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特撮ヴィラン語り ~その125 仮面ライダーファルシオン/バハト~

いよいよクライマックスを迎える「仮面ライダーセイバー」。
物語の結末がどうなるか目が離せない展開が続きますが、そういや「仮面ライダーセイバー」だけの長編映画ってないんですよね。今度の「スーパーヒーロー戦記」も他のライダーや戦隊シリーズとのコラボだし。
ちょっとそこは何か残念だなぁと思う限りです。コロナの関係で制作が難しかったんでしょうけどね。

でもそんな中、昨年末には「仮面ライダーゼロワン」との同時上映で15分くらいの短編映画が公開されていました。
そこで本編に先駆けて登場したのが、今回紹介する仮面ライダーファルシオン/バハト。世界の全てを無に還そうとする強大な悪のライダーです。
演じるのはAmazonプライム限定で配信された「仮面ライダーアマゾンズ」で、全てのアマゾンを殺し尽くそうと狂気に走る主人公の一人:鷹山仁を演じた谷口賢志さん。

キャスティングの時点で「あっこいつヤバいキャラだ」ってなりましたよライダーファンは

さて、「セイバー」の仮面ライダーはみんなワンダーライドブックという本の力と、特定の属性を持つ聖剣を組み合わせて変身します。
たとえば主人公の仮面ライダーセイバーは炎の聖剣とドラゴンの伝説が書かれた本の力で変身するライダー。
このファルシオンは不死鳥の伝説が書かれた「エターナルフェニックス」のワンダーライドブックと、無の属性を持つ無銘剣虚無で変身する仮面ライダーです。

いや無銘なのに剣に名前あるやんというツッコミは勘弁してください

不死鳥の力を持つがゆえにもちろんファルシオン自体も不死身。爆発してもすぐに再生します。
人間が、世界が存在する限り争いはなくならないと考えるバハトとセイバーたちの戦いが短編映画では描かれましたが、なんとその後バハトはTV本編にも登場。再びセイバーたちに戦いを挑むわけです。

バハトはかつて、世界の平和のために仲間たちと旅をしていた剣士でした。
しかしある日仲間の一人が裏切り、バハトの家族を斬殺。その絶望から無の聖剣を手にしたバハトはその仲間を殺害すると、人は裏切り必ず争いを起こすと考える狂戦士にーー
光の聖剣に選ばれた仮面ライダー最光/ユーリによってバハトは破滅の本は封印されたものの、時代を経てその本を開いたマスターロゴスの手により封印が解かれて復活しました。マスターロゴスの秘めた野望の駒として。

なかなかにヘビーな過去を秘めた狂気の戦士:ファルシオン。
不死鳥らしくヒラヒラ尾羽のようなマントを舞わせて戦う姿がカッコいいんですが、なんと言っても見せ場は変身シーン。
ベルトにワンダーライドブックをセットし、そこから剣を引き抜くとその瞬間に周りの音が完全な静寂に。その中で狂ったように笑いながら

「フハハハハハハッ!!ーー変身」

いや痺れるわバハトさん!!(静かにしろ)

さらにTV本編ではもう一捻り。合成シーンではないので完全な無音を作るのが難しいからと工夫をこらし、剣を抜いた後人差し指を口に当てて

「シーッ…………変身」

痺れるわバハトさん!!!!(静かにしろよだから)

いやーたまらんですよ。谷口さんの熱演もあって、短い出番ながらちゃんと爪痕が深く残る名悪役になってくれました。レギュラーの皆さんも鳥肌だったらしいですからね。
特に仮面ライダースラッシュ/大秦寺哲雄を演じる岡宏明さん。ガチのライダーオタクだそうで、めちゃくちゃ熱く変身シーンを評価し過ぎて谷口さんに「何目線で話してるの!?」ってツッコまれてましたから。

や、でも分かる。分かりますよ岡さん。すごく分かりますよ。
今度機会があったら是非お友達になりたいですマジで。

matthew

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