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きっとぼくらみんな、旅をしたのだと思う。

すこし時間が経ってしまった。
8月末まで開催され、先週の火曜日に結果発表が行われた私設コンテスト「ナイトソングスミューズ」。

広沢タダシさんの楽曲『彗星の尾っぽにつかまって』。この曲からインスピレーションを得てつくられたあらゆるジャンルの作品がコンテストの対象。集まった作品は130くらいだっただろうか、こちらのマガジンにはまとめ記事含め150のnoteが収録されている。

プロのシンガーがつくった完成された楽曲が、創作のテーマ。このことだけでも、このコンテストがいかに特殊でユニークなものであったかはわかってもらえると思う。
当然、さまざまなジャンルの作品が寄せられた。
小説、詩、漫画、書、絵画、音楽、映像、ダンスなど。目に見える、音になって届く、そのあらゆる表現の手段がこのコンテストへの応募作品には散りばめられていた。
それはまさに彗星の旅する宇宙にまばゆく輝く星たちのようで、一つひとつの作品が、コンテストを彩る大切な要素になっていた。「参加したことに意義がある」を多くの人が体験できたのではないだろうか、ぼくはそう思っている。

これだけの盛り上がりをみせたコンテストをつくり上げるのにかかった膨大な時間と手間を思う。主催の嶋津さんのnoteを読んでいただければわかると思うけれど、彼らはこのコンテストをさらに先に活かそうとさえしている。これだけの熱量と愛情、個人企画の開催経験のある身からすると、その計り知れなさを想像するだけで頭が下がる思い。もちろん多くの人がそう思っているだろうけれど。

前から知っている、このコンテストを通じて知った、たくさんの顔と名前が並ぶ。聴こえる声、チャットに並ぶ文字。「みんなお疲れさま」、と互いに声をかけあうような、すでに共有された何かをもって、温かくて慈しみ深い空気のなか行われたzoom上での結果発表。
1時間という短い時間のラストは、広沢さんの歌声だった。『彗星の尾っぽにつかまって』。この夏いちばん聴いた曲が、ぼくらの夏を、このコンテストを締めくくる。目を閉じて、ただ耳を傾ける。...ようにして聴いていたけれど、それは単純に、目が潤んでしまっていたからだ。夏が、祭りが、終わるなぁ...。そんな、心持ちだった。

グランプリである「Muse賞」に輝いたのは、はるさんの作品。うれしくて感動して、同時に何だかほっとした。

結果発表については、こちらのnoteを読んでいただければと思う。ぼくも、カクテルで応募した作品「everlast」に「フェアリー賞」という賞をいただいた。ありがとうございます。

記憶にある言葉なので正確ではないかもしれないけれど、広沢さんがこんなことをおっしゃっていた。

このコンテストを通じて、曲が成長した

このコンテストを主催した皆さんへの、参加したぼくらへの最大級の賛辞であり謝辞であると思った。

『彗星の尾っぽにつかまって』という彗星の尾っぽの美しさを、嶋津さんはじめ運営の皆さんがぼくらに照らして見せてくれた。そこにぼくらは、思い思いの作品を手につかまった。
そうして、彩った。
きっとぼくらみんな、旅をしたのだと思う。
彗星の尾っぽにつかまって、ぼくら自身が彩った世界を。
多くの意味で忘れることのないであろうこの夏、まばゆい宇宙をたしかにこの目で見たのだと、そんな思い出をきっといつまでも、ぼくらは手にしているのだろう。
そう、確信している。



おわりに
YouTube、みなさんご覧になりましたか?

一人ひとりの作品について、運営メンバーの皆さんが語ってくれています。ぼくがいちばん感激したのって、もちろん賞をいただいたこともですが、これでした。皆さんが忙しいなか時間をつくって、作品を共有し発信してくれている。熱量と愛情と先ほど言いましたが、ここにこそそれが表れている。嶋津さんにもすーさんにも深澤さんにも千ちゃんにも、実際に会ったことは一度もないのにこんなにも親近感を覚える。みんなが近くに感じる。これがこのコンテストの素晴らしさだったと、ぼくは思っています。
応募した方もそうでない方も。時間のあるときにぜひご覧ください。現在vol.8まで公開されています(すごい...!)。


改めて、広沢さん、嶋津さん、すーさん、深澤さん、千ちゃん、ありがとうございました。開催が発表されたときから参加しない選択肢なんてなかったけれど、いざ創作、と考えはじめるとピタリと手が止まってしまい、たくさん悩みました。何度も何度も曲を聴いて、やっと生み出すことができたときの安心感と喜びは何ものにも替えがたく、気持ちとしてはもうつくれた時点で優勝でした。ほんとうに、ありがとうございました。
こころからの御礼の気持ちを表明して、このnoteを締めたいと思います。
皆さま、ありがとうございました。



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