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㊗ドラマ化!普通について考えさせられる「初恋、ざらり」

作者のざくざくろさんは、コルクラボマンガ専科4期生での同期生で、私が勝手に親しみを覚えている先生です♪特に「初恋、ざらり」という作品は講座期間中に作られたキャラクター。どんどんと人気マンガとなり、ざらりが有名になっていく様子をリアルタイムで見守ることができたので、より大好きな作品になりました。


「初恋、ざらり」で知る、普通の基準のあいまいさに苦しむ有紗、戸惑う他の人たち


主人公の上戸有紗(25歳)は、おっとりとした頑張り屋さんで、ちょっとおっちょこちょいなところがある、一見普通の女性に見えます。ですが、あれ?と思う場面も多々。例えば仕事場に「髪をくくってきてね」と言われたのに2つ分け(ツインテール)で出社してしまう。
※これ、「髪をくくってきてね」=機械を使うから、長い髪が巻き込まれないように髪をまとめてね、巻き込まれる危険性がある。までがセットの
説明なのですが、言われないと分からない。

おそらく、初日とか面接段階で仕事場を見て、機械を見て危なそうだなと思う。髪をくくってきてと言われたし、巻き込まれないように注意しよう。まで「普通」考えるよね?だと思いますが、まあ、分からないですよね。。いや、私も書いてても分からないわ。

また、いくつかの場面でコミュニケーション上のトラブルを抱えてしまいますが、持ち前の頑張りでどうにかしようとしてしまい、結局トラブルに。今作で初めて軽度知的障害を知りました。言われないと、分からないものだなとマンガを通して知りました。

軽度知的発達症(軽度知的障害)は、言葉によるコミュニケーションや日常的な生活が可能なことから気づかれにくいという特徴があります。しかし、抽象的な内容の認識に困難さがあり、学習面でのつまずきや複雑な対人コミュニケーションなどに難しさを感じることが多い障害です。本人の認知特性に合った学習機会や具体的な経験を積める機会を増やしたり、時間や空間などの抽象的な概念は本人の経験に結びつけて説明をすることが大切です。

引用元:LITALICO発達ナビ
https://h-navi.jp/column/article/35026005

岡村さん、有紗ちゃん、そして魅力ある沢山の登場人物たち

職場で一緒になった彼女に恋をしてしまう岡村さん(35歳)との恋模様が
一筋縄ではいかなくて。「世界で二人だけだったらいいのに」は名言ですね~。」二人にはたくさんの壁が立ちはだかります。応援したくなります。
有紗ちゃんのつらさ、岡村さんの戸惑いはもちろん、一緒に働く人たちの苦労や、ママの苦しさ、岡村さんのお母さんのあの表情などなど。様々な登場人物の感情が伝わって来て、リアルで面白かったです。

タイトルの「初恋、ざらり」「きらり」じゃなくて「ざらり」な点が秀逸

初恋は実らない、なんてよく言いますよね。この恋は有紗にとって初めての恋と気づく場面があります。甘い恋だけではなく幾度となく涙があり、きらり☆なんてものではなく、うん、確かにざらりだな、、と思いました。
物語は終わってしまいましたが、マンガの登場人物なのにどこかで楽しく暮らしているのだろうなと余白を楽しめる作品でした

「初恋、ざらり」上巻
「初恋、ざらり」下巻

そしてついにドラマ化!

マンガを読んでいた時にも思っていたのが、登場人物の声が聞こえる。生き生きとした表情と台詞。ドラマ化と聞いた時もそこまで驚かなかった自分がいた。

SNSで話題『初恋、ざらり』のマンガ家・ざくざくろさんに聞く、作品づくりの裏側

コルクラボマンガ専科って?

全講義がオンライン受講OKのマンガ講座。どこからでも参加可能で、実際海外から受けていた方もいらっしゃいましたが、そこはZOOM、どこだろうと自分の部屋から参加できるので距離はまったく感じませんでした。月2回で受講期間は半年間。あっという間でしたね。マンガ家と声優を目指す方におすすめの講座です。

※4期ではマンガ家と声優とSNS編集があり、私はSNS編集で参加しました。
現在の6期を観る限りSNS編集枠自体はもうないようですが(涙)
受講後に答えたインタビューはこちら


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