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補助線を引きたい

図形問題に一本補助線が引かれただけで、見え方ががらっと変わって感動する。算数や数学の時間に誰でも一度は経験したことがあると思います。

お笑い芸人を目指してネタ作りする中で、あの補助線をいろんなものに引くことが、どうやら自分は好きみたいだと気付きました。
コントを中心に活動していたのですが、お笑いって補助線引きの作業なんですよね。何か変だと多くの人が感じているけれど、まだボンヤリしている違和感に、デフォルメや言語化によって鮮やかな補助線を引くのが芸人です。
芸人が引くたった一本の補助線をきっかけに、観客の頭には大量の情報が一気に流れ込んできます。芸人はトリガーを引いただけなのに、ぼんやり共有していた違和感が火薬となって、観客の頭の中で大爆発が起きる。そのギャップの快感で、人は笑うのです。

お笑いの道は諦めたものの、別の形で補助線を引く仕事であるメディア業界へ。仕事でもいろいろと補助線を引いているのですが、見え方がガラッと変わる補助線を引けた時の快感の虜で、プライベートでも補助線を引きまくっています。補助線引きの疲れを補助線引きで癒しているのです。

プライベートでは、自分の頭の中の整理のために独りでコツコツと読書感想文的な何かで補助線を引き続けてきました。凄まじい量が貯まってきたので、noteで個人的に発信していこうと思った次第です。

とにかく幅広く興味を持つタイプで、何にでも手を出してレベル10くらいになったら一段落して別のものに興味が移ってしまいます。レベル低いうちはちょっとした経験値で一気にレベルアップできるから快感なんですよね。

ただ、レベル10程度だと、その分野で補助線を引くことはできても、ガチの専門家を名乗るには圧倒的にレベル不足です。どうにも中途半端で良くないなと思っていた頃もありました。しかし、広く浅く知っている方が、他の分野との共通点や相違点がよく見えて、補助線が引きやすいのです。これでいいのだと最近開き直りました。
40過ぎても新しい分野にどんどん興味を持てて、好きで勉強し続けられるって、それなりに異能だと胸を張ることにしました。
「補助線王に俺はなる!!」
をテーマに生きていくと腹を括った次第です。

放っておいても勝手に独りで書き綴ってしまうものではあるのですが、他人に見せようと思うと、より緊張感を持って書けるので、よろしければお付き合いください。

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