が始まる際に考えたコンセプト「障がい者に優しい国、日本」その想いは不変です。だからこそ重要なのはパラリンピック以降の日本の姿です。

その大きな目標に少しでも近づくように、我々は「障がい者に優しい国、日本」を目指して障がい者スポーツ企画Season3をパラリンピック閉会後から始動しようと考えています。

一時的な盛り上がりではなく、これからも恒久的に障がい者スポーツが支援されるよう、障がい者スポーツの魅力・見どころ・そしてアスリート・支援する企業や団体などの情報を新聞紙面WEBでアーカイブすることを検討しています。

これまでは「一つ一つの競技の魅力を知り、関わりを持ってもらうこと」、つまり認知拡大と理解促進を目標としてきましたが、未だ新型コロナウイルスが猛威を奮い社会活動も停滞し、パラアスリートの行動も制限される環境下という状況です。

また、企業活動においても、SDGs、ESGの視点が欠かせない時代になり、「だれ一人取り残さない社会の実現」に向けて何ができるかが問われています。この部分を企画に取り入れてゆく必要性を感じ日本経済新聞社広告コミュニケーションユニットとともに組み立てていきました。

『障がい者スポーツマンガ〜あくなき挑戦者たち〜』Season3ではパラリンピック以降も継続して障がい者スポーツをサポートし続ける企業のあくなき挑戦も今まで以上に応援していく企画にしました。その大きな目玉が日経電子版と連携し新たな障がい者スポーツWebサイトを立ち上げ、過去の障がい者スポーツ企画2年分を含めてアーカイブしていくことです。

また、スタジアムデザインも3Dモデリングし、さまざまな角度からの紙面展開を可能にし、スポンサーロゴもスタジアム内に掲載し臨場感を高めるように配置予定です。パラリンピック以降継続して障がい者スポーツを支える企業こそ「障がい者に優しい国、日本」を作る担い手になる事は間違いありません。

なぜなら障がい者スポーツへの支援は障がい者全体の支援に繋がるからです。我々の想いはこれからもずっと変わりません。日本が真に「障がい者に優しい国」となるように、恒久的にこの『障がい者マンガシリーズ〜あくなき挑戦者たち〜』企画を続けていかねばならないのです。これは僕のライフワークのひとつでもありマンガデザイナーズラボの重要な指針のひとつでもあります。

もしこの記事をお読みになられた方で、一緒に障がい者スポーツを応援していきたい、共に「障がい者に優しい国、日本」を実現していきたいと考えていただける企業等いらしゃいましたら、是非サポートの輪を拡げていきたいものですね。

東京2020パラリンピックを終えて、感じたことを障がい者スポーツへの想い③に書きましたのでこちらも合わせて是非ご覧ください。

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