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【フレームワーク/MBA】現状分析②  PEST/5Fs/バリューチェーン

こんにちは、白山鳩です! クルッポゥ!

マガジン『能ある鳩はMBA②  ビジネススキルで豆鉄砲』での、ビジネススキルにまつわる情報の紹介です。


前回の記事はこちらです。↓↓↓

今回は「市場」「競合」「自社」それぞれを分析するのにどのようなフレームワークが使えるのかを見ていきます。


1つの記事あたり、だいたい5分で読めますので、お気軽にスクロールしてみてください!


なお、全て無料で読めますが、

「良い記事だったなあ」

と思っていただけるようでしたら、記事代をもらえると励みになります!


「市場」の分析①:マクロ環境分析「PEST」

3C分析では業界のプレーヤーを

「市場」「競合」「自社」

の3つに分類していました。

まずはこのうち「市場」を、マクロの目線で分析する「PEST」を見ていきましょう。


PEST分析では、マクロ環境を

Politicts:政治

Economy:経済

Society:社会

Technology:技術

の4つで分類していきます。例によってワンパターンの頭文字を集めたネーミングですね。


PEST分析自体は有名なので、

「けっ、そんなもん、こちとら生まれたときから知ってんだよ!」

というエリートサラリーマンも数多くいらっしゃるかと思います。

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PEST分析のポイント

さて、そんな市場分析で注意すべきポイントは「変化」です。


世の中の変化を見て


その変化が業界へ与える影響を理解し


KSF(Key Success Factort)がどう変化しているか


例によって、PESTのフレームにそれぞれの情報を並べても、

「そこにはどんな変化があるのだろうか」

を示唆として導けなければ、そのPESTは死んでいると言えます。


PEST分析をしていると、

「うーん、この要素は、『経済』かなあ、『技術』かな」

と迷うことがあります。


こういうときは、どのフレームにはめるのが正しい方法でしょうか。

01_02_ノーマル・バスト


そのこころは、

「ぶっちゃけ、どうでもいい」

です!!!!


01_03_ノーマル・バスト・集中線

このマガジンでも書いているとおり、重要なことは

「フレームワークからどんな示唆を生みだせるか」


有益な示唆を生みだせるのであれば、情報の整理にあたって多少のブレがあっても構わないと鳩は考えます。


また、

「どれだけの情報をPESTに書き並べればいいかわからない」

「どれも重要な情報じゃないか」

「PEST分析の正しいやり方なんてあるのか!」

と、情報量の多さに悩んでしまう、ということもあるかと思います。

こういうときは、どのフレームにはめるのが正しい方法でしょうか。

01_02_ノーマル・バスト


賢明なる読者のみなさんなら、もう鳩の答えはお察しがつくことでしょう。

そう、

そのこころは、

「ぶっちゃけ、どうでもいい」

です!!!!


01_03_ノーマル・バスト・集中線

前回の記事でも書きましたが、

「完全に情報が集まる」なんてことはありません。

「完璧な情報の集まりなどといったものは存在しない。完璧な意思決定が存在しないようにね」

といったところです。

僕が大学院生のころ偶然に知り合ったある教師は僕に向かってそう言った。僕がその本当の意味を理解できたのはずっと後のことだったが、少なくともそれはある種の慰めとしてとることも可能であった。完璧な情報の集まりなんて存在しない、と
しかし、それでもやはり何かを意思決定するという段になると、いつも絶望的な気分に襲われることになった。僕に意思決定できる領域はあまりにも限られたものだったからだ。たとえば鳩について何かが書けたとしても、MBAについては何も書けないかもしれない。そういうことだ。

PESTの歌を聴け!


「市場」の分析②:業界環境分析「ファイブ・フォース」


さて、「市場」のマクロ環境はPEST分析で見てきました。

一方、よりミクロな視点では「ファイブ・フォース分析」を用います。

ビジネススクールでも、ファイブ・フォース分析をはじめとした授業がありました。


さて、「ファイブ・フォース分析」というネーミングから既にお察しかと思いますが、

これは遊戯王カードが大好きなおじさんマイケル・ポーターが考えたのはあまりにも有名です。



えっ、信じられない?

まあ、その辺のところはwikipediaでも読んで確かめてみてください。



さて、ファイブ・フォース分析。

「ファイブ・フォーシーズ」だとか「5Fs」だとか「5つの力」だとか呼ばれていますが、いずれにしても、以下の5つの力を並べたものです。

・既存業者間の敵対関係(図の中心)
・売り手の交渉力(図の左)
・買い手の交渉力(図の右)
・新規参入の脅威(図の上)
・代替品の脅威(図の下)

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野上眞一(2017)『マーケティング用語図鑑』(新星出版社)より


ファイブ・フォース分析で明らかにしたいことは「業界の収益性」、つまりその業界が儲かりやすいかどうかです。

そして毎度のごとく、業界内の厳しい力関係をどうすれば緩められるかの示唆を生みだすことが求められます。

自社の意思決定に使わなければ意味がない、ということですね。

そういう意味では、100人いれば100通りのファイブ・フォース分析が存在します。

どの力をどう見積もり、そこからどんな示唆を生み出すのかは人それぞれ。

そこにはすべての美しいファイブ・フォース分析が存在する、というわけです。


ファイブ・フォース分析のポイント

さて、ここでファイブ・フォース分析のポイントをいくつか並べてみましょう。


〇いつの情報かを明確にする

ファイブ・フォース分析は、いわゆる「スナップショット」です。

「1990年代の業界」なのか「2000年代の業界」なのか「2010年代の業界」なのかで、5つの力は全く異なるものとなってしまいます。

「買い手の交渉力」は1990年代を想定しているのに、

「売り手の交渉力」は2000年代を想定していると、

ちぐはぐな分析となってしまいます。


〇自社以外は全てが敵である

5つの力は、その全てが業界の収益性を圧迫するものとして捉えられています。

「自社を核としてお互いを支えあう」というエコシステムの考え方は存在しません


〇業界を明確に定義する

意外と忘れがちです。

たった1つの事業だけで勝負している企業ばかりではありません。

たとえば、以前の記事でも出てきた、阪急・阪神ホールディングスを主人公としたときのファイブ・フォース。

鉄道会社と見れば「新規参入の脅威」は少ないでしょうが、

宝塚などのエンターテインメント会社と見れば「新規参入の脅威」は日々起きています。

どの業界に関して比較しているのかを明確にしなければ、その業界にどのような力がかかっているのかがわからなくなります。


「他社」と「自社」の分析:バリューチェーン

さて、これもまたマイケル・ポーターの考えたフレームワークです。

経済学の大家中の大家であるポーターの名前は、さまざまなところで出てきます。それは、この人が数々のフレームワークを生みだしたからです。


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マイケル・ポーター(1985)『競争優位の戦略―いかに高業績を持続させるか』(ダイヤモンド社)を参考に筆者作成


バリューチェーン分析では、

①主活動:製品・サービスを企業が提供するまでの一連の流れ

②支援活動:主活動を支える活動

の2つの企業活動を要素ごとに細分化していくことで、


「製品・サービスを提供するのにどれだけコストがかかっているか」

「その結果、製品・サービスの販売価格からはどれだけのマージンが得られるか」

を見ていきます。


バリューチェーンのポイント

バリューチェーン分析で重要なのは、

これは「自社分析」のみならず「他社分析」でも用いる

というポイントです。


すなわち、バリューチェーンでは、

「競合の強みをプロセスごとに分割して分析し、自社分析に活かす」

ことが需要だと言えます。

他社という比較材料があるからこそ、自社の特徴が見えてくるというもの。

そうして、

「チェーン全体のうち自社はどこで価値を創造しているのか」

「自社の改善すべきポイントはどこなのか」

が見えてくるのです。


さて今回は、PEST、5Fs、バリューチェーン分析と環境分析のためのフレームワークを見てきました。

次回は環境分析を踏まえた事業戦略について見ていきます。


まとめ

・PEST分析は市場をマクロの視点で分析するためのフレームワーク。

・完全に情報が集まることは無い。主観的な視点で分類した上で、最後は分析者の割りきりが必要。

・ファイブ・フォース分析は業界の儲かりやすさをミクロの視点で分析するためのフレームワーク。

・ファイブ・フォース分析では「いつの情報なのか」「どの業界の情報なのか」を明確化する。

・バリューチェーンは競合他社と自社の、それぞれの企業活動を要素ごとに分解し、自社の特徴や改善すべき点を探るためのフレームワーク。


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