HSPの強み、高い感受性を活かす生き方を探りたい。

米国の心理学者エレイン・アーロン博士が提唱したHSP(Highly Sensitive Person)とは、感受性が高く、人より受信する情報量の多い敏感・繊細な人のこと。
これは病気のくくりではなく生まれ持った気質(性質)とされていて、メンタルがタフな人とそうでない敏感な人とに分ける考え方の、一方のタイプとされている人のことです。

*

その敏感すぎる性格で生きづらさを感じてしまうことが多いHSPの私たちに必要なのは、強みにもできる特性を知って、どう活かすかが大事だと思っています。

正直、HSPで苦労することの方が多いと思うけど、せっかくなら高い感受性を活かしたいじゃないですか。
治せるものなら良いのでしょうが、持って生まれた性質(脳のクセみたいなもの)なので、それに合わせた生き方を見つけることの方が楽になりやすいはずと考えています。
(私も特性を武器に仕事させてもらってます)

*

HSPの特徴

HSPは五感をはじめ、感情や雰囲気などの刺激に敏感で、情報をたくさん認識できるので相手の気持ちを察する力が高く、その分他人の影響を受けやすいです。

なので共感や同調しやすく、他人の考えや気持ちが自分に流れ込むと感じるような心の「境界線」が薄い傾向もあったり、入ってくる情報量が多いため神経も高ぶりがちで、日常生活送るだけでヘトヘトに疲れやすいことも。

境界線が薄いと何事も自分ごととして捉えがちで、何か良くないことが起きたような時は自分の責任として、自己否定が強くなりがちです。

でも小さなことに気付きやすいため、直感力が高いのは大切な能力だと思います。

HSPの強み

だからこその強みをいくつかの本やサイトを参考に考えてみました。

①音やにおい、感覚などの微細な違いを察知できる

例えば味覚の感度が高い人だけ感じられるワインの味わいを活かすソムリエをはじめ、違いがわかる繊細な感覚に支えられてできる職人系の仕事も多いです。
HSPの違いを見極められる力が、最高の商品やサービスを生み出します。

②物事を多面的に深く考えられる

たくさんの視点から物事を深く捉えることができる特性は、スピード重視の場所には合わないものの、慎重さが求められるような職種では有利に働きやすいです。

③危機管理能力が高い

鈍感な人からは慎重すぎると見られることもあるでしょうが、じっくり向き合えれば慎重に状況を観察できる高い察知能力を発揮できるため、危機を回避しやすく、失敗が許されないような職種にも対応できます。

④共感能力が高く、気配りが細やか

相手の気持ちを汲み取る力に長けています。
つらさにもなる相手の苦しみを自分のことのように感じてしまう特性は、介護や医療、リラクゼーションの場面では良いコミュニケーションになり、高い共感に好意をいだかれやすいはずです。

⑤豊かな想像力は時に芸術になる

持っている豊かな想像力は、小説家はじめ演奏家、絵描きなどの芸術方面の人には必須のものでしょう。

HSPの問題点

入ってくる豊富な情報をどう精査して飲まれないようにできるか、少しでもストレスや消耗を減らせるかということが楽に生きるために重要になってきます。
ですがこれは一朝一夕にすぐできるようなものではなく、ひとりひとり違う特性を知って調整していく必要がありますが、それが難しいです。

*

と、ここまでいつもより少しかしこまって書いてみましたが、HSPが持つマイナスになりがちな特性も、見極めて合ったやり方をすればプラスに働くことも少なくないはずと考えています。

私も高齢者のお体をケアする仕事の中で、体調に合わせて微調整しながら施術し、認知症などある方も観察しつつお話させてもらってますが、利用者さんに気に入られやすい印象なのはHSPの④共感能力が高く、気配りが細やかだからこそだと思っています。

とは言ってもその見極めがなかなかに大変なことも多いですよね。
具体的には心理学や認知行動療法を勉強して自分への理解を深めてみると、自分の対処法が分かって闇雲に苦しむことがなくなったので良かったです。

更にHSPで感じてしまったストレスをどう軽くしていくか、呼吸法タッピング、ストレッチなど自分に合った体からできるストレス解消法を探すのも良いと思います。

でもそれも上手くいかないなら、HSPに強いカウンセラーや、居るなら協力的な家族や友人など、他人から見た客観的視点を取り入れるために第三者のサポートの力を借りる方が楽になりやすいと思います。

* *

HSPだからこそと特性を才能に変えて、特性を活かした心地よい生き方が、少しでも見つかると良いですね。
 

あなたの生きづらさとは何なのか。
メンタルがどうなりたいか、
どういう状態になったらメンタルが治ったといえるのか。
一緒に掘り下げてみませんか?

コンタクト用Twitter:https://twitter.com/matsuri_zm

生きづらさ応援の活動をしています。