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子どもの私が初めて本を作ったときの話

ライターや編集をやっている人で「昔から作文や国語が好きだった」人はすごく多いだろう。


じゃあ、自分が初めて何かを書いたり、ストーリーを作ったりしたのはいつなんだろうか。  


きっとそこには一人ひとり、濃いエピソードがあるんだろうな。






私の場合は、小学生の頃に一冊、そして中学生のときに一冊、手書きで本を作ったことがある。



どちらも「やってやるぞ」みたいな気合もなく、自然と作れたものだった。


小学3、4年生ぐらいに作った本の内容は、確かめちゃくちゃスタイルが良くて綺麗なお姉さんが、楽しくショッピングをする…みたいなものだったと思う。


小さな私は、自分なりの当時の理想を散々詰め込んで、絵がメインのストーリーを展開させた。

出来上がったものは、本みたいになるようにホチキスで二箇所綴じてみた。



達成感があった。



その本の存在は誰にもいうことなく、たまに一人でそれを開いてこっそり読み返してはニヤニヤしていた。


たぶん盛り上がりのないストーリーだったとは思うけど、満足だった(笑)。








中学生の時は、大きめの「環境に関する発表展」みたいなものの出し物として作った。


本のテーマは、「地球温暖化」にしたんだと思う。(そして本自体は牛乳パックから作った和紙でつくった)



当時仲が良かった友達は絵が上手だった。だから私が脚本をして、友達がそれを漫画に起こした。





当時、友達との話し合いも、別に「私が脚本であなたが作画ね」みたいな専門的な役割を明確にするわけでもなく、なんとなく決まった。


私が「こういう内容にしない?」と大まかに内容を伝えると、いつも良いリアクションをしてくれた記憶がある。


で、友達とざっくり話し合った内容に沿わせながら、そのキャラの役割に合った発言や流れを考えて文字にする。




その文章を読んだ友達が、ジョークを足して漫画にしてくれる。


自分の書いたストーリーが、より面白くなって仕上がっていくのは最高に楽しかった。


作りながら、二人で「この展開やばっ!」とか「ここの顔大好き」とか散々自画自賛しながら仕上げたように思う。





確か、登場人物は3人いたような気がする。


私をイメージしたネコのキャラクターが、先生っぽい解説役。

友達を模した人間の女の子(主人公)が、ちょっと抜けていて天然な役。

にぎやかし役として、小鳥みたいな生き物もいたんだと思う。




なかなかいい作品だったような気がする。(自画自賛)



主人公の女の子の明るさが、ストーリー全体の雰囲気をよくしてくれたし、ネコの、展開をぶった切ってサクサク話していく進行力は、テンポを良くしていたと思う。



どうやって考えたのかもうわからないけど、ちゃんと

ボケ、ノリ&ツッコミみたいな要素も入れていたのを覚えている。




別に、これが今日の「編集・ライター」としての私の原動力になっているわけではない。きっかけになった出来事は、今回のエピソードとは別だ。




ただ、ふと思い返してみて「そんなこともあったなぁ」と眩しくなった。


あの時の「純粋に楽しむ心」は流石にほんとうに眩しい。









ライターやものづくりをしている人たちは、自分が人生で一番最初に仕上げた作品はいつの、どんなものなんでしょうか。


きっとみんな面白いエピソードを持っているのでしょう。聞いてみたいです。

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