『廻る』

2020年12月3日 04:29

空に
緑濃く映えた、あの夏のはじまりから時は経ち
黄と紅の彩りを
別れのしるしと遺した樹々の葉の
今、冬の入り口に立ち
枝からこぼれ落ちたとて
その役目を終えたわけもなく
土をあたため、祈りを
還す、母なる樹に
また咲き誇る、そのための祈りを

『廻（めぐ）る』

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