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ラストアクティビティが評価を左右する

5年ほど前に、グループ全体で建物内をリノベーションし、業態を変更するとのことで、お声かけいただきました。

部屋の広さは代えられない。だが中をリノベーションすることで、評価を上げたいとのことでした。

私はでは朝食のリノベーションをしましょう!とお伝えしました。当時はは?なんで???と全員にポカンとされました。和フレンチのレストランが会場。今出しているメニューラインナップをいただき、現行の朝食時に体験させていただき、真っ先に修正すべきはこことお伝えしました。

1,朝食はチェックアウト前の最後のアクティビティであること。つまり最も料金に含まれている内容で、シビアに記憶されるのが朝食のため、ここの評価はホテルの評価へ直結しているということ。

2,朝食会場が女性に優しくないこと。大きなトレイを手におかずをとって歩くのには、トレイを置く場所がなく、ご飯や味噌汁をよそうときに、困ってしまい、何度も席とビュッフェ会場をいったりきたりしないといけない。

3、メニューを減らして、甘酒をプラスしましょうということ。メニューを増やせば評価があがる訳ではないので、評価に直結するものだけ変更。そこでかかった経費分はメニューの数を減らしていいということをお伝えしました。

ざっくりこの3点です。「評価に直結するもの」というのがとても大事なポイントです。甘酒は甕でおいて自分で入れるようにすればいい。ドリンクサーバーはそのままでけっこう。効能や意味は書き添えましょうと。

かくしてもっとも簡易な朝食リノベーションは、ホテル側もそんなことで評価があがるなら苦労しないという疑わしい目をいただきましたが、関係者を招いてのテスト運営でも高評価、ホテル予約サイトでも上位になり、グループご全体での朝食メニュー採用が決まりました。

苦労や苦痛、プラスすれば評価があがるものではなく、どうしたらお客様が心地よく朝ご飯が食べられるか、あぁ~~美味しかったなと思ってもらえるか?それはおかずが2.3品増えれば劇的に変わる訳ではありませんし、特別なサービスを始めるだけでは、得られないということ。ここが大事なのかなと思います。

実は私のような存在はうまくいっているホテルやメーカーには必要なかったりします。困っていることや課題を出来るだけ早く解決し、働いているみなさんの負担を最小限にし、なおかつお客様の満足度を上げる。ともすると、無茶に思えることを、可能にすることもしっかりと運営できているところなら「ときには」可能です。

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