本屋でフェアをやってみた 4

フェアの切り口を考える

やり取りをした中で、並べ方を少しばかりイメージしていましたが明確に思い浮かばず…そのため、それぞれの本について「テーマ」を設定しざっくりと考えていくことに。
その中で、おぼろげにテーマが3つ浮かんで来ました。

  1. 「本屋」を旅する

  2. 本屋の「人」を旅する

  3. 本屋の「システム」を旅する

まず『「本屋」を旅する』。こちらはこの3つの中で一番広いテーマです。ブックショップガイドやパイインターナショナル、エクスナレッジの大型本、2・3のテーマに当てはまらないものが該当します。後はミネルヴァ書房の本屋に関する大型本のシリーズもここです。
次に『本屋の「人」を旅する』。こちらは店主など「人」にフォーカスを当てているものをメインとしています。書名で言えば『本屋、はじめました』(苦楽堂・筑摩書房)や『五十嵐日記』(笠間書院)などがここに該当します。ただ、この分類もきちんとしたものではなく、他の要素に被ったりしています。
最後の『本屋の「システム」を旅する』は、本屋のシステムや本屋を取り巻くシステム(出版流通など)についての本となります。「本屋本」をテーマにしておきながら流通の本を扱いますが、本屋だけでは片手落ちだと思ったのでテーマに入れました。該当する本は『真っ直ぐに本を売る』(苦楽堂)や『これからの本屋読本』(NHK出版)、『スリップの技法』(苦楽堂)など。やや問題提起のある本はこちらです。
この分類をそれぞれの本に適用して再度送信しました。

一度現地を見てみる

ずっとメールでのやり取りばかりするのもあまり良くないと思ったので、時間を作ってららぽーと横浜店へ伺いました。何度も訪れてはいるのですが、再度、店にいる人(グループなのか、個人なのか。年齢層など)や棚を一通り確認し、帰りました(ついでに数冊本を購入。個人的に欲しかったPythonの100本ノックがあったので…)

選書調整

テーマを分けた旨メール送信後、返信が来ました。以下のような内容でした。

1.「これだけは絶対入れてほしい本」をピックアップしてほしい
2.この3テーマならばこれから発注を行う
3.点数が多いのですべては面陳出来ないこと、また、一点あたりの冊数も少なめになるので棚刺し展開になる部分も多くなるかもしれない旨、ご了承いただきたい
4.スケジュール的に、2022年の1月よりスタートする

返信メールより表記を変えて記載

こちらとしては、それぞれ以下のような内容を返送しました。

1.「これだけは絶対入れてほしい本」をピックアップしてほしい
    →『植民地時代の古本屋たち』(寿郎社)、『世界の本屋さん見て歩き―海外35ヵ国202書店の横顔』(出版メディアパル)の2冊をピックアップ

2.この3テーマならばこれから発注を行う
3.点数が多いのですべては面陳出来ないこと、また、一点あたりの冊数も少なめになるので棚刺し展開になる部分も多くなるかもしれない旨、ご了承いただきたい
   →上記2点については承知。自分がかなり無理を言ってしまっている感が…
      また、紀伊國屋書店で行うので、『本屋稼業』(角川春樹事務所)をできればいいところに陳列していただきたく…と返送

4.スケジュール的に、2022年の1月よりスタートする
  →1月より開始の旨承知。

返信内容はざっくり書いてます

このような形で送って、再度返信を確認。
選書について以下のような返答がありました。

> 紀伊國屋書店でやるのですし、棚のかなりいい位置に『本屋稼業』置いてもらえると個人的には嬉しいです。

これに合わせて、10月に文庫化されたばかりの『酔人・田辺茂一伝』立川談志/中公文庫
と、弊社出版部発行の、『わが町新宿』田辺茂一/紀伊國屋書店
を並べてみてもよいでしょうか?

メールより引用

これはもちろん並べてほしかったですし、この2冊は気づいていませんでした。『酔人・田辺茂一伝』はやや本屋本路線ではないですが、紀伊國屋書店の創業者ですし、並べてもらえる方が個人的には嬉しいかなと思いました。

この後、プロフィールと企画リード文を送って、後はフェア当日を迎えるだけ(?)です。POPについては自分があまりにもこの手のものについて壊滅的なのでなしにしていただきました。

次回以降はフェア当日などの話です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?