INTER-Mediator勉強会2021-06でINTER-Mediator 5.12について発表しました

こんにちは、エミックの松尾です。2021年6月16日（水）にオンラインで開催されたINTER-Mediator勉強会にスピーカーの1人として参加し、5月に公開したINTER-Mediator 5.12におけるClaris FileMaker Data API関連の変更点について発表しました。この記事では、2021年6月に開催されたINTER-Mediator勉強会2021-06での私の発表資料や関連情報について記しています。

INTER-Mediatorの概要

INTER-Mediatorは、予算規模の小さな組織でも業務システムの開発を円滑にできることを目指して開発されたWebアプリケーションフレームワークです。MITライセンスで提供されているオープンソースソフトウェアであり、私も開発に参加しています。

INTER-Mediatorを使って開発を行うと、スピーディにWebアプリケーションの開発を進めることができ、高いメンテナンス性を持ったシステムを構築できます。詳細についてはINTER-MediatorのWebサイトをご覧ください。

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INTER-Mediator勉強会2021-06での発表資料

INTER-Mediator勉強会は、INTER-Mediatorに関する情報交換を行う場として定期的に開催されている勉強会です。月に1回程度の頻度で継続的に勉強会が開催されていて、最近はオンラインで平日夜に勉強会が行われています。

今回の勉強会では、「INTER-Mediator 5.12とClaris FileMaker Server」というタイトルで発表を行いました。SlideShareに当日の発表資料を掲載しましたのでよろしければご覧ください。

2021年5月に公開したINTER-Mediator 5.12の新機能や変更点、Claris FileMaker製品に関する最近の変更点や最新情報について紹介しました。

INTER-Mediator 5.12の新機能と変更点

INTER-Mediatorは現在2種類のバージョンが保守されています。最新版とVer.5系統の2種類です。2021年6月時点での最新版はVer.7であり、現在Ver.8が開発中という状況となっています。ソースコードはGitHubで公開されています。

INTER-Mediator/INTER-Mediator

INTER-Mediator 5.12は、バージョン5系統の保守リリースであり、約1年半ぶりの更新となりました。PHP 8.0に正式に対応したINTER-Mediator 5.12では、FileMaker Server使用時かつPost Onlyモードによる新規レコード作成時においてチェックボックスで単一のフィールドに複数の値を保存できるように調整しました。さらに、FileMaker Data APIでFileMaker Serverに接続する際に利用しているFMDataAPIを最新版（Ver.22）に更新しました。

msyk/FMDataAPI

FileMaker Data APIでFileMaker Serverに接続する際にはFileMaker Server 18以降の利用を推奨しますが、FileMaker 18 プラットフォームは今月25日にメーカーサポートが終了するので今後はFileMaker Server 19の使用が推奨されます。

なお、INTER-Mediator 5.12ではPHP 5.2とPHP 5.3はサポート対象外としました。これに伴い、FileMaker Serverについてはバージョン13以前はサポート対象外となっています。対象バージョンをご利用の場合にはご注意ください。

Claris FileMaker製品のリリースサイクルとサポートポリシー

Claris FileMaker製品のリリースサイクルとサポートポリシーが最近変わっていることはご存知でしょうか。

Claris FileMaker でビジネス App（業務アプリケーション）を構築

以前はFileMaker製品の新しいバージョンが数年に1回登場する頻度でしたが、バージョン14以降では毎年新バージョンが発売されるようになり、昨年提供が開始されたバージョン19以降では数ヶ月に1回新製品が登場する状況にまで変化してきています。

さらに、FileMaker 18以降では最初のリリース日から2年間サポートされるようにサポートポリシーが変更され、現在FileMaker 17以前はすでにメーカーサポートが終了している状態になっています。そして、FileMaker 18 プラットフォームは今月25日にメーカーサポートが終了します。

セキュリティアップデートは、有効な製品ライセンスを利用中のユーザー、もしくは過去12ヶ月以内に保守契約が失効した永続ライセンスを利用しているユーザーにのみ提供されるように変更されていることから、FileMaker製品については最新版を使うことが強く推奨される状況になっています。

このように頻繁にFileMaker製品の新バージョンが登場する状況において、Windows Server版のFileMaker Server インストーラへのPHPの添付が廃止されるという変化もありました。今後INTER-MediatorでFileMaker Serverに接続する際には、昔からあるカスタムWeb公開機能ではなくFileMaker Data APIを使うように移行を検討する必要がある状況になってきています。

次回のINTER-Mediator勉強会開催予定日

次回のINTER-Mediator勉強会は2021年7月14日（水）21時からオンラインで開催される予定となっています。INTER-Mediatorに興味があるという方はお気軽にご参加ください。

INTER-Mediator