つくばエクスプレス延伸計画への疑問。~地磁気観測所の移転はあり得ん~

先日つくばエクスプレス延伸に関する報道がありました。

候補として4案あるそうですが、土浦方面以外に関して筆者は大変疑問を持っております。

それについて書いていきます。

候補案

まずそもそもの候補案ですが、

1、土浦方面
2、筑波山方面
3、茨城空港方面
4、水戸方面

の4つです。

それぞれについて見ていきます。

1、土浦方面

まず土浦方面への延伸ですが、これは筆者は良いと思っています。

それなりに需要がありそうですし、距離も短いので現実的です。

東京~土浦間が常磐線とのダブルネットワークになることも重要です。

たとえば常磐線が土浦以南で運転見合わせになることがあります。
そうなったときにつくばエクスプレスが土浦までつながっていればそちらを経由して東京~水戸方面を鉄道でつなぐことができます。

これらのことから土浦延伸の意義はあると思います。

2、筑波山方面

次に筑波山方面ですが、これは怪しいのではないでしょうか。

ご存じの通りかつては土浦から筑波山方面に筑波鉄道が走っておりましたが廃線となっています。

現状ではつくば駅から筑波山方面にバスが走っています。
休日にはそれなりに満車になっているようですが、それでも30分に1本で十分賄えています。

↓参照、1番のりばの筑波山シャトル

バスが30分に1本で足りている程度の需要では、鉄道では明らかに赤字でしょう。
必要性を感じません。

3、茨城空港方面

次に茨城空港方面です。

茨城空港の現状を見ますと国内線7往復となっています。

いずれもスカイマークですから機材はボーイング737-800、177席です。

全員乗ったとして、177人×14=2478人。

2478人/日の利用者としてもかなりのローカル駅です。

その上スカイマークですからどちらかというと格安航空寄り。
さらにまた茨城空港には広大な無料駐車場があります。

わざわざ値の張る鉄道で来ようとする人はどれだけいるでしょうか???

需要はかなり怪しいと言わざるを得ません。

4、水戸方面

要するに東京~水戸をダブルネットワークにしようということでしょう。

しかし常磐線の現状を見ると、今年のダイヤ改正で土浦~水戸は10両→5両に減らされる程度の需要しかありません。

そこに2本目としてつくばエクスプレスを作ることは明らかに無駄です。

地磁気観測所の移転?

そのうえさらに疑問を抱く内容がありました。

大井川知事はつくばエクスプレスの延伸に関係して地磁気観測所の移転交渉についても意欲を示しているということです。

地磁気観測所は1912年から同じ場所で観測し続けている貴重な場所です。

それを大した需要の見込めないつくばエクスプレスのために、茨城県は地磁気観測所を安易に移転させようとしているわけです。

正直あり得ないと思います。

まとめ

以上のようにつくばエクスプレスは土浦駅までの区間以外は大した需要が見込めないと思います。

その上100年以上同一地点で観測を続けている地磁気観測所を安易に移転させようとしています。

茨城県の計画は甚だ疑問であり、極論を言えば調査ですら税金の無駄だと思ってしまいます。

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