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天国への近道

「永遠の命とは、唯一のまことの神でいますあなたと、また、あなたがつかわされたイエス・キリストとを知ることであります。」

 口語訳 ヨハネの福音書17章3

【受難週 金曜日】

・過越の食事 
14 時間になったので、イエスは食卓につかれ、使徒たちも共に席についた。

・あいさつのことば
15 イエスは彼らに言われた、「わたしは苦しみを受ける前に、あなたがたとこの過越の食事をしようと、切に望んでいた。
16 あなたがたに言って置くが、神の国で過越が成就する時までは、わたしは二度と、この過越の食事をすることはない」。

・①感謝の杯
17 そして杯を取り、感謝して言われた、「これを取って、互に分けて飲め。
18 あなたがたに言っておくが、今からのち神の国が来るまでは、わたしはぶどうの実から造ったものを、いっさい飲まない」。

ルカ22:14-18 (マタイ26:20、マルコ14:17)

・弟子たちの足を洗う

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1過越の祭の前に、イエスは、この世を去って父のみもとに行くべき自分の時がきたことを知り、世にいる自分の者たちを愛して、彼らを最後まで愛し通された。

2夕食のとき、悪魔はすでにシモンの子イスカリオテのユダの心に、イエスを裏切ろうとする思いを入れていたが、
3 イエスは、父がすべてのものを自分の手にお与えになったこと、また、自分は神から出てきて、神にかえろうとしていることを思い、

4 夕食の席から立ち上がって、上着を脱ぎ、手ぬぐいをとって腰に巻き、
5 それから水をたらいに入れて、弟子たちの足を洗い、腰に巻いた手ぬぐいでふき始められた。

6 こうして、シモン・ペテロの番になった。すると彼はイエスに、「主よ、あなたがわたしの足をお洗いになるのですか」と言った。

7 イエスは彼に答えて言われた、「わたしのしていることは今あなたにはわからないが、あとでわかるようになるだろう」。

8 ペテロはイエスに言った、「わたしの足を決して洗わないで下さい」。イエスは彼に答えられた、「もしわたしがあなたの足を洗わないなら、あなたはわたしとなんの係わりもなくなる」。

9 シモン・ペテロはイエスに言った、「主よ、では、足だけではなく、どうぞ、手も頭も」。

10 イエスは彼に言われた、「すでにからだを洗った者は、足のほかは洗う必要がない。全身がきれいなのだから。あなたがたはきれいなのだ。しかし、みんながそうなのではない」。

11 イエスは自分を裏切る者を知っておられた。それで、「みんながきれいなのではない」と言われたのである。

ヨハネ13:1-11

・模範を残されたイエス

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12 こうして彼らの足を洗ってから、上着をつけ、ふたたび席にもどって、彼らに言われた、「わたしがあなたがたにしたことがわかるか。
13 あなたがたはわたしを教師、また主と呼んでいる。そう言うのは正しい。わたしはそのとおりである。
14 しかし、主であり、また教師であるわたしが、あなたがたの足を洗ったからには、あなたがたもまた、互に足を洗い合うべきである。
15 わたしがあなたがたにしたとおりに、あなたがたもするように、わたしは手本を示したのだ。
16 よくよくあなたがたに言っておく。僕はその主人にまさるものではなく、つかわされた者はつかわした者にまさるものではない。
17 もしこれらのことがわかっていて、それを行うなら、あなたがたはさいわいである。
18 あなたがた全部の者について、こう言っているのではない。わたしは自分が選んだ人たちを知っている。しかし、『わたしのパンを食べている者が、わたしにむかってそのかかとをあげた』とある聖書は成就されなければならない。
19 そのことがまだ起らない今のうちに、あなたがたに言っておく。いよいよ事が起ったとき、わたしがそれであることを、あなたがたが信じるためである。
20よくよくあなたがたに言っておく。わたしがつかわす者を受けいれる者は、わたしを受けいれるのである。わたしを受けいれる者は、わたしをつかわされたかたを、受けいれるのである」。

ヨハネ13:12-20

・裏切る者へ警告
18 そして、一同が席について食事をしているとき言われた、「特にあなたがたに言っておくが、あなたがたの中のひとりで、わたしと一緒に食事をしている者が、わたしを裏切ろうとしている」。
19 弟子たちは心配して、ひとりびとり「まさか、わたしではないでしょう」と言い出した。
20 イエスは言われた、「十二人の中のひとりで、わたしと一緒に同じ鉢にパンをひたしている者が、それである。
21 たしかに人の子は、自分について書いてあるとおりに去って行く。しかし、人の子を裏切るその人は、わざわいである。その人は生れなかった方が、彼のためによかったであろう」。
マルコ14:18-21 (マタイ26:21-25、ルカ22:21-23)

・弟子たちにパンを与える
19またパンを取り、感謝してこれをさき、弟子たちに与えて言われた、「これは、あなたがたのために与えるわたしのからだである。わたしを記念するため、このように行いなさい」。
ルカ22:19 (マタイ26:26、マルコ14:22)

・ユダの裏切りの予告

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21 イエスがこれらのことを言われた後、その心が騒ぎ、おごそかに言われた、「よくよくあなたがたに言っておく。あなたがたのうちのひとりが、わたしを裏切ろうとしている」。
22 弟子たちはだれのことを言われたのか察しかねて、互に顔を見合わせた。
23 弟子たちのひとりで、イエスの愛しておられた者が、み胸に近く席についていた。
24 そこで、シモン・ペテロは彼に合図をして言った、「だれのことをおっしゃったのか、知らせてくれ」。

25 その弟子はそのままイエスの胸によりかかって、「主よ、だれのことですか」と尋ねると、

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26 イエスは答えられた、「わたしが一きれの食物をひたして与える者が、それである」。そして、一きれの食物をひたしてとり上げ、シモンの子イスカリオテのユダにお与えになった。
27 この一きれの食物を受けるやいなや、サタンがユダにはいった。そこでイエスは彼に言われた、「しようとしていることを、今すぐするがよい」。
28 席を共にしていた者のうち、なぜユダにこう言われたのか、わかっていた者はひとりもなかった。
29 ある人々は、ユダが金入れをあずかっていたので、イエスが彼に、「祭のために必要なものを買え」と言われたか、あるいは、貧しい者に何か施させようとされたのだと思っていた。
30ユダは一きれの食物を受けると、すぐに出て行った。時は夜であった。
ヨハネ13:21-30

・③贖いの杯

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27 また杯を取り、感謝して彼らに与えて言われた、「みな、この杯から飲め。
28 これは、罪のゆるしを得させるようにと、多くの人のために流すわたしの契約の血である。
29 あなたがたに言っておく。わたしの父の国であなたがたと共に、新しく飲むその日までは、わたしは今後決して、ぶどうの実から造ったものを飲むことをしない」。
マタイ26:27-29 (マルコ14:23-25、ルカ22:20)

・だれが一番偉いか
24 それから、自分たちの中でだれがいちばん偉いだろうかと言って、争論が彼らの間に、起った。
25 そこでイエスが言われた、「異邦の王たちはその民の上に君臨し、また、権力をふるっている者たちは恩人と呼ばれる。
26 しかし、あなたがたは、そうであってはならない。かえって、あなたがたの中でいちばん偉い人はいちばん若い者のように、指導する人は仕える者のようになるべきである。
27 食卓につく人と給仕する者と、どちらが偉いのか。食卓につく人の方ではないか。しかし、わたしはあなたがたの中で、給仕をする者のようにしている。
28 あなたがたは、わたしの試錬のあいだ、わたしと一緒に最後まで忍んでくれた人たちである。
29 それで、わたしの父が国の支配をわたしにゆだねてくださったように、わたしもそれをあなたがたにゆだね、
30 わたしの国で食卓について飲み食いをさせ、また位に座してイスラエルの十二の部族をさばかせるであろう。
ルカ22:24-30

・新しい戒め
31 さて、彼が出て行くと、イエスは言われた、「今や人の子は栄光を受けた。神もまた彼によって栄光をお受けになった。
32 彼によって栄光をお受けになったのなら、神ご自身も彼に栄光をお授けになるであろう。すぐにもお授けになるであろう。
33 子たちよ、わたしはまだしばらく、あなたがたと一緒にいる。あなたがたはわたしを捜すだろうが、すでにユダヤ人たちに言ったとおり、今あなたがたにも言う、『あなたがたはわたしの行く所に来ることはできない』。
34 わたしは、新しいいましめをあなたがたに与える、互に愛し合いなさい。わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互に愛し合いなさい。
35 互に愛し合うならば、それによって、あなたがたがわたしの弟子であることを、すべての者が認めるであろう」。
ヨハネ13:31-35

・ペテロの失敗の予告

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31 シモン、シモン、見よ、サタンはあなたがたを麦のようにふるいにかけることを願って許された。
32 しかし、わたしはあなたの信仰がなくならないように、あなたのために祈った。それで、あなたが立ち直ったときには、兄弟たちを力づけてやりなさい」。

33 シモンが言った、「主よ、わたしは獄にでも、また死に至るまでも、あなたとご一緒に行く覚悟です」。

34 するとイエスが言われた、「ペテロよ、あなたに言っておく。きょう、鶏が泣くまでに、あなたは三度わたしを知らないと言うだろう」。
35 そして彼らに言われた、「わたしが財布も袋もくつも持たせずにあなたがたをつかわしたとき、何かこまったことがあったか」。彼らは、「いいえ、何もありませんでした」と答えた。
36 そこで言われた、「しかし今は、財布のあるものは、それを持って行け。袋も同様に持って行け。また、つるぎのない者は、自分の上着を売って、それを買うがよい。
37 あなたがたに言うが、『彼は罪人のひとりに数えられた』としるしてあることは、わたしの身に成しとげられねばならない。そうだ、わたしに係わることは成就している」。

38 弟子たちが言った、「主よ、ごらんなさい、ここにつるぎが二振りございます」。イエスは言われた、「それでよい」。
ルカ22:31-38 (マタイ26:31-35、マルコ14:27-31、ヨハネ13:36-38)

・さんびを歌う
30 彼らは、さんびを歌った後、オリブ山へ出かけて行った。
マタイ26:30 (マルコ14:26)
※さんびの歌 詩篇117-118参照

つづく

※二階の広間の場所

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イエスと弟子たちは木曜日の日没後に二階の広間に来られた。
午後6時(金曜日)に過越の食事が始まった
ユダヤ暦では一日の始まりが日の入りの18時からだそうです。

食事は出エジプトを象徴したメニュー:①小羊のロースト ②種なしパン(マッツァ) ③カルパス(野お菜) ④ハロセット(クルミ、リンゴ、ハチミツ、シナモン、レモンジュース、ワインを混ぜた物) ⑤マロール(苦菜)

過越の食事には4つの杯がある。①感謝の杯(祝福の杯) (聖めの杯) ②裁きの杯 ③贖い《あがない》の杯 ④賛美の杯 ①と②は食事の前に飲んだ。福音書には①と③だけが出てくる。

木彫りの最後の晩餐

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記事を見てくださりありがとうございます。少しずつですが、聖書の神を投稿していきたいと思っています。今後とも長いお付き合いになるかとは思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。

※記事に使用している聖句は、日本聖書協会発行の口語訳聖書。
新約1954年版、旧約1955年版は2005年に著作権保護期間が終了している。

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