位置取り、配置の考え方

最近書いていた「集中と分散」「機動と射程」からとりあえずエッセンスのみを取り出してまとめてみた。要素を増やせばキリがないし、時間内にまとめ切れないのでは意味が薄い(私自身毎回全部は考えきれてないし)。とりあえずこのくらい押さえておけば最低限無駄のない動きができると思われる。戦史とかをいくら読んでもこういう書き方をしてくれてるものが少ない。自分で意味を読み取るしかない。とりあえずなるべく中立客観を意識してまとめたつもりだが、あくまでも「私の読み取り」なので、その意味での偏りはご承知おきください。


SABCはその要素の重要性、ウエイト(Sは超重要 Aが重要)。

【全体的な条件】
①倒さねばならない相手⇒接近(射程内に相手を収める必要性あり) A
②戦わず逃げてよい相手⇒離脱(相手の射程外に逃れる動き) A
③進行方向に相手がいる⇒直線で接近するか、曲線で迂回するか、駆け引き上、現在地を維持するか、あえて後退して間合いをはかるか C
④自軍が優勢⇒接近 C
⑤自軍が不利⇒離脱 A
⑥維持防衛任務⇒原則保持、別働隊、迂回ルートがないなら迎撃もある B

【自分の射程で考える】
①自分の射程⇒自分の有効射程ぎりぎりに相手がくるようにする S

【相手の射程で考える】
①相手の射程⇒相手の有効射程ぎりぎりより遠ざかる。あるいは極端に接近する。B
②相手に範囲攻撃が存在する⇒範囲攻撃で一網打尽にされない程度に味方との距離を調整する S

【味方の条件】
①自分が前衛で守るべき味方後衛が存在する⇒後衛と相手の間に自分が位置するようにする B
②自分が後衛で守ってくれる味方前衛がいる⇒自分と相手の間に味方前衛が存在するようにする A
③支援してくれる味方が存在する⇒味方の有効射程に自分が存在するようにする B
④自分が味方を支援する⇒自分の有効射程に味方を収める A

【その他】
①包囲されている⇒原則は一点集中による突破、時間稼ぎでよいなら後退防御 C
②混戦状態⇒優先順位の高い味方あるいは敵を目標としてそいつとの最適距離の維持を目指す B

おそらく大半の方が意識している項目があるはず。そこに「今まで意識していなかったけどこの項目は意識できそうだ」という項目を無理ない範囲で追加する。既に完璧という「分かっている方」なら、今度は味方の位置取りを考慮してあげると有機的な味方の配置が組めるようになる。

・・・まあ最近のゲームルールでは距離の概念を簡略化したものが多いので、使える範囲が狭くなってるんですけどね。スポーツ観戦とかで意識してみるのも良いかもです。私は将棋に一部用いていますが、なかなか上手にいかんとです(なぜか方言)。

CIA(内部監査人)や行政書士資格から「ルールについて」、将棋の趣味から「格上との戦い方」に特化して思考を掘り下げている人間です。