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わたしの身体はわたしを乗せて

同世代、もしくは少し年上の友人が多いので、最近誰かと会うときは、気がつくと30代の集まりになっている。
歳を重ねると誰も彼も健康の話をし始める、という噂はどうやらほんとうらしく、近ごろ友人たちは健康について語りがちだ。

じゃあ、わたしはどうなのかというと、わたしはこどものころから体力がなく、頭痛肩こり倦怠感に悩まされてきた。
ありとあらゆる運動が苦手だった。
物心ついたころから数々の身体の不調と戦ってきたし、思い通りに自分の身体を動かせていた時代がそもそもないので、わたしは特に変わっていない。
むしろ、長い年月をかけて自分の身体をよくしようと向き合ってきたので、今がいちばん元気だし、多少なりとも身体能力も向上している。
みんなが身体の不調を感じ始めたのを喜ぶのもなんか申し訳ないけれど、話が合うようになったのは正直嬉しい。
君たちもついにわたしと同じ思いをするときが来たのさ……!という卑屈なわたしがむくっと出てきたり。

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ひそひそ話

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