わたしも自転車がほしいって。

わたしも自転車がほしいってキミが言った　ふたりで外を走りたいんだって
窓を開けて、風が部屋を駆け抜けて　でもそれじゃ足りないんだって
ふたりで外を走って　からだの空気を入れかえたいんだって
ふたりで風を切って　大きな通りを走りたいんだってさ

キミの愛車はGIOSのミニベロ　キャメルのフレームが気に入ったって
はじめての自転車散歩　こんな気分爽快いままで知らなかったって
ねぇ、これまで何で教えてくれなかったのって
そんなこと言われたって　これからたくさん走れるってさ

ぼくの
ロードバイクのうしろにキミのミニベロ
心配だよ　免許ももってないキミの車道デビュー　ぼくは
何度も振りかえる　スピードを落として　何度も振りかえって待つ
笑顔なんかない　きっと
マスクの下で歯を食いしばって　ガンバレ
漕いで漕いで、漕いでついてくる　エライよ

街並みを流して、流して、溶けて景色になる　色になるよね
街路樹のトンネルをくぐって　緑、陽射し　祝福されてるみたいだってね
息を胸を　はずませてやっと止まる　力抜いてね
赤信号も悪くないよね　なんてそんな　カッコいいこと言ってみたりして

ぼくの
ロードバイクのうしろにキミのミニベロ
気持ちいいよ　ふたり縦に線を結んでる　キミを
何度も振りかえる　距離をとって　何度も振りかえって眺める
笑顔もいいけど　でも
なかなかいいじゃない険しい顔も　うれしい
漕いで漕いで、漕いでついてくる　エライよ

ギアをどんなに軽くしたって　上り坂はキツイんだってね

脚が重たくて、じりじりと
上りきってやっとてっぺんまで来た　さあ
これからごほうびだよ　下り坂
風を縫って走ろう　ひとつになって
危ないからね　いつでもブレーキに手をかけながら

ぼくの
ロードバイクのうしろにキミのミニベロ
気持ちいいよ　ふたり縦に線を結んでる　キミを
何度も振りかえる　距離をとって　何度も振りかえって眺める
笑顔もいいけど　でも
なかなかいいじゃない険しい顔も　うれしい
漕いで漕いで、漕いでついてくる　エライよ

＊

どこにも行けないこのGW、彼女が自転車を買った。
不要不急の外出、しちゃいけないのは承知。でも、ちゃんとマスクして3密は避けて、ひたすらに自転車を漕ぎつづけて、外の空気を吸った。
身体を動かして、息を切らしてぼくのロードバイクにミニベロでついてくる彼女。危なっかしい、うれしい。そんな気持ちをポエムに込めてみた。

今「ポエムの価値を上げよう」ということでいろいろ考えていて、その中でぼくができることって何だろうと思ったこと。ずっとポエムを書いてきたわけでもない、たくさんの詩集を読みこんできたわけでもない。平たく言えば「力はない」んだけど、それでもできることがあるだろうか。自分が力をつけるのはもちろん、それ以外にも並行してできること。何よりもまず、たくさんの人にポエムを書いてみようと思ってもらえることが大事なのではないかというのがまずひとつあって。ふだん何かこころが動いたことがあっても「あ、ポエム書こう」って思わないでしょう？ふつう。そこの感覚をすこし刺激することができたら素晴らしいかなって思ってる。
そんなことで、今回はポエムを歌詞のように書いてみようと思った。この前はポエムを手書きで書いて、イベントレポをポエムで書いてみて、今回は歌詞のように書く、ということを意識して。そんな実験を、こうしてしているところ。
もし興味があったら、アイデアがあったら。
教えてもらえたらうれしいなぁ。

今日、東京は夕方から雨が降るみたいだ。
その前に、今日もこれから。ふたりで身体を動かして、外の空気を吸ってきます。
さいごまで読んでくれてありがとう。
今日も素敵な一日になりますように。

ひとつだけ宣伝。
#わたしの大切な人描いてみた という企画を今やっています。
詳細は、下記noteをご覧ください。

5月10日いっぱいまで募集しています。よかったら、ご参加ください。

GWに入りましたが、みんな変わらず家にいる。どれだけ大切な人でも、家族でも。ずっと顔を合わせていれば、ストレスになることもあります。
それなら逆に、挑戦してみてください。大切な人の、大好きな表情を探すこと。この表情が好きだと、伝えること。そのことがまた、となりにいてくれる人の大切さを改めて認識することのきっかけにもなります。この企画がそのお手伝いになれば、ぼくも嬉しく思います。

よろしくお願いします！
それでは。