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私の英語多読遍歴142:The Martian: Classroom Edition

Project Hail Maryから知ったのですが、評価が高かったのでまずこちらからと思い。

探査中の事故で一人火星に取り残された宇宙飛行士のMark Watney。次の探査チームが来るまで、残された設備、食糧、機器類と人類の知恵を使った生き残るための孤独な戦いが始まる

SFですが、火星人もモンスターもでてきません。火星という生き物のいない過酷な環境でどうやって生き残るかというサバイバル。かなり絶望的な状況だろうに、Markはとにかくポジティブで現実的で、トラブル解決能力が恐ろしく高いです。

食糧が足らないから食糧庫にあったじゃがいもを栽培しようとか、それだけなら普通ですがそこは火星。土は?水は?と問題山盛りです。それをひとつずつ解決して「Yay!」と喜ぶMark。序盤は日誌という形のMarkの一人語りですがこれがノリが非常に軽くて面白い。

化学や物理の話がたくさん出てきますが、中学生くらいでもわかるように上手く説明されていて、わからんなりに(なにしろど文系なもので)面白いです。いやほんとに勉強って大事だなと。サバイバルに理系知識は絶対に必要。それから現実的に問題を解決していくマインド。ひとつずつやっていこうぜ、的な。

NASAが叡智と予算を結集して彼を助けようとするところとか、中国が援助を申し出るとか、クルーの決断とか、胸熱展開がたくさんあります。特に最後!そりゃあハリウッドが映画化するわっていう。

映画予告編はこちら

作者はもともとエンジニアで宇宙オタク、Web上に書いていた本をKindleで試しに売ってみたらバカ売れして映画化されたというなんだそりゃっていう経歴なんですが、ここに詳しく書いてある。

本人のインタビューはこちら。日本のアニメ大好きらしい。

なお私が読んだのは「クラスルームエディション」というもので、本編とは別なのですがどう違うのかというと、いわゆるFワードが置き換えられています。内容は子供でも読みやすく(対象年齢は10歳〜)、しかも夢があり教育効果も高そうなのにしょっぱなからFワード連発。ということでそこを省略したり別の言葉にしたりしたものです。
Amazonの試し読みで読めるページで比べて確認した限り、Fワード類以外は同じでした。ということでこちらのエディションでも物語の面白さは損なわれていないと思います。

宇宙好きにも、スリラー好きにもおすすめできるエンターテイメントSF。SF普段読まない向きにも、理系はちょっとと思う人にもおすすめできる本だと思います。Project Hail Maryも買ってあるので近々読みます。

以上「The Martian: Classroom Edition」でした。

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