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Claris FileMaker Pro 19で高度なツールを使用する

こんにちは、エミックの松尾です。Claris FileMaker Proには、フィールドの値や変数 、計算式を監視できるデータビューアや、スクリプトをデバッグするための対話式ツールであるスクリプトデバッガなど、Claris FileMaker カスタム Appを迅速かつ効率的に開発するための機能が各種用意されています。今回の記事では、Claris FileMaker Pro 19で高度なツールを使用する方法について記しています。

Claris FileMaker Pro 19で高度なツールに分類される機能

Claris FileMaker Pro 19には、[高度なツールを使用する]設定が有効になっている場合にのみ利用できる機能が複数あり、高度なツールを使用する設定を有効にしていると[ツール]メニューにある各種ツールを利用できるようになります。

Claris FileMaker Pro 19で高度なツールを使用する設定を有効にしていると[ツール]メニューを利用できるようになる

Claris FileMaker 19が発売された今年5月にFileMaker Pro AdvancedはClaris FileMaker Proに製品名が変更されましたが、バージョン16以前ではデスクトップ向けのクライアント製品としてFileMaker ProとFileMaker Pro Advancedの2種類が用意されていました。バージョン17で製品ラインが変更されてFileMaker ProはFileMaker Pro Advancedに一本化されましたが、その際にFileMaker Pro Advancedのみで利用できていた機能については高度なツールとして分類されるようになりました。

2020年7月現在、バージョン19で高度なツールを使用する設定を有効にしていると、カスタム関数ユーティリティ、カスタムメニュー機能、スクリプトデバッガ、データビューア、名前を付けて XML として保存する機能、データベースデザインレポート機能、テーブルスキーマをインポートしてマルチファイルカスタム Appのテーブルを1つのファイルに統合する機能、Developer ユーティリティ、レイアウトテーマのコピーおよび貼り付け(ペースト)機能を利用できます。

これらの機能はClaris FileMaker カスタム Appを開発する際にとても役に立ちます。例えば、Developer ユーティリティを使用すると、キオスクモードを有効化できます。キオスクモードは、ツールバーやメニューを使用しない情報キオスクのように画面全体に表示する際に有用です。

Claris FileMaker ProのDeveloper ユーティリティを使うとキオスクモードを有効化できる

各機能について今回の記事では特に解説しませんが、開発時には高度なツールを有効にして、各ツールの使い方を理解した上で活用すると良いでしょう。

Claris FileMaker Pro 19で高度なツールを有効化する手順

スクリプトデバッガやデータビューアなどのツールは、一般的なインストール方法でClaris FileMaker Pro 19をインストールした場合、インストール直後の状態では通常利用できません。高度なツールを有効にする必要があります。

Claris FileMaker Pro 19で高度なツールを有効化するには、[環境設定]ダイアログボックスの[一般]タブにある[高度なツールを使用する]にチェックをつけた後に[OK]をクリックして、Claris FileMaker Proを再起動します。

Claris FileMaker Pro 19の[環境設定]ダイアログボックス

Claris FileMaker Proの[環境設定]ダイアログボックスを開くには、Windowsの場合には[編集]メニュー>[環境設定…]を選択し、macOSの場合には[FileMaker Pro]メニュー>[環境設定…]を選択します。

Claris FileMaker Proを再起動した後、[ツール]メニューが表示されていれば、高度なツールを利用できる状態になっていることを確認できます。

高度なツールを無効化することも可能

今回は概要だけ紹介しますが、Assisted Install.txtを使用したインストール方法を利用すると、[高度なツールを使用する]チェックボックスを非表示にして、高度なツールを無効化することもできます。詳細についてはClaris ナレッジベースを参照してください。

Claris FileMaker Proでは高度なツールを無効化することも可能

高度なツールを無効化する手順の詳細については別の機会に解説したいと思います。

まとめ

Claris FileMaker Pro 19で高度なツールを使用する方法について解説しました。Claris FileMaker Proには、データビューアやスクリプトデバッガなど、Claris FileMaker カスタム Appを迅速かつ効率的に開発するための機能が各種用意されています。Claris FileMaker Proで高度なツールを有効化するには、[環境設定]ダイアログボックスで[高度なツールを使用する]を選択した後にClaris FileMaker Proを再起動する必要があります。



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