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ワルツ

1, 2, 3。ホップ、ステップ、ジャンプ。自分の体にいるのをこれだけ受容したのは久しぶりな気がする。私の体と心が以前よりは友達になって、自分のことを懐疑的に見ることも少なくなったように感じる。自分の中のパーツくらい仲良くなくてどうするのだ、と言いたくなるが、実際われわれの体と心は案外と仲が悪かったりするようである。このワルツは大きなRPGに私を放り込んだ。そんな中で心と体が仲違いしている余裕などなかったのだ。心と体がどう思っているかは今ひとつ存じ上げないが、まだお二人には仲良くいてもらおうと思う。

グワングワンと揺れる洞窟のような意識。世界が洞窟に乱反射して意識が朦朧とする。ここにいるのはわかっているのに、ここにいてもいなくてもさして変わらないような気がする。意識を凧みたいに吊り上げて行きたいところに行かせてみたい。いくら繋がっているとわかっていても、その糸が切れる確率は凧が遠くに飛べば飛ぶほど高くなっていく。そんなものだ。意識が揺れる中で、私はきっと、あまり何も見つけたくはない。世界の真理とか人の感情とか、見つけたら見つけるだけ傷つくとわかってしまった。人間は身勝手なものだ。人を好きなのも自分が好きだから、人に何かしてあげたいのも、彼らと仲間でいたいから。そんな深層の利己的なインセンティブを見るよりは好意とか愛とかを事実として受け止めて、そのままいれたらいいなと思う。

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