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セーターは白いのを買っておきたい。

白いセーターは汚れやすいが、汚れても染めれば長く使えるのでは…………と思い立ち白いセーターを無印良品で母に買ってもらったのが5年前位だろうか…………

三千円位の物であるが、5年の間に手元のおぼつかないらしい私は珈琲や醤油を溢して染みが残った。
というか、染めても良いなと思っていたから気軽に着ていたのだ。
普段着である。
洗濯機で洗っていた。

ついに仕事に着ていくのは憚られる感じになったので、一年間貯めに貯めた玉葱の皮で染めてみた。

ついでの同居人の綿の白シャツも。
洗剤で手洗いしてしっかり汚れを落とした気になる。
実際落ちたかは不明だが、その気になるのが大事。

玉葱の皮を煮込む。
30分位かね。
水の量は適当。
焙煎液はミョウバンだが、それも適当にバサッと入れてお湯に溶かした。

玉葱の煮汁は2液まで抽出。
要は二番煎じまで。

茶色い!
凄い茶色い!
けど私は知っている。
玉葱の皮はアルミ焙煎なら黄色くなる。
特にウールは!!
ってな訳で突っ込みます。

ほーら黄色い!!
美しい!!!!

この後15分以上適当に煮込んで、焙煎液に漬けてからまた染め液に。
それからまたミョウバンに漬けて…………

色々なやり方がありますが、そう手順に拘らず、玉葱の皮から色が抜けて透明っぽくなってきて、水に色が抜けたなと思えば、それは染料になる。
好みの色になったらミョウバンに漬けて終わらせば良い。
ミョウバンは色留めの感覚で最後に漬けるとかでも大丈夫だしね。
そして、よーく水で洗って干して終了!!

美しい……………
トップ写真左側の綿シャツは少し淡い色になりますが、ウールはビビッドに染まります。

そんなわけで、更に何年も着れそうです。

草木染に拘る必要も無くて、化学繊維なら科学染料でも良いと思うのだけれど、私は天然素材フェチなのと、単に家で出るゴミとして扱われる物でやるのが面白いのだ。

無駄なものなんかこの世には無いなぁと思うと、全力で無意味に生きる気力も湧くじゃないですか笑

薄めの鮮やかな色に染めておけば、次にまた汚れた時は更に濃い色に染めればもう一度着れる。
青を重ねれば緑になるし。
赤を足せばオレンジになるし。
その両方を重ねれば黒に近くなるんじゃなかろうか?

セーターの場合、解いて編み直すって事も出来る。
セーターは煮るとリブが多少は復活しますしね。

かつて仏教の僧侶は、執着の無くなったボロ布を繋ぎ合わせ、草木で染めて着ていた。
黄色い色です。木蘭色と言ったりする。
どんどん染め重ねたり、鉄媒染したりして茶色くなったり、黒くなったり…………
それを糞掃衣と言う。
糞を掃除する位しか使い道の無い布の事である。

そんな感じで、一枚のセーターを死ぬほど着る方法があったりします。

服を何度も買う必要性は無くて、服の素材や形や製法に合わせて作り変えていく、布や糸は立派な財産なのです。
服のコスパは自分で作り上げて行く事が出来る。
長く着れば着るほどコスパが良くなる事になる。

たとえ既製品でも、誰か人が、作っている。
羊を育て、餌を管理し、毛刈りをし、紡ぎ、デザインをして、編んで、運んで、売っている。
私はその事を忘れないで生きていたい。
まあ、実際お店的には毎年買ってくれた方が良いと思うんだけどね!!!!アハハ

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