見出し画像

会社を辞めようとすると現れるアイツ

一年前に「40歳で会社を卒業する」というnoteを投稿。

しかし、そこから半年くらい書いたことを忘れていた。


そして、今。あと2ヶ月で40歳。

先月くらいから、猛烈に辞めたくてたまらない。


エネルギーが調整に入っているのか?? と思うくらい、
「辞める」方向へ気持ちが傾いている。


さて、辞めてどうするのか。
これも問題なのだが、辞めることへの恐怖について今日は考えてみる。


実は34歳の頃に、一度会社を辞めようと行動したことがある。
その時は、転職先が見つかっていたのだが、

土壇場になって「怖くなり」、辞めるのをやめたのだ。


当時、辞めようとする私を強い力で止めたのが、「安定を捨てる恐怖」。


黒い影のような正体不明の魔物が私の中で渦巻いて、一切の動きを止めた。

思考も停止したし、気力も根こそぎ奪われた。


あれから6年近く経過し、今もアイツ(魔物)が私を引き留める。


〜〜〜〜〜

(アイツの声)

本当にいいの? もう二度と同じような会社には採用されないよ?
年齢的にも再就職は厳しいよ?

年収、ガクンと下がるよ? 君の価値は今の会社のおかげでしょ?
実績もなく辞めてどうすんの? 

もっと厳しい条件の会社に入社したら生活が破綻するよ?

学校や親には何て伝えるの?

フリーランスというか無職じゃ家とか借りれないよ?

時短勤務で君の体調もわかって配慮してくれてるんだし、何が問題なの?

〜〜〜〜


こうやって見ると、なんだかくだらないと思えるけれど、
当事者からすると「苦しい〜〜〜〜」という。


会社卒業に向けて、自己理解を深めるため、今、これを読んでいる。


金原さんの「まえがき」に惹かれて購入した。

この本は『天才たちの日課』という前作があり、その第2弾。

金原さんは、第1弾で、男性ばかり取り上げてしまったと反省し、
ジェンダー不均衡を解消したいという思いから、この本を出版したそう。


まえがきには、次のようなことが書かれていた。

「取り上げた天才な男性たちは、問題に直面した時、それを解消してくれたのは、献身的な妻や、使用人、巨額の遺産や、何世紀も前から受け継がれてきた特権などである場合が多かった」

『天才たちの日課 女性編』メイソン・カリー著:金原瑞人/石田文子 訳(フィルムアート社) 



   まっっったく、その通りでございます!!!!!!!!!!!!!



男性なのに、女性が言って欲しかった社会的成功のカラクリをちゃんと、
暴いてくれたことに感動し、購入いたしました。


半分くらいまで読んだが、会社を辞めるかどうかについてのヒントはない。

しかし、あらゆる女性作家・クリエーターが、


「長編小説、マジで書くのが苦しいからヒットしたけどもう書かない!」
「子どもと夫の世話などで、書く時間がない!」
「締切、毎回守れません」
「10時間以上、集中できている人=なんらかの薬やってる人」
「ディナーは11時から。不眠症なのでいろんな人を相手に朝7時までボードゲームして起きてる」


みたいな状態に陥っているのは、励みになる。


そして、大体の作家が、

「誰も部屋に訪ねてこないし、食事の心配もしないでよく、
人と会わずに机に向かい続けなければ、書くことなんてできない」

と言っているのも、嬉しかった。


今のところ、お気に入りの箇所を引用する。

ステラ・ボウエンというオーストラリアの画家についての記述だ。
彼女は、手のかかる夫の世話をし、浮気され、離婚。

子育てのために肖像画を描く仕事をしながら、
晩年でやっと創作に専念できる時間を得られたという。


そんな彼女のウィットに富んだアドバイスを共有します。

「女性が自分の人生を生きたいと思うなら、
十七歳で恋に落ちて、
男にたぶらかされて、
捨てられて、
赤ん坊は死んでしまったほうがいいかもしれない。
そういったことをくぐり抜けたら、大きなことが達成できるだろう!」

『天才たちの日課 女性編』メイソン・カリー著:金原瑞人/石田文子 訳(フィルムアート社) 


天才だとしても、女性というだけで

自分の人生を生きるのがこんなに大変なのか・・・

ということがわかる文章だと思いませんか?


そりゃ、私が会社辞めるかなんて、ちっぽけな悩みを
ずっと抱えるのも、仕方がないなと思いました。



















この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?