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【永久保存版!】タロットカードの物語〜愚者の旅〜

こんにちは。
今日はタロットカードの物語についてお話します。

タロットカードには、物語があることを知っていますか?

実は、一枚一枚をカードの意味で覚えるよりも、流れで読んでいく方が覚えやすいです。

なぜならカードにはストーリーがあり、
物語としてみてみると、大きな一つの童話のようになります。愛着もわいて前後の意味も深まりやすいです。

今日は簡単にですが、《愚者》が《世界》へ向けて旅立つ一つの物語について紹介したいと思います。

【0.THE FOOL 愚者】

大アルカナの22枚のカードの中で、唯一移動が許された存在。
他のカードは皆、自分の世界があり、役割があるため、与えられた役割の中から動くことができません。
唯一、この《世界》を自由に飛び回り移動を許された軽やかな旅人。
それが愚者のカードです。

※大アルカナとは、0.愚者〜21.世界までで構成された大きなグループ。

【1.THE  MAGICIAN 魔術師】

創造する人。0→1を生み出す。
カードには描かれていませんが、彼の目の前には観客が集まり、マジックショーを楽しんでいます。
集まってくれたお客さんが楽しんでくれること。それが魔術師自身の喜びでもあり、またお客さんが集まるような、良い循環をまわしていきます。

【2.THE HIGH PRIESTESS 女教皇】 

2つの柱の間に鎮座する若い美しい女性。
手元には難しそうな書物を持っていることから、勉強熱心な様子が見てとれます。
真理の追求をしているようです。
また柱の間にいることや、白と黒の間にいることから、『中立』という意味ももっています。
次に出会う《女帝》とは、ちょっと仲が悪いみたい。

【3.THE EMPRESS 女帝】

ゆったりとした座り心地の良さそうな椅子に腰掛けているふくよかな女性。
彼女の周りには豊かな木々や川などがあり、すべてが満たされている状態。
女性性の象徴。
豊かなモノにあふれているため、訪れた愚者に対し、あれもこれもと世話を焼きたくなります。お世話焼きなおかあちゃん。

【4.THE EMPEROR  皇帝】

威厳のあるお父ちゃん。
赤いマントに身を包んだその下には鎧を着ており、いざとなればいつでも現場に駆け出す準備ができています。
頼もしいその姿は、多くの責任や、人々の願いを背負っているためか、険しい顔をしています。
固い石の椅子は、なんだか座り心地が良いとは言えなさそうです。

【5.THE HIEROPHANT 教皇】

双子の僧侶に説法を解く教皇。
善と悪。対立する2つの意見のよきアドバイザー。神の声の代弁者と言われています。

【6.THE LOVERS 恋人】

切り取られた満足の世界。
この世界には二人の男女しかいません。
男性は熱心に女性を見つめていますが、女性は男性の熱視線に気がつきません。
「本当にこの人でいいのだろうか」と天使に意見を求めているようです。
天使は答えはくれません。目の前の男性に真剣に向き合ってみましょう。『自分で答えを見つける』カードです。
また、女性の後ろには蛇が「甘い果実を食べてごらん」と悪魔の声を囁いています。
第三者の声には気をつけましょう。

【7.THE  CHARIOT 戦車】

目的に向かってまっすぐ進む勇敢な若者。
後ろには川があり、その向こうにはお城が見えます。
彼はこの国を守る王子。
しっかり前を向いているそのまなざしから、目的が明確なことが伺えます。
迷わず進みましょう。手綱を緩めると戦車を引いている2匹のスフィンクスが暴れだします。

【8.STRENGTH  力】

草原に大きな一匹の獣とその口元を押さえる大きな女性。
優しく口元を押さえいるその獅子は、ジャレているようにも、動き出したくてうずうずしているようにも見えます。
その力は誰のために使うのでしょう?

【9.THE HERMIT 隠者】

山の上に立ち、世間を見つめている孤高の老人。右手に掲げたランプは、霧のかかった道を照らす一筋の光とも受け取れます。
混沌とした世の中を悲しんでいるようにも、
自分自身と向き合っているようにも見えます。
彼はある世界の《愚者》の姿なのかもしれません。
旅人が《世界》までたどり着けず、半ば諦め山にこもり、新たな旅人の動向を見守っている…そんな姿にも見えてきます。

【10.WHEEL OF FORTUNE 運命の輪】

運命の輪は、22枚ある大アルカナカードのうち、ちょうど半分に出てきます。
カードの四隅にいる四獣はそれぞれ本を読み、この世界のことについて勉強している最中です。
《運命の輪》が何かを決めるということはありません。分岐点。チャンスが回ってくる。
輪はぐるぐると回るので、チャンスを掴めるかどうかは、準備をしていた人にしかわかりません。

【11. JUSTICE 正義】

右手に裁きの剣をもち、左手には平等をはかる天秤をもった女性。
鋭いその眼差しから、公平以外を認めない正義感を感じます。
彼女がさばいているのは、『法』ではなく『義』。
右手にもっている剣は《運命の輪》と同調しており、《運命の輪》が決めたことであれば、彼女はその意向に従います。

【12. THE HANGED MAN  吊るされた男】

月桂樹に逆さに吊された一人の男性。
もう少しで悟りが開けそうだと、その表情はどこか恍惚としており、微笑んでいるようにすら見えます。
他者から見ると、その行動は報われない努力のように見えるのかもしれません。
しかし、それも彼にとっては必要な、納得するための行動なのかもしれません。

【13. DEATH  死神】

旅人、王族、女性、男性、子供、老人…。
誰にでも平等に訪れるもの。それが死神。
死は平等であり、そして不変です。
その姿は、黒い甲冑をまとい、とても恐ろしく見えます。
しかし、権力を手放した聖職者と2人の子供には死が訪れず、少し遠くには朝日が昇っています。
死は新しく生まれ変わる、『再生のチャンス』でもあるのです。

【14. TEMPERANCE  節制】

2つの聖杯を水が行き来しています。
それを扱う大天使。
天使の左足は岸についており、もう片方は水の中に浸かっています。
世界はこの絶妙なバランスで成り立っているのかもしれません。どちらか片方に力を寄せてもバランスが崩れてしまう。
そんな絶妙な加減を調整しているのです。

ちなみに《節制》は後にくる《悪魔》のことも気になるようです。
《節制》は自分に必要なものだけを持ち、授けるものであり、
《悪魔》は過分なものを持ち、与え、惑わすもの。
天使と悪魔ということですね。

【15. THE DEVIL  悪魔】

終わりのない欲深さ。甘い夢。
《悪魔》が与えるのは欲望や、抜け出せない怠惰です。
とらわれている2人の首元をよく見ると、クサリはゆるんでおり、抜け出そうと思えばいつでも抜け出せそうです。
《悪魔》は《塔》の一つ手前。
ここで自分の「だらしない気持ち」や「ナマケ心」に気がつかないと、少し先には痛い目にあいそう。
そんな予感がします。

ちなみに《悪魔》は罰を下しません。
罰を下すのは天界の仕事です。

【16. THE 塔】

黒い空に薄暗く高くそびえ立つ灰色の塔。
高い所から二人の人物が逆さまに落ちていきます。
神に近づこうとして、怒りに触れ、雷を落とされてしまったようです。
《塔》は「破壊」や「崩壊」と、少し怖いイメージがどうしてもついてきます。
しかし《塔》は『解放』の意味も持ちます。
《悪魔》のところで抜け出せなかった欲望から、落雷によって強制的に落とされています。
抵抗せず、思い切って落とされてしまいましょう。
そこには衝撃が伴うのかもしれませんが、落ちていく二人の表情は、欲望から解放され、どこかホッとしているようにも見えます。
一度崩れるからこそ、本当に大切なものが見えてくるのかもしれません。
再構築のチャンスです。

ちなみに《塔》の声は神様の声だそうです。

【17. THE STAR  星】

崩れた後には希望が見えてきます。
空には白く輝く7つの星。真ん中にひときわ大きく輝く黄色い星は、一等星のシリウスです。
裸の女性が両手に瓶を持ち、豊かさの象徴である「水」を循環させています。
《節制》の大天使も、《星》の女性も、同じように水を循環させるのが仕事のようです。
果たして、彼女たちのしていることにどのような意味があるのでしょうか?
《世界》の意に添うことなのか。誰にもわかりません。
唯一移動を許された旅人は、《世界》の『希望』なのだと彼女は言います。 

【18. THE MOON  月】

希望が現れたあと、すぐにチャンスは訪れません。一度タイミングを整える時間が必要なのでしょう。
夜にも関わらず《月》は昼間のように明るく照らしており、その下には鬼火が灯っています。
犬は不安げに《月》を見つめ、狼は胸騒ぎがしています。ザリガニは、あやしげな雰囲気に飲まれ、本来自分の生きる場所ではない陸に上がろうとしています。
夜明けは間近です。待ちましょう。

【19. THE SUN 太陽】

静かに夜明けを待てた次には、《太陽》がサンサンと輝いています。
下では、白馬に乗った子供が無邪気に笑っています。
《太陽》は全てのものに平等に降り注ぎ、ある意味《死神》と対をなす存在なのかもしれません。
《太陽》は、自らの体温が少し変化するだけで、周りをやいてしまうことも、凍えさせてしまう事も知っています。
だからこそ、落ち着きがあり、分け隔てなく、みなに温もりを与える存在です。
そして、完成が近いことを知らせます。

【20. JUDGEMENT  審判】

天使がラッパを吹いています。
これは敗者復活。死者の蘇り。
《死神》で死んだ者たちの復活を知らせる笛の音。
ただし、復活の準備をしていた者にしか聞こえない音。
天使はお知らせをするだけで、その後どうするかの《審判》は委ねられていません。
その後、復活した者たちがどう行動するかは、彼ら次第なのです。

【21. THE WORLD  世界】

完成された一つの世界。
それは、全ての色を混ぜ合わせた光の世界。《力》をもってしても届かなかったところ。旅人は始まりであり《世界》は終わり。
四隅には《運命の輪》で勉強をしていた四獣が覚醒し、進化をとげている。
一つの終わりであり、始まりでもある。
完成された《世界》に出逢った旅人は、新たな《世界》を求め、また旅に出る。

そして歩み出す。

次に待っているのはどんな《世界》なのか。

《愚者》は恐れを知らない愚か者か。
新たな《世界》を創造する冒険者なのか。

《世界》の物語はあなたが作り出すものかもしれません。

まとめ

いかがでしょうか。
22枚の大アルカナには、こんな壮大な物語が流れています。
ストーリーで覚えると、一見怖いように見えるカードにも、希望が持てるかもしれませんね。

ぜひ、これらを踏まえ、楽しいタロットライフを過ごしてみてください。


最後までお読みいただき、ありがとうございました!


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