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どうして日本人は「なぜ」の説明が苦手なのか?

2月のダイアモンドプリンセス号の頃から、日本のコロナウイルス対応が国内外で叩かれっぱなしです。きっとこのことで、腹立たしい思いをしている人も多いと思うのですね。

そこから1ヶ月が過ぎた今、エラソーだった欧米の国々のほうが桁違いな数の感染者を抱え、苦しみ喘いでいます。このため、海外在住の日本人が「もっとPCR検査をした方がいい」とか、「人工呼吸器を作った方がいい」とか善意で忠告しても、その度に激しい反論の渦が巻き起こるような状態です。

おそらく日本政府はそれなりの意図があってこれまでのような対応を行ってきたと思うのですね。しかし、なぜか日本政府は自らの意図を説明するのが強烈に下手なのです。今回のマスクを配る話も同じですが、日本政府が何をしたいのかさっぱりわからないため、政策が発表される度に国内外から激しい批判が巻き起こります。

そんな折、浅野大介さんという官僚の方が、マスク配布政策の真意をご自身のFacebookで解説されていました。ふむふむなるほど。私は賛同しませんが、それでもこうして説明してもらえれば、その意図は十分に理解できます。

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でも、このような説明って、そもそも一官僚が個人のFacebookページですることではなく、国のトップが会見を開いて、国民に向かってわかりやすく平易な言葉で呼びかけ、理解を求める話なのではないでしょうか? 

こちらの記事では、どのように説明すれば理解を得られた可能性があるかを解説していますが、確かに最初から安倍総理がこのような説明していれば、もっとずっと国民の賛同を得られたのではないかと感じます。

ところがなぜか日本という国は、この「リーダーがわかりやすく目的を説明する」ということが異常に下手なのです。特に、「そもそもなぜそうしたいのか?」という、根本的なグランドデザインの説明がゴッソリと抜けているため、人々が混乱をきたし、海外からも不可解に思われるの原因となっています。

しかしこれ、別に政治家に限った話ではありません。学校の先生から会社の課長から総理大臣に至るまで、「なぜそうしなければならないのか」という目的やグランドデザインの説明がまるっきりないか、後回しになってしまうのです。そんなわけで今日は、なぜそんなことにしなってしまうのか考えてみました。

※この文章は単品で100円ですが、1000円でこのマガジンを購入すると、1ヶ月20本くらい読めるので1本50円です。このマガジンでは教育のこと、テクノロジーのこと、あるいは経営に関するなどなど、僕がシリコンバレー、フィリピン、日本の3拠点でビジネスをする中で得た気づきを書き綴っています。

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