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Queen - Good Old Fashioned Lover Boy | フレディ・マーキュリーの Ragtime をたどる。

Queen - Good Old Fashioned Lover Boy | フレディ・マーキュリーの Ragtime をたどる。

フレディって、Ragtime 好きだったんですね。

Queen の “Good Old Fashioned Lover Boy” について、彼は、

“it’s in my ‘ragtime’ mood”

って言ってます。

「アルバムづくりの中で、Ragtime mood (ラグタイムっぽい雰囲気)の曲作りをするのはやりがいがある。今回は、この曲を思いついた。」と。

“it’s in my ‘ragtime’ mood that I get a chance to do on every album and this time, this is something I’ve come up with this time around.”
Source: Good Old-Fashioned Lover Boy from Wikipedia
https://en.wikipedia.org/wiki/Good_Old-Fashioned_Lover_Boy

“Good Old Fashioned Lover Boy” という曲の性質は、一言で言い表すと、「セレナーデ(小夜曲)」です。
いわゆる恋人の部屋の窓下で奏でる恋愛の歌曲ですねー。。
フレディは、セレナーデを Ragtime っぽい感じに仕上げたかったのでしょう。

おっしゃれー⤴。


Good Old Fashioned Lover Boy というのは、あだ名みたいなニュアンスかな。友達にあだ名をつけたがる人っている。
もしかしたら、「自称」ってこともある。
自分で自分にあだ名をつけちゃうパターン。

彼は、


I can serenade and gently play on your heartstrings
Be your Valentino just for you

って、歌いはじめます。

Valentino っていうのは、1977年に Ken Russell 監督によって映画化された silent film actor Rudolph Valentino の生涯 の主人公のイメージだと思うとわかりやすい。

これでーす。映画 "Valentino" のポスター

File:Valentino 1977.jpg
From Wikipedia, the free encyclopedia
https://en.wikipedia.org/wiki/File:Valentino_1977.jpg

まさに、Old Fashioned です。

主人公は、サイレント映画時代のハリウッド俳優で、美男子。

ルドルフ・ヴァレンティノ Rudolph Valentino from ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/ルドルフ・ヴァレンティノ#/media/ファイル:Rudolph_Valentino.jpg

フレディの歌うGood Old Fashioned Lover Boy ってこんなムードなのかなと思います。

っていうか、成りきってます。

成りきって、(恋人の部屋の窓下で)セレナーデを歌っている。

それも、Ragtime mood で。

Valentinoは、19世紀末(1895年)生まれで1926年に31歳で亡くなるまで、USAでいうと「古き良き時代」ジャストミートな “Good Old Fashioned“ 的大スターだったイタリア人のハリウッドスター。

一方、Ragtime は、1895 から 1919(1897年ごろから第一次大戦ごろまで)にかけて、アメリカを中心として流行した、黒人音楽に強い影響を受けた音楽ジャンル。
ジャズのルーツの一つとされています。

Source: Ragtime from Wikipedia
https://en.wikipedia.org/wiki/Ragtime

リズム的特徴としては「シンコペーション」と呼ばれるリズム構成が主体で、これは拍の弱部を強調する事によって、従来のクラシック音楽とは異なる印象を与え、音階的には音階が上がるとき(アップビート)よりも下がるとき(ダウンビート)に拍が強調されます。

「裏拍の強調」とも呼ばれます。

有名な作曲家は、Scott Joplin 、彼の曲 ”The Entertainer” が、1973年のオスカー受賞映画 “The Sting” で使われているので、結構聞いたことがある人が多いかもしれない。Ragtime の代表曲です。

The Entertainer https://youtu.be/WKlcTG8GbB8 via @YouTube

「いや、そこまでラグタイム、聴かなくていいから」っていう人は多いと思いますが、"The King of Ragtime" Scott Joplin の曲が20曲入っているプレイリストがあったのでご紹介します。

19世紀末から1920年代にかけての ragtime mood ってこんな感じ。

Scott Joplin (Classic Mood Experience) https://www.youtube.com/playlist?list=PLSdaj2Wn7snLOXq8G1uyYzGrElfUyAOQL via @YouTube

Scott Joplinはアフリカ系アメリカ人ですが、もう一人の Ragtime の作曲で有名な作曲家と言えば、George Gershwin。彼はロシア系のユダヤ人移民の子孫でニューヨーク生まれです。彼の Ragtime で代表的な曲では、「スワニー」があります。
1920年の録音がウィキペディアで聴けます。まさに、Good Old Fashioned なムード満載。

Source: スワニー (ガーシュウィン)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
https://ja.wikipedia.org/wiki/スワニー_(ガーシュウィン)

Source: ジョージ・ガーシュウィン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
https://ja.wikipedia.org/wiki/ジョージ・ガーシュウィン

George Gershwinでは、SammerTime も有名な曲です。こちらは黒人霊歌の影響を受けた曲で、たぶん、Ragtime ではない。でも、いい曲。

Ella Fitzgerald & Louis Armstrong - Summertime https://youtu.be/PprEQF9C0Qk via @YouTube

そんなわけで、フレディが歌う Good Old Fashioned Lover Boy は、19世紀末から1920年代の「古き良き時代」の雰囲気を、セレナーデにのせて、たぶん同時期(1977年)の映画の主人公 “Valentino” に成りきった若輩者(自称?Good Old Fashioned Lover Boy)が恋人を想いながら Ragtime の雰囲気で歌っているという想定で、

いいんです。


きっとそう。どっちかというと、Good Old Fashioned Lover Boy とは

1920年代(すんごい好き。。)愛好家である小僧

という意味かもしれない。

フレディのピアノとあまいヴォーカルで聴く、ロックンロールバンドのラグタイム的セレナーデ。


I can dim the lights and sing you songs full of sad things
We can do the tango just for two
I can serenade and gently play on your heartstrings
Be your Valentino just for you

天才🎹としかいいようがない。

Queen - Good Old Fashioned Lover Boy (Official Lyric Video) https://youtu.be/61PJA3r6R4s via @YouTube
Originally released on the 1976 album 'A Day At The Races'

Day at the Races Hollywood @amazonJP

実は、わたしもこの19世紀末から1920年代までの時代の “Good Old Fashioned” な雰囲気が大好きなんです。

よかった。。フレディと共通の趣味があって。

追記|

なんだか、青春映画の中で大学キャンパス内の芝生に座った若い男の子たちが会話している微笑ましいシーンなどを想像しませんか。

以下、超訳|

Ooh love, ooh loverboy

フレディ「うー…。あの子が好きだー!!!」

What're you doin' tonight, hey, boy?

友人「それで、今夜は、どうするの?」

Write my letter

フレディ「メールしちゃおうかな。。」

Feel much better

フレディ「それで、もうちょっと、気分があがったら…。」

And use my fancy patter on the telephone

フレディ「電話して、ぼくのべしゃりテクをガンガン使っちゃう。」

以下、その場での(友人を前にした)予行演習でのシミュレーション的に

When I'm not with you

フレディ「君と一緒にいないとき」

Think of you always

フレディ「いつも君のこと、考えてる…。」

(I miss those long hot summer nights)

友人(助言)「僕は、あの長い暑い夏の夜を懐かしむ…。」

When I'm not with you

フレディ「君と一緒にいないとき」

Think of me always

フレディ「僕のこと、ずっと考えていてほしい。」

I love you, love you

フレディ「愛してる。愛してる。」

Hey, boy, where do you get it from?

友人「そーいうの、どこで覚えたんだ?」

Hey, boy, where did you go?

友人「君、どっか行った?」

I learned my passion

フレディ「僕はね、このパッションを…」

In the good old-fashioned

フレディ「the good old-fashioned の」

School of loverboys

フレディ「loverboys の学校で学んだ。」

まだまだ、恋する青年の妄想は続く。。

Dining at the Ritz
we'll meet at nine precisely

フレディ「リッツホテルのダイニングで、
僕たちは9時ちょうどに会う(*‘∀‘)。。」

(one, two, three, four, five, six, seven, eight, nine o'clock)

友人「今1時。2、3、4、5、6、7、8、9時。」

I will pay the bill, you taste the wine

フレディ(妄想)「おごるよ…。ワイン、君、飲む?」

Driving back in style, in my saloon will do quite nicely

フレディ(妄想)「予約してあるスイートルームに、スタイリッシュに完璧に上手にエスコートしなきゃな。」

Just take me back to yours that will be fine (come on and get it)

フレディ(妄想)「彼女が、『わたしをあなたの部屋に連れて行って』なんて言ってくれたら素敵だなー。。(来いよー⤴。)」

Ooh love, ooh loverboy

フレディ「うー…。あの子が好きだー!!!」

What're you doin' tonight, hey, boy?

友人「それで、今夜は、どうするの?」

Everything's all right

フレディ(妄想だけど、意識の中ではかなり現実的になってきている)「全部うまくいく。」

Just hold on tight

フレディ「しっかり、掴むだけ。」

That's because I'm a good old-fashioned (fashioned) lover boy

フレディ「だって、何しろ僕は、good old-fashioned (に、とても詳しい専門家である)lover boy だからね。」

若いって、いいっ。

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