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変わり続けること・変わらずにいること〜ホームページのリニューアル〜

最近、ずっとブログやSNSを投稿できない自分がいました。
実は長い間ホームページのリニューアルに取りかかっていて、ここ1ヶ月が最後の仕上げだったので、なかなか発信ができなくてごめんなさい。

ようやく、ようやく新しいホームページをオープンすることができました。

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今回リニューアルオープンしたMATSURIKA SAVONのホームページは、第一にレスポンシブ対応でスマホでお客様が買い物しやすいサイトにしたかったこと。
そして一つのサイトででデザインの良さと、機能性を両立させたいという気持ちが当初から強くありました。

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しかしながら、ECサイトのカートシステムの多くは、お客様がお買い物しやすい機能が優先なので、デザインに制限が出てしまうのです。
故にデザイン優先のホームページとは別に、機能優先のオンラインショップを併設している店舗が多いですよね。

デザインの美しさと機能性を両立したいという私のオーダーは、取りかかってみたら想像以上に大変で、デザイナーさんとコーダーさんに大変なご苦労をかけてしまいましたが、お陰様で素敵なサイトができあがって心から感謝です。

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石けんを長く使っていただくための会員制度や、送料をご注文内容に応じて自動計算にするなど、様々な機能を組み合わせて買い物しやすい便利なECサイトを作りながらも、一方で私たちが一番大切にしているのは地道でアナログな石けん作りだったりするのです。

ECサイトを運営し始めてつくづく思うことは、デジタルの進化があまりにも速すぎるということ。
人間の身体は 20 万年前からほぼ同じ構造だというのに、近年のモバイルツールの発達により、私たちが1日に受け取る情報量は江戸時代の1年分ともいわれるそうです。

次々に新しい商品、新しいサービスが展開して、それが多くの人たちの手の中でさして読まれもせずにスクロールされていく。
何かを投稿しても「情報過多」という大海原にことごとく呑み込まれてしまうのです。

新しい情報やサービスも数年後にはきっとその多くが古びて見えてしまうだろう。

だから本当は製造はよそに任せて、開発に専念して次々にヒット商品を生み出すのが今の時代のスピード感には合っているのかもしれません。

でも私たちは、こんな時代だからこそ、手間がかかる地道な「ものづくり」を大切にしたいと思う。
大量生産にはできない、人の感性に響く仕事をしていきたいのです。

デジタルの世界がどれだけ便利に進化しても、直接人の体に取り込む食べものや石けんなどは、昔ながらの変わらない、ものづくりが普遍的であってほしいと思う。

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例えば石けんひとつを取りあげても、一昔前は安さと便利さを追求して、合成界面活性剤、合成香料、合成保存料などが入った便利な液体石けんが大量に出回りましたが、アレルギーや化学物質過敏症などの問題が出てきてから、近年はじわじわ固形石けんが肌にやさしいと人気が復活してブームとのこと。

食べものだって同じで、昔ながらのナチュラルな食を見直す人が増えています。

デジタルと共に急速に身の回りのものが進化しても、私たちの体は年々バージョンアップするロボットではないから、どんなに便利なものであっても体が受け入れられずに警告を鳴らすことがあるのです。

では、そもそも石けんは進化しているのか?と言うと、なんと石けんの起源は紀元前3000年頃の古代ローマ時代にさかのぼります。
神殿の捧げものに焚き火で肉を焼きその脂(油脂)がしたたり落ちて灰(アルカリ)に反応して偶然にできあがったのが最初の石けんだそうです。

MATSURIKAの石けんも油脂とアルカリを混ぜて作ります。
動物油脂から植物油脂に変わったり、油脂の劣化を防ぐために極力熱を加えないコールドプロセス製法で撹拌し、合成保存料も合成香料も不使用で作りますが、「鹼化」という化学反応を利用して作る石けんの基礎は大昔と変わっていません。

紀元前から今もなお人々の生活に寄り添い、安全性・環境性のエビデンスがこんなに長い年月で取れているものはなかなかないと思うのです。

私たちの作業工程は加速するデジタルに抗うような手作業が多いのですが、良い原材料を使い、機械に頼りすぎず感覚を研ぎ澄まして作るから、できあがった石けんはいい香りで、色がきれいで、使うと肌がすべすべになって癒やされるのです。

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「変わり続けることと、変わらずにいること」
私たちの石けん作りのような変わらないことを守り続けるために、今回のホームページのリニューアルのように変わり続けていくことが大事なんだと、しみじみと思う。

油脂とアルカリという古典的な原材料でありながら、もしも紀元前の人たちが見たらびっくり仰天するような美しくてピュアな石けんを作り、必要としている人に届けていきたいのです。

さて、ようやくホームページという舞台が完成し、ホッとしたのも束の間で、これからお出ししたい演目が盛りだくさん。
ますます忙しくなりそうです!

MATSURIKA SAVONのホームページはこちら→☆

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