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Claris FileMaker Pro 19.1でファイルを開くことのできる最低バージョンを指定する

こんにちは、エミックの松尾です。今週に入ってからClaris FileMaker Pro 19.1.2 アップデータが公開されました。FileMaker Pro 19.1.2では、9つの新しいJavaScriptアドオンが追加され、新しいテーマのアペックスブルーが新規カスタム Appのデフォルトテーマになるなど、数多くの機能追加や改善が行われています。今回の記事では、Claris FileMaker Pro 19.1.2でファイルを開くことのできる最低バージョンを指定する方法について記しています。

[このファイルを開くことのできる最低バージョン]オプション

Claris FileMakerには、古いバージョンのクライアントやサーバーでカスタム Appのファイルが開かれることを防止する機能が用意されていますが、その設定を行うための[このファイルを開くことのできる最低バージョン]オプションについては以前の記事で解説したことがあります。詳しくは当該記事を参照してください。

Claris FileMaker Pro 19.1.2における変更点

FileMaker Pro 19.1.2では、[ファイルオプション]ダイアログボックスの[このファイルを開くことのできる最低バージョン]オプションの設定方法が、バージョン番号を一覧から選択するのではなく、バージョン番号を入力する方法に変更されています。

旧バージョンのクライアントやサーバーでファイルが開かれることを防止するには、Claris FileMaker Pro(旧称FileMaker Pro Advanced)で対象のファイルを開いた後、[ファイル]メニューの[ファイルオプション...]を選択します。

Claris FileMaker Proで[ファイル]メニューの[ファイルオプション...]を選択

なお、[このファイルを開くことのできる最低バージョン]オプションを変更するには、[完全アクセス]アクセス権セットが割り当てられているアカウントでファイルを開く必要があります。

[ファイルオプション]ダイアログボックスの[開く]タブにある[このファイルを開くことのできる最低バージョン]オプションで、最低バージョンを指定できます。

Claris FileMaker Pro 19.1.2では[このファイルを開くことのできる最低バージョン]オプションの設定方法が変更

バージョン番号は「m.n」の形式で入力し、mはメジャーバージョン番号、nはマイナーバージョン番号です。例えば、ファイルをバージョン19.1以降でないと開くことができないようにするには「19.1」と入力します。

このように設定することで、旧バージョンでファイルを開くことができないように変更できます。実際にFileMaker Pro 18 Advancedで当該ファイルを開こうとすると、次のようなエラーメッセージが表示されます。

最低バージョンを指定した後に旧バージョンでファイルを開こうとした際に表示されるダイアログボックス

指定可能なバージョン番号の範囲

FileMaker Pro 19.1.2では、「12.0」から「19.1」までの範囲でバージョン番号を指定できるようになっています。

Claris FileMaker Pro 19.1.2では[このファイルを開くことのできる最低バージョン]を「12.0」から「19.1」までの範囲で入力可能

「12.0」、「13.0」、「14.0」、「15.0」、「16.0」、「17.0」、「18.0」、「19.0」もしくは「19.1」のいずれかを指定できるようです。ちなみに指定可能なバージョン番号の範囲内かつ存在しないバージョン番号を指定した場合、例えば、「12.5」と入力した場合には自動的に「12.0」に変更されるようになっていました。

なお、[このファイルを開くことのできる最低バージョン]オプションに入力できる文字数は5文字以内のようです。推測ですが、将来的に「100.0」と入力される状況になっても良いように考慮されているのかもしれません。

Claris FileMaker Pro 19.1.2では[このファイルを開くことのできる最低バージョン]に入力できる文字数は5文字以内

開くことのできる最低バージョンの指定はサーバーにも影響

2020年10月2日時点で、Claris FileMaker Server 19向けのアップデータはまだ公開されていません。以前の記事でも触れましたが、[このファイルを開くことのできる最低バージョン]オプションはサーバー製品利用時にも影響を与えるものです。そのため、クライアント側のバージョンだけでなく、利用しているサーバー製品のバージョンにも留意する必要があります。

まとめ

Claris FileMaker Pro 19.1.2でファイルを開くことのできる最低バージョンを指定する方法について解説しました。FileMaker Proを使って、ファイルオプションの[このファイルを開くことのできる最低バージョン]オプション設定を変更することで、開くことができる最低バージョンを指定できます。FileMaker Pro 19.1.2では、[このファイルを開くことのできる最低バージョン]オプションの設定方法が、バージョン番号を一覧から選択するのではなく、バージョン番号を入力する方法に変更されました。バージョン番号は「m.n」の形式で入力するようになり、mはメジャーバージョン番号、nはマイナーバージョン番号です。例えば、ファイルをバージョン19.1以降でないと開くことができないようにするには「19.1」と入力するようになっています。


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