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「キャナダ!」と叫んだ日

「カナダ」をご存知ですか?メープルシロップの国です。

実はカナダ人の多くはカナダをカナダって呼ばないんです。「キャナダ」って言います。

先生がこだわったキャナダ呼び

これ、横浜育ちの私が「神奈川出身?」と聞かれ、「うん、横浜出身」と言い換える類の話です。あ、イラっとしました?そこのあなた、横浜好きなくせに~。

カナダにワーキングホリデービザでやって来て、語学学校にも慣れた頃、とある生徒が「Can」を上手く発音できずに困っていました。

You can do it!のキャンです。世界の国や地域の言葉の中にはCaの発音がない国もあるんですよね。日本語話者がRやTHの発音に苦戦するのと同じ感じです。

先生が、「Kaではないよ、Ca」と繰り返す中、彼は徐々に習得していっていました。そして、ある日、他の生徒が「カナダはどーたらこーたらだよね」と発言したその時、先生が立ち上がったのです。

「Kanadaではない、Canada!はい、続けて!Canada!」

教室全体が一丸となって「キャーナダ!」とリピートとし、それはそれは面白い光景でした。

友達がタイプしたKanadaに驚く

教室で十数名の大人が、国名を大合唱した事もすっかり忘れた頃。

トルコ語とドイツ語を話す友人がいるのですが、ある日、その子が家族とメールをするのに「Kanada」と表記していた事に驚きました。

ほう!K使うんだ!面白い、と思った記憶があります。

今、ちょっと気になって調べてみたらこちらの通り。

フィンランド語、ドイツ語、ポーランド語等、Kanada表記する国は多くあるようです。

(日本語のローマ字表記も「Kaナダ」だとあります)

ところで

私が冒頭で「カナダ人の多くはカナダをカナダって呼ばない」と記したのには訳があって、

トロントでは英語以外の言語を話す人も多く暮らしているため、どんな言い方も受け入れられるベースがあると思うからです。勿論、ある程度伝わる英語を話すことは必要だと思いますが、お話をする上での英語は、ただのツール。アクセントや発音にこだわらずに楽しく会話が出来たらいいな、と思います。

語学学校の先生は、生徒に「カナダ英語の正しい発音」を学んで欲しく、「キャナダ」を教えてくれたけれど、そこにこだわり過ぎると、もしかしたらある人々には優しくないかもな、なんて思ったりもしました。

みんな違ってみんないいんですよね。

♡♡♡

お時間がありましたら、こちらもご覧ください。





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