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みやのしん
2015年5月31日 23:37
「とりあえず進学で提出しておいて。進学を希望しないにしても、別に退学するわけじゃないでしょ?とりあえずだから・・・」チカが帰るのと入れ違いで保健室にミナミとミノルがマコトを連れてやってきた。もう次の授業が始まる時間だったのでミナミとミノルには教室に戻るように指示したが、マコトは大事な話だからとソラをまた無人の会議室に連れてきた。すると、無記入のままの進路希望票をソラに渡したのだった。「でも
2015年5月23日 21:05
「次の問題は・・・荒堀、答えなさい。」 チカにとって中学初めての授業は同時に最後の授業となった。
2015年5月11日 00:48
「一徳先生、どういうことですか?荒堀チカが登校していると聞きましたが。」 マコトはホームルームが終わると校長と教頭に呼び出された。 「はい。大変喜ばしいことで。」 「何をバカな事を言っているんですか!荒堀チカは登校する必要はないのです。あなたが出席していると記入すればそれでいいのです。」 「なぜ荒堀チカは学校に来なかったんですか?見たところなんの問題も見受けられませんでしたが。」
2015年5月18日 01:34
「君が笑ってさえくれれば俺はどんな困難だって絶えられる。」 マヤは遠い昔の記憶を思い出していた。 マヤは空想好きでとても明るい女の子だった。その太陽のような明るさにコウは弾かれた。
2015年5月4日 02:38
「多分、父さんは日記を書くようなマメな人じゃなかったんだろーな。」 ソラは自室でトオルが見せてくれた日記の事を思い出していた。父親の存在した証のようで少し羨ましかった。父親の写真すら見た事がないソラはあまり父親の存在を感じられなかった。 「これが父さんの唯一の形見か。」 ソラは1冊の小説を手にして呟いた。『傘』というタイトルで表紙にはひとつの傘をさした男女が描かれている。そこには地上